大阪オフィスマーケットレポート 2024年7~9月期 /テナントの移転需要は底堅さを維持2024年末に向けて供給量増加の影響が焦点に
PR TIMES / 2024年11月15日 14時40分
大阪駅周辺の梅田エリアで再開発プロジェクトが続々と完成
大手総合不動産コンサルティングサービス・投資運用会社であるコリアーズ・インターナショナル・ジャパン株式会社(代表:小笠原 行洋、本社:東京都千代田区、NASDAQおよびTSX:CIGI、以下コリアーズ・ジャパン)は、本日、「大阪オフィスマーケットレポート|2024年第3四半期(7‐9月期)大阪市中心部・グレードAオフィス ※1」を発表しました。当レポートは、コリアーズ・ジャパンが、大阪市のグレードA オフィスビルの賃貸オフィス市況と今後の見通しについて、独自に収集したデータに基づいて分析したものです。
2024年7~9月期の大阪中心部グレードAオフィスマーケットは、需要が供給をわずかに上回り、空室率は引き続き低水準を維持しました。大阪駅周辺の再開発が徐々に完成に向かいつつあり、大阪のオフィスマーケットは大きな変化を迎えています。
空室率と賃料トレンド:空室率は低水準を維持、賃料水準は緩やかに上昇
2024年7~9月期の大阪市中心部のグレードAオフィスマーケットでは、需要が供給をわずかに上回り、底堅い動きを継続しました。この期間中は、JR大阪駅直結する立地に「イノゲート大阪」が竣工しました。空室率は引き続き低水準を維持しており、平均想定成約賃料も緩やかに上昇し、今後の成長を見据えた安定的な市場動向が期待されます。
これまでの需要を牽引してきた要因として、人材確保や生産性向上を目的とした戦略的なオフィス移転が挙げられます。特に大阪では、本社機能を持つ大規模テナントの移転、特に周辺部や自己所有のオフィスからグレードの高い賃貸オフィスへ移転するテナントの存在が、賃貸オフィス需要の純増に寄与しています。ただし、入居工事費の高騰や工期の長期化が、一部のテナントの移転判断に影響を与える事例も出始めています。
2024年下期は、上期の2倍を超える供給量が予定されており、10~12月期には、大阪駅周辺の一連の再開発ビルの中では最大規模のグラングリーン大阪ゲートタワーおよびパークタワーが竣工を予定しています。2024年は2009年以来大規模なオフィス供給が予想されており、これらの新築オフィスのテナント内定状況は比較的順調ですが、竣工時点では一定量の空室が残ることが予想され、通年の需要は供給を下回る見込みです。そのため、2024年末にかけては、空室率の上昇が予想されます。しかし中長期的な見通しでは、2025年以降の新規供給量は減少する見込みであり、需要の大幅な減退要因も現時点では見当たらないことから、2024-26年の平均空室率は改善傾向を示すと予想されます。
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エリア動向:空室率は概ね低下傾向、主要エリアでは賃料の上昇が続く
梅田駅周辺エリアでは、空室率は前期比で上昇したものの、賃料は引き続き主要エリアの中で最も高い水準を維持しています。エリア内の再開発の進展により、新規供給の影響で一時的に空室率は上昇しましたが、立地優位性を背景とした底堅い需要が継続しています。
中之島エリアでは、空室率は主要エリアの中で最も低い水準まで低下しました。賃料は、上昇基調を継続しており、代表的なグレードの高いビルを中心に堅調な需要が継続しています。
淀屋橋エリアでは、空室率は引き続き低い水準を維持しているものの、賃料はわずかながら調整し、市況に動きが出るのは、このエリアで再開発物件が竣工を迎える2025年以降になると予想されます。
本町エリアでは、空室率は改善傾向にあるが、賃料は小幅な下落となりました。新規供給の影響を受けつつも、比較的手頃な賃料水準を背景に、既存物件を中心とした需要は底堅く推移しています。
なんばエリアでは、空室率は引き続き低水準を維持し、賃料は主要エリアの中で最も大きな上昇率を記録しました。新築物件の竣工と高稼働率が、エリア全体の賃料水準の押し上げに寄与しています。
新大阪北エリアでは、空室率は大幅に改善したものの、賃料はわずかに調整。新幹線停車駅という交通利便性の高さを背景とした需要を吸引しています。
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「大阪オフィスマーケットレポート|2024年第3四半期(7‐9月期)大阪市中心部・グレードAオフィス」は、以下のリンクよりダウンロードいただけます。
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※1 グレードAオフィス:基準階面積が概ね100坪以上の主に賃貸に供されるオフィスビルから、弊社独自の基準で選定。
コリアーズについて
コリアーズは、ナスダックおよびトロント証券取引所に上場する、世界有数の大手総合不動産プロフェッショナルサービス・投資運用会社です。世界70か国で事業を展開し、22,000人のエンタープライズ精神に富んだ従業員が、テナント、オーナー、投資家といった顧客企業の不動産価値を最大化するため、専門的なアドバイス・サービスを提供しています。また、当社株式を保有する経験豊富な経営陣は、30年以上にわたり、年間約20%の投資収益率を株主に提供してきました。年間収益は45億ドル、運用資産は990億ドルです。
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