「よみがえる台湾語映画の世界」記念上映と国際シンポジウムが開催
PR TIMES / 2021年10月8日 16時15分
台北駐日経済文化代表処台湾文化センターは、日本映像学会、アテネ・フランセ文化センター、日本国立映画アーカイブ、並びに台湾の「国家映画・メディア文化センター」と協力し、10月2日より「国家映画・メディア文化センター」がデジタル修復した1960年代の台湾語映画作品を初上映する。これは日本唯一の国立レべルの映画資料館である「国立映画アーカイブ」で初となる台湾映画特集上映であり、台日映画協力の新たな1ページを開くものとなった。
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東京の「アテネ・フランセ文化センター」では10月2日に「よみがえる台湾語映画の世界」記念上映と国際シンポジウムが開催され、謝長廷・台北駐日経済文化代表処代表、王君琦・「国家映画・メディア文化センター」執行長、岡島尚志・国立映画アーカイブ館長がそれぞれビデオメッセージを寄せた。
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このなかで謝・駐日代表は、「台湾人にとって最もポピュラーな台湾語映画について初めて日本で特集が組まれ、上映会が開催されることは、映画史上においても重大な意義がある。これらの映画は私の世代の台湾人にとって特に親しみがある。私は台湾に生まれ、台湾語を話して育ち、小さな頃に住んでいた台北の大稲埕の映画館で映画を観た。映画の中身は日本の映画と似たところも多く、とても面白く感じた。あれから半世紀を経て、台湾と密接な関わりのある日本で上映されることは貴重なことだ」と述べた。
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王君琦・執行長は、「1965年の国連教育科学文化機関(ユネスコ)の統計によると、当時は台湾、日本、インドが世界における映画制作数の3大国であり、台湾で制作された大多数は台湾語映画であったが、その後の政府の中国語政策により台湾語映画が没落してしまったのは残念なことだった。古い時代の台湾語映画は日本映画を模倣することから始まり、徐々に台湾の特色ある文化的要素が発揮されるようになった」と述べ、1960年代の台湾語映画の背景を解説した。
岡島館長は、日本では1980年代の台湾ニューシネマで台湾映画の魅力が知られるようになったが、1960年代のこのような豊富な映画制作の経験が80年代の台湾ニューシネマにつながっていたことが分かるとの認識を示した。
2日に行われたシンポジウムでは、東京会場の石坂健治・日本映像学会アジア映画研究会代表、四方田犬彦・映画誌比較文学研究者、三澤真美恵・日本大学教授/台湾映画史研究者と台湾の張昌彦・映画史研究者をオンラインでつなぎ、同日会場で上映された台湾語映画『チマキ売り』(原題:燒肉粽、辛奇監督、1969年)をもとに、いま再評価される台湾語映画について語った。
2日のイベントに続き、国立映画アーカイブでは10月15日~10月17日に1960年代の台湾語映画6作品[『地獄から来た花嫁』(地獄新娘)、『モーレツ花嫁 気弱な婿さん』(三八新娘憨子婿)、『危険な青春』(危險的青春)、『五月十三日 悲しき夜』(五月十三 傷心夜)、『第6の容疑者』(六個嫌疑犯)、『夫の秘密』(丈夫的秘密)]の特集上映を行う。
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