ESMO2012で発表されたLUX-Lung 3の新たなデータから、不可逆的ErbBファミリー阻害薬アファチニブ*が日常生活を制限する肺がん関連症状とQOLを有意に改善することが示される

PR TIMES / 2012年10月5日 19時22分

この資料は、ドイツのベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim GmbH)が9月28日に発表したプレスリリースを日本語に翻訳したものです。なお、日本の法規制などの観点から一部、削除、改変または追記している部分があります。この資料の内容および解釈についてはオリジナルが優先することをご了承ください。

*アファチニブは開発中の新規化合物です。その有効性と安全性はまだ十分に確立していません

2012年9月28日 オーストリア/ウィーン

上皮成長因子受容体(EGFR、別名ErbB1)遺伝子変異を有する非小細胞肺癌患者を対象に実施された試験として、最大規模かつ最も頑健性の高い臨床試験であるLUX-Lung 3試験の新たなデータから、不可逆的ErbBファミリー阻害薬である新規化合物アファチニブ*が、非扁平上皮非小細胞肺癌において標準化学療法の1つであるペメトレキセド/シスプラチン(以下、標準化学療法群)と比較して、肺がん関連症状(咳嗽、呼吸困難、胸痛)をより良好に、より長期にわたってコントロールするだけでなく、健康関連のQOLも改善することが示されました1,2。この新たな知見はEGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺癌患者における一次治療薬としてのアファチニブ*の有効性をさらに裏付けるものです。

事前に特定した3つの肺がん関連症状(咳嗽、呼吸困難、胸痛)に関する患者の質問票を解析したところ、アファチニブ*投与群では、呼吸困難の有意な改善(64% vs. 50%、p=0.0103)、胸痛の改善傾向(59% vs. 48%、 p=0.0513)、咳嗽の数値としての改善(67% vs. 60%、p=0.2444)がみられました1。

またアファチニブ*投与群では、標準化学療法群と比較して、咳嗽(HR=0.60、p=0.007)および呼吸困難(HR=0.68、p=0.0145)症状が増悪するまでの期間も有意に延長されました1。さらにアファチニブ*投与群では、身体機能、日常役割機能、認知機能、そして全般的なQOLの改善がみられました1。

The Global Lung Cancer Coalitionの議長マシュー・ピータース博士(Dr Matthew Peters)は「疲労、息切れ、胸痛といった肺がん関連症状は非常につらいものであり、患者さんのQOLに大きな影響を与えます。進行非小細胞肺癌患者さんの約90%は、精神的苦痛を伴う2つ以上の肺がん関連症状を経験しています3。そのため治療薬のベネフィットを評価する際には、こうした関連症状やQOLなども考慮することが重要です」と述べています。

マギル大学(カナダ、モントリオール州)ロイヤルビクトリア病院内科的腫瘍学部門准教授のベラ・ヒルシュ博士(Dr Vera Hirsh)は「今年初めに発表された有望なデータに続き、今回発表された新たなデータでは、アファチニブ*投与によって無増悪生存期間が延長されることで、QOLや肺がん関連症状のコントロールの点で患者さんに追加的なベネフィットをもたらすことが示されています。このデータは、転移性非小細胞肺癌の一次治療においてアファチニブ*がEGFR遺伝子変異を有する患者さんを効果的に手助けできる可能性をさらに裏付けるものです」と述べています。

ErbBファミリー阻害薬アファチニブ*は、腫瘍の増殖、転移、代謝を促進する主要な経路を遮断してErbB受容体シグナル伝達を不可逆的に完全に阻害するという点で、現在上市されている分子標的薬と異なります5。このような新規の作用機序が独自の治療効果をもたらすと考えられ、それがLUX-Lung 臨床試験プログラム開始のきっかけとなりました4。

ベーリンガーインゲルハイムの腫瘍領域について

ベーリンガーインゲルハイムは、呼吸器系疾患、循環器系疾患、代謝系疾患、中枢神経系疾患、ウイルス性疾患、免疫系疾患の分野での卓越した科学的知識を基盤に、革新的な抗がん剤を開発するため大規模な研究プログラムに着手しました。国際的な科学団体や世界的に権威ある複数のがん研究所と密接に連携しながら、ベーリンガーインゲルハイムは新規抗がん剤の研究開発に取り組んでいます。科学の進歩に支えられながら、様々な固形がんや血液がんの標的治療法の開発を目標に掲げています。

ベーリンガーインゲルハイムの腫瘍領域パイプラインは現在も進展を遂げており、このパイプラインには、腫瘍領域に対するベーリンガーインゲルハイムの継続的なコミットメントが示されています。

ベーリンガーインゲルハイムについて

ベーリンガーインゲルハイムグループは、世界でトップ20の製薬企業の1つです。ドイツのインゲルハイムを本拠とし、世界で145の関連会社と44,000人以上の社員が、事業を展開しています。1885年の設立以来、株式公開をしない企業形態の特色を生かしながら、臨床的価値の高いヒト用医薬品および動物薬の研究開発、製造、販売に注力してきました。

ベーリンガーインゲルハイムにとって、社会的責任を果たすことは、企業文化の最も重要な柱の1つです。事業を展開する世界の国々において、社会問題に取り組み、社員とその家族を思いやり、全社員に平等な機会を提供することが、 ベーリンガーインゲルハイムの基盤です。そして、尊重と誠実を重んじ、環境保護と持続可能な社会の実現に向けて貢献することが、ベーリンガーインゲルハイムの本質であり使命です。

2011年度は132億ユーロ(約1兆4,624億円)の売上を示しました。革新的な医薬品を世に送り出すべく、医療用医薬品事業の売上の23.5%相当額を研究開発に投資しました。

日本ではベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社が持ち株会社として、その傘下にある完全子会社の日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(医療用医薬品)、エスエス製薬株式会社(一般用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム ベトメディカ ジャパン株式会社(動物用医薬品)、ベーリンガーインゲルハイム製薬株式会社(医薬品製造)の4つの事業会社を統括しています。日本のグループ全体で約2,700人の社員が、革新的な医薬品の研究、開発、製造、販売に従事しています。

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社は、呼吸器、循環器、中枢神経などの疾患領域で革新的な医療用医薬品を提供しています。また、グローバルな研究・開発の一翼を担う医薬研究所を神戸に擁しています。
詳細は下記をご参照ください。
http://www.boehringer-ingelheim.co.jp

References

1 Abstract no: 1229PD. Sequist L. V. et al. LUX-Lung 3: Symptom and health-related quality of life results from a randomized phase III study in 1st-line advanced NSCLC patients harbouring EGFR mutations. ESMO 2012 Congress. Available at: http://abstracts.webges.com/myitinerary/session-148.html?congress=esmo2012#.UFdGtBr1LSY.gmai
2 Scagliotti GV, et al. Phase III study comparing cisplatin plus gemcitabine with cisplatin plus pemetrexed in chemotherapy-naive patients with advanced-stage non-small-cell lung cancer.J Clin Oncol 2008;26(21):3543-51
3 Tanaka K. et al. Impact of Dyspnea, Pain, and Fatigue on Daily Life Activities in Ambulatory Patients with Advanced Lung Cancer. Journal of Pain and Symptom Management. Journal of Pain and Symptom Management 2002, Vol. 23 No. 5.
4 Abstract no: LBA7500. Yang et al. LUX-Lung 3: A randomized, open-label, phase III study of afatinib versus pemetrexed and cisplatin as first-line treatment for patients with advanced adenocarcinoma of the lung harboring EGFR-activating mutations. Oral Presentation at 48th Annual Meeting of the American Society of Clinical Oncology (ASCO) 2012.

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