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【紛争下の心のケア】日本発の国際NGO、シリアの紛争により避難生活をする人たち4,000人に新たに支援を届ける。スキル習得のためのワークショップも開始

PR TIMES / 2024年11月14日 16時40分



[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/6416/91/6416-91-acd30f506a2bb775cc84a89ceefa12a2-3180x2120.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
REALsの活動に参加し、避難生活を送る人を訪問して話を聞くコミュニティワーカー(奥)。自身避難民として暮らす。


 2024年10月30日、東京発 ― 認定NPO法人REALs(リアルズ・Reach Alternatives、東京都新宿区、理事長:瀬谷ルミ子、以下REALs)は、シリア北西部にて、2024年11月から事業対象地を拡大し、同地で活動する支援団体や避難生活を送る人々とともに心のケアの取り組みを実施します。

 今回の拡大により、あらたにのべ4,000人近くに支援を届けるとともに、紛争による避難生活に加えて重い精神的負担となる困窮や将来への不安から抜け出せるよう、縫製やソーラーパネルの修理など現地で収入につながりやすいスキル習得を兼ねた心理グループワークショップも開始します。

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/6416/91/6416-91-097385f9166d33e03f1aad6e736a15e3-753x502.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
あらたに事業を行う避難民キャンプの候補地に、状況を確認するため訪問(2024年10月)

活動の背景:紛争や避難生活による心の傷と、ケアの圧倒的な不足
 シリアでは2011年から紛争が続き、北西部では人口の7割近く*が避難生活を送っています。爆撃の恐怖や大切な人との別れ、生まれ育った場所を破壊される衝撃を経験したのち、やっとの思いでたどり着いた避難先。そこでもまた爆撃に遭い、再度避難を強いられることが日常的に発生しています。

 現在、シリアに暮らす10人に1人が軽度~中等度の精神的な不調を抱えていることが分かっていますが*、支援を必要とする人の数に対して心のケアの提供は圧倒的に不足しています。REALsが事業対象地で1,174人の避難民に行った聞き取り調査では、約75%が避難民キャンプでの生活に心理的なプレッシャーや緊張を感じており、約48%が心理的なケアが必要だと回答しています。一方、REALsの事業対象地にある1,000を超えるキャンプのうち、何らかの心のケアが行われていた避難民キャンプは全体の2割弱のみでした。

 現地で暮らす人々が、精神的な苦痛を誰かに訴えることへのためらいや、安心して相談できる窓口がない、という課題もあります。苦痛を抱えた人が誰にも相談できず、数少ない支援につながる糸口も見いだせないまま取り残されてしまうのが今のシリア北西部の現状です。

*2024年3月、OCHA(国連人道問題調整事務所)

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/6416/91/6416-91-c09994359dc5d03fb62d8796a05f7efe-1600x1067.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
REALsがシリア北西部の避難民キャンプで実施しているワークショップ。絵や写真を用いて、紛争下での経験と向き合い、心の傷を和らげる目的。

REALsの活動
 そうした状況を受けて、REALsは避難生活を送る人であっても心のケアが受けられるしくみづくりを、2021年からシリア北西部に暮らす人々とともに続けています。

 まず、REALsがこれまでの活動で培った人材育成の方法をシリア北西部で活動する団体に研修し、研修を受けた現地の団体が避難民の人たちをコミュニティワーカーとして育成できるしくみを作ってきました。育成された国内避難民たちは、自分たちと同じように避難生活を送る人たちを直接訪問して話を聞き、必要に応じて心のケアにつなげます。

 また、REALsの育成を受けた現地団体が他の支援団体や病院とネットワークを築き、医療がひっ迫するシリア北西部で支援を必要とする人を適切なケアにつなぐことができます。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/6416/91/6416-91-3a0d88947365525ba27f4eb186b9eb6c-1443x433.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


これまでの成果とこれからの活動
 結果として、過去3年間の活動で1万人以上へのヒアリングを行い、2,000人近くを心のケアにつなげることができました。今回の活動では事業対象地を拡大し、あらたにのべ4,000人近くに支援を届けることを計画しています。

 またこれまでの活動のなかで、紛争を経験し避難生活を送る人たちの回復には、心のケアに加えて収入を安定させられる仕事を持つことも重要であることが分かってきています。今回の活動からは、縫製やソーラーパネルの修理など、現地でニーズが高く収入につながることが期待されるスキル向上を兼ねたワークショップの実施も予定しています。

[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/6416/91/6416-91-1572ea83bb79333661b866b4363cc9c0-1600x1067.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
REALsの研修を受けるシリア現地の団体のスタッフたち

活動の先に目指すもの:誰もが平和のために力を発揮できる社会
 平和を築いていくためには、従来の政府や外交ルートによるものだけでなく、市民や民間団体による取り組みも大きな意味を持ちます。

 緊張が高まるなかで、ひとりの人やひとつの団体にとって声を上げることは命がけとなり、行動には大きな困難が伴うこともあります。REALsの活動に参加したある避難民の男性は、「故郷に戻ることも、安全な国に逃れることもできず、シリア北西部での生活は箱のなかで生きるようなものだ」と語りました。

 そうした状況だからこそ、紛争により命や生活を脅かされた人や組織が、自分たちで課題解決のために協力しあう力をつけ、民間による平和への努力を続けていくことは、そうした人たち自身、また社会全体にとって、平和を築いていく大きな可能性となります。

 REALsは紛争下の人々の命を守り、平和に向けて誰もが力を発揮できる社会を目指し活動しています。

 本事業はジャパン・プラットフォーム(JPF)の助成とREALsへのご寄付により実施いたします。

認定NPO法人REALs (Reach Alternatives)
 REALsは紛争下で危機にある命をつなぎ、平和をつくる活動に取り組む認定NPO法人です。現在はガザ、アフガニスタン、シリア、トルコ、南スーダン、ソマリア、ケニアで活動しています。

 REALsは紛争やテロなどの争いを防ぎ、人と人が共存できる社会の実現を目指しています。争いの当事者となった人たちが、主体的に問題の予防や解決に取り組んでいけるように、REALsは現地での人材育成や争い予防のしくみづくり、社会のネットワーク構築などを行っています。
https://reals.org/

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