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床版取替の期間を70%短縮!「スマート床版更新(SDR)システム(R)」を1車線規制での実工事に初導入

PR TIMES / 2024年9月26日 14時45分

広島自動車道伴高架橋の床版取替工事で実証



 鹿島(社長:天野裕正)は、道路橋の床版取替工事に伴う交通規制を大幅に短縮できる「スマート床版更新(SDR※1)システム」(以下、SDRシステム)を、幅員方向分割(二車線道路の場合 一車線規制)で「広島自動車道(特定更新等)伴(とも)高架橋(上り線)他1橋床版取替工事」に導入しました。幅員方向分割取替を対象とするSDRシステムの実工事への導入は初めてです。この結果、既設床版の撤去から新設床版の架設までの一連作業に要する期間は、標準工法※2では21日間のところ、SDRシステムでは6日間となり、床版取替の期間を約70%短縮しました。

※1 Smart Deck Renewal
※2 門型クレーン1台を用いて床版を取り替える工法

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/116603/103/116603-103-a2ab7307155d8b436f7365fcefd682e1-453x295.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
二車線道路における一車線規制での床版取替工事の施工状況

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/116603/103/116603-103-65bb294908398ed27031d2beef3dc6a6-2512x2700.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
新設床版の架設状況

【開発の背景】
 高度経済成長期に整備された道路橋の多くは、車両の大型化や通行量の増加、路面凍結防止剤の散布などにより急速に劣化が進んでいます。そうした中、2015年には、高速道路の大規模更新・修繕事業の実施について、国土交通大臣から道路整備特別措置法に基づく許可がなされ、「高速道路リニューアルプロジェクト」として床版取替工事他の更新事業が開始されました。
 道路橋の床版取替工事にあたっては、工事に伴うソーシャルロスを低減するため、交通規制の期間や範囲を最小限にする技術に加え、近接する交通や周辺施設への安全確保が求められます。
 そこで当社は、2019年に全断面(二車線道路の場合 二車線規制)取替、2022年に幅員方向分割取替を対象とした「SDRシステム」を開発しました。2023年9月には、SDRシステムを全断面取替の実工事に導入し、その効果を実証しています。そして今般、SDRシステムを幅員方向分割取替の実工事に初導入しました。
【SDRシステムの概要と特長】
 SDRシステムは、床版取替に係る4つの工程(1.既存床版の撤去、2.主桁ケレン※3、3.高さ調整※4、4.新設床版の架設)を、それぞれの専門班が各エリアにおいて同時並行で行う、いわば「移動式工場」を目指した施工システムです。1.から4.までの作業を順々に繰り返していく標準的な工法と比べ、各専門班が同時並行で作業できるため、床版取替期間の大幅な短縮が可能です。2019年と2022年に行った実物大総合実証実験では、標準的な工法に対し全断面取替で83%、幅員方向分割取替で90%短縮できることを確認しています。また、各専門班が単一の工程を担当することで作業分担が明確になり、集中して作業を行えるため、安全に工事を進めることができます。

※3 鋼桁の上フランジの表面処理および防錆剤を塗布する作業
※4 新設床版の高さを調整するための硬質ゴムと、床版下の無収縮モルタルの漏れ止めとなるソールスポンジの設置作業

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/116603/103/116603-103-3705a309da23fdf61fad8d7762e8d94c-714x379.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
工事タイプの概要と実物大総合実証実験による床版取替の期間短縮効果

【実工事での期間短縮の実証】
 広島自動車道(特定更新等)伴高架橋(上り線)他1橋床版取替工事では、2024年5~6月の一期工事において、追越車線側122.1mの床版取替にSDRシステムを導入しました。その結果、既設床版の撤去から新設床版の架設までの一連作業(工程1.~4.)に要する期間は、標準的な工法では21日間(1日あたり3枚)のところ、SDRシステムでは6日間(1日あたり平均10枚、最大では20枚)となり、床版取替にかかる期間を約70%短縮しました。 
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/116603/103/116603-103-5f24e3296ef795345e6800b960ba34d8-878x261.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
広島自動車道(特定更新等)伴高架橋(上り線)他1橋床版取替工事の施工状況

[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/116603/103/116603-103-3021af7f82a1d89aa50ef6c6ea69e46e-641x249.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


【今後の展開】
 2024年9月からは二期工事として走行車線の幅員方向分割床版取替を実施予定です。鹿島は、今回の一期工事で得られた知見を活かし、今後も安定した期間短縮効果が得られるようSDRシステムの改良を重ね、道路橋更新工事に伴うソーシャルロスの最小化に貢献してまいります。
 
(参考)
安価で、高速施工を可能にする「スマート床版更新(SDR)システム」を開発
(2019年12月17日プレスリリース)
https://www.kajima.co.jp/news/press/201912/17c1-j.htm

1車線規制で床版取替が可能な「スマート床版更新(SDR)システム」を開発
(2022年6月7日プレスリリース)
https://www.kajima.co.jp/news/press/202206/7c1-j.htm

超高速施工が可能な「スマート床版更新(SDR)システム」を他社に広く展開
(2022年12月12日プレスリリース)
https://www.kajima.co.jp/news/press/202212/12c1-j.htm

床版架設の工期を85%短縮!超高速施工が可能な「スマート床版更新(SDR)システム(R)」を実証
(2024年1月10日プレスリリース)
https://www.kajima.co.jp/news/press/202401/10c1-j.htm

動画でみる鹿島の土木技術 「リニューアル」
https://www.kajima.co.jp/tech/c_movies/index.html#anc_renewal

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