日銀の政策変更などを受け、日本株の『NT倍率』は?
PR TIMES / 2021年4月19日 9時15分
三井住友DSアセットマネジメント株式会社(代表取締役社長 兼 CEO:猿田隆)は、経済イベントや市場動向に関するマーケットレポートを日々発行しております。このたび、マーケットレポート「日銀の政策変更などを受け、日本株の『NT倍率』は?」を2021年4月16日に発行いたしましたので、お知らせいたします。
<今日のキーワード>
日本の株式市場は、米国の大型景気対策や新型コロナワクチン接種拡大などから上昇傾向が続いています。日経平均株価を東証株価指数(TOPIX)で割り、両指数の相対的な強さを示す『NT倍率』は2月25日には15.66倍まで上昇しました。その後は日本銀行の上場投資信託(ETF)の新規組み入れTOPIX一本化を受けて一時急低下するなど、足元では方向感の乏しい展開となっています。
【ポイント1】日銀の政策変更などを受け『NT倍率』は強弱感が対立
■『NT倍率』は2005年には10倍を下回っていましたが、その後はほぼ一貫して上昇しました。『NT倍率』は2月25日に15.66倍まで上昇した後、3月22日に14.65倍まで低下し、4月14日には15.17倍となるなど方向感の乏しい展開となっています。その背景には、日銀のETFの新規組み入れ対象の変更や日経平均株価の一部銘柄の構成比が高まったことへの評価が分かれ、強弱感が対立していることがあります。
【ポイント2】『NT倍率』は一部銘柄がけん引して上昇
■日銀は3月19日の金融政策決定会合で、日経平均型をETFの新規対象からはずしTOPIX型に一本化しました。これを受けて、「日経平均売り・TOPIX買い」の取引が活発化しました。発表後の3月19日から4営業日で日経平均株価は1,811.2円下落し、『NT倍率』も低下しました。
■株式市場は2017年半ば以降グロース株(成長株)がバリュー株(割安株)を上回る展開が昨年末まで一貫して続きました。この結果、日経平均株価は構成銘柄225銘柄の内、グロース色の強いファーストリテイリングなど構成比上位15銘柄で50%を上回る状況となり、その偏りに対する警戒感も出ています。
[画像: https://prtimes.jp/i/67873/83/resize/d67873-83-957383-0.png ]
【今後の展開】『NT倍率』は方向感の乏しい動きが継続の方向
■今回の日銀のETFのTOPIX型への一本化は想定外であったため市場は大きく反応しましたが、過去日銀がTOPIX型の割合を高めると発表した時もその影響は一時的であったことや、日経平均型を売却するのではないため影響は一時的とみられます。ただ日経平均株価が影響を受けやすいグロース株に高値警戒感が強く、構成比上位15銘柄で50%を上回る過度の集中にも警戒感が強いため、これまでのような『NT倍率』が一貫して上昇する局面は一旦は終わったと思われます。当面は高い変動率を維持したまま方向感の乏しい動きが続くとみられます。
※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。
重要な注意事項
・当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
・当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
・当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
・当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
・当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
・当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
・当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
この記事に関連するニュース
-
訂正-日経平均は続伸、米株高を好感 決算手掛かりに個別物色も
ロイター / 2024年4月30日 15時50分
-
5月以降の日経平均上昇を裏付ける「3つの追い風」 今後もドル高円安の大幅修正は見込みづらい
東洋経済オンライン / 2024年4月28日 9時30分
-
日経平均は反発、日銀現状維持で一段高 連休前に伸び悩みも
ロイター / 2024年4月26日 15時44分
-
東証、午前終値3万7780円 割安感で買い優勢
共同通信 / 2024年4月26日 11時58分
-
日経平均は続落、米CPI経て早期利下げ観測が後退 円安は支え
ロイター / 2024年4月11日 15時36分
ランキング
-
1円上昇、一時151円台 3週間ぶり円高水準、介入警戒も
共同通信 / 2024年5月3日 22時28分
-
2過度な動き「ならす必要も」=円安、介入コメントせず―鈴木財務相
時事通信 / 2024年5月3日 23時51分
-
3日銀がこれほどまで円安を「無視」する3つの理由 「為替は管轄外」では、結局うまくいかない?
東洋経済オンライン / 2024年5月4日 8時30分
-
4いなば食品、大炎上も「ほぼ沈黙」の戦略的な是非 「沈黙は金」黙って耐える…のはもう通用しない
東洋経済オンライン / 2024年5月3日 19時30分
-
5黒田東彦・日銀前総裁「円安は一時的」…NYの講演で見解、マイナス金利解除・利上げは「当然のこと」
読売新聞 / 2024年5月3日 17時45分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください