資生堂、UAE・ドバイに合弁子会社設立、直接投資を開始
PR TIMES / 2013年10月25日 10時46分
資生堂は、グローバルブランド「SHISEIDO」の中東地域への輸入販売を行う「Shiseido Middle East FZCO(資生堂ミドルイースト)」を現地企業と合弁でアラブ首長国連邦(UAE)・ドバイに年内に設立します。
同社ではUAEを含む中東7カ国(バーレーン、ヨルダン、クウェート、オマーン、サウジアラビア、カタール・以上アルファベット順)を対象に、2014年1月から販売を開始します。出資比率は当社側(在仏の当社100%子会社Shiseido International Europe S.A.)が51%、現地企業が49%です。
【合弁会社設立の経緯】
中東の当該7カ国においては、1997年以来、現地代理店であるCreation Alexandre Miya Paris Limited(クリエーション アレクサンドル ミヤ パリ リミテッド社・以下「クリエーション社」/コトフスキー社長)が欧米と同様のプレステージマーケティングのもと、グローバルブランド「SHISEIDO」を販売してきました。フレグランス(香水)が中心の中東の高級化粧品市場においても当社が得意とするスキンケアを中心に存在感を確立し、今日では約140店の店舗で販売しています。
当該地区は、人口規模、富裕層の多さなどから、今後とも高い市場性が見込まれるため、さらなる市場プレゼンスの向上をめざし、直接投資の検討を重ねてきました。クリエーション社は、スキンケアを中心とした高級化粧品販売のノウハウや、小売業との良好な関係を持つ上、アラブ社会の商習慣にも明るく、今後ともパートナーとして合弁会社を設立する旨、この度合意しました。
【中東市場の特徴】
「資生堂ミドルイースト」が管轄する中東7カ国は、約5000万人の人口を有し、平均年齢は30歳前後と非常に若いという特徴があります。また、一人あたりのGDPも高く、世界有数の富裕層を擁する地域として知られています。
地域経済は、リーマン・ショック(2008年9月)直後には影響を受けたものの、原油価格の上昇に下支えされ、2010年にはほぼ危機前の水準に回復。2011年以降は成長トレンドを取り戻し、今後も安定した成長が見込まれています。
政治・社会面では、2011年の「アラブの春」に端を発する政情不安が懸念されましたが、GCC(Gulf Cooperation Council・湾岸協力会議)の中心国であるUAEでは、安定した内政を背景に、むしろ外国資本の避難先として人や資金を呼び込む結果となり、海外からの直接投資額を増大させています。
当該7カ国の「高級化粧品市場」は、小売ベースで1500億円(2012年)と、ロシアを凌ぐ規模と見られます。従来からの富裕層に加え、今後とも増加が予想される外国資本の駐在員にも支えられ、引き続き2桁成長が見込まれています。市場特性としては、欧州系などのフレグランス(香水)ブランドが強い傾向にはありますが、「SHISEIDO」はスキンケアを中心に着実に現地に浸透しています。
【資生堂の中東での販売の歴史】
資生堂では、1970年代には中東市場への取り組みを開始しましたが、政情不安などのため、一時撤退や規模縮小を余儀なくされた時期・地域もありました。しかしながら、1990年代に入ってからは、レバノン(1993年)、イスラエル(1996年)などで代理店を通じた販売を開始するなど、同地区への注力を再開しました。1997年にはドバイに本拠を置くクリエーション社と、中東地域におけるグローバルブランド「SHISEIDO」の販売を包括的に委託する契約を締結。同社を通じて、UAE、クウェート、バーレーン、サウジアラビア(以上1997年)、カタール(2000年)、オマーン(2001年)、ヨルダン(2004年)で販売を開始するなど、徐々に販売国数を拡大してきました。
【今後の展開】
当該7カ国での販売は、2013年12月末日までは現在の代理店であるクリエーション社が継続して行い、2014年1月1日以降は、新会社「資生堂ミドルイースト」が担います。
当初はグローバルブランド「SHISEIDO」の一層の浸透に努めビジネス基盤を強化、将来的には当社が展開する「SHISEIDO」以外のブランドの取り扱いも検討していきます。
【新会社の概要】
名称 (英文) Shiseido Middle East FZCO / (和文) 資生堂ミドルイースト
代表者 佐藤 敦(さとう あつし)
<President, Shiseido International Europe S.A. 資生堂インターナショナルヨーロッパ 代表取締役社長 兼務>
出資者 Shiseido International Europe S.A.: 51%
Creation Alexandre Miya Paris Limited: 49%
設立 2013年中に設立予定
所在地 アラブ首長国連邦・ドバイ
資本金 350万 USドル(概算で3.5億円)
【出資社の概要】
社名 Shiseido International Europe S.A. (株式会社資生堂100%子会社)
代表者 佐藤 敦 (さとう あつし)
所在地 フランス共和国・パリ
出資比率 51%
社名 Creation Alexandre Miya Paris Limited
代表者 Serge Kotovsky (セルジュ コトフスキー)
所在地 本社はキプロス共和国だが、事実上の拠点はUAE・ドバイ
出資比率 49%
▼資生堂グループ企業情報サイト
http://group.shiseido.co.jp/?rt_pr=tr080
▼詳細・リリース
http://group.shiseido.co.jp/releimg/2208-j.pdf?rt_pr=tr080
企業プレスリリース詳細へ
PRTIMESトップへ
この記事に関連するニュース
-
中東進出日系企業、競合相手数増加、注目国は前年同様にサウジアラビアがトップ(中東、日本、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、エジプト、カタール、オマーン)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月19日 10時35分
-
UAE、1月から多国籍企業へ最低税率15%導入
ロイター / 2024年12月10日 11時58分
-
ドバイ首長国が30%の酒税を再導入、2025年1月1日から(アラブ首長国連邦)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月9日 13時55分
-
ジェトロの2024年度中東投資コスト比較調査、輸送費などが上昇(中東、アラブ首長国連邦、トルコ、サウジアラビア、イスラエル)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月6日 0時20分
-
ロシア富裕層の制裁回避ネットワークを壊滅、米英が連携
ロイター / 2024年12月5日 11時12分
ランキング
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください