交通空白地の「移動の足」確保に向けた取り組みを開始。公共ライドシェアの安全確保と省力化を実現するシステム基盤を提供。
PR TIMES / 2024年11月1日 16時15分
~11月29日(金)から長崎県平戸市にて実証運行開始予定~
“「移動」を支える”テクノロジー企業として地域交通インフラの課題解決に向けたコンサルティング・企画開発を行う株式会社Will Smart(東京都江東区 代表取締役社長:石井康弘 以下 Will Smart)は、このたび交通空白地における公共ライドシェア※1の推進に向けて利用者予約システム、運行管理/予約管理システム、ドライバー用アプリ、IoT車載デバイス等を集約した公共ライドシェア向けシステム基盤(以下、本システム基盤)を提供することを決定しました。本システム基盤はWill Smartがカーシェアリングシステムの開発で培った車両データ取得技術を活用し、車両の状態をリアルタイムで可視化することで乗客の安全性を確保します。また、大規模なバスターミナルのシステム構築をはじめとするモビリティDX支援の経験を活かし、旅客運送業の業務フローを考慮しながらライドシェアの各種オペレーションの自動化を実現しました。これにより、運行管理者は人手をかけずにサービス品質を維持できるだけでなく、旅客運送に求められる安全性に基づいた輸送サービスを提供できるため、旅客運送のノウハウがない自治体やNPO法人などの事業者でも安心・安全なライドシェア運営が可能です。
なお本システム基盤は、2024年6月に包括連携協定を締結した長崎県平戸市で、2024年11月29日(金)から開始予定の観光客向け公共ライドシェアの実証運行※2へ提供することが決定しています。
今後は本システム基盤を公共ライドシェアの共通基盤として複数の自治体へ導入することを目指しています。自治体の費用負担を抑えながら公共ライドシェアを推進し、地域共創による交通空白地対策の実現にむけて取り組んでまいります。
Will Smartの公共ライドシェア向けシステム基盤の仕組み
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/25260/107/25260-107-6877be5f2b72c7df7cfaac2fe53f8d58-1920x1080.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
利用者予約システム、運行管理/予約管理システム、ドライバー用アプリ、IoT車載デバイスなどライドシェアの運営に必要な機能を一括で提供するソリューションです。運行管理者、ドライバーならびに乗客の利便性に配慮した設計となっています。
乗客は利用者予約システムから日時と出発地点、到着地点を指定し、乗車予約を行います。運賃は定額制と距離制を選択することが可能で、予約時に支払いを済ませます。ライドシェアで使用する車両にはIoT車載デバイスを搭載しており、デバイスから取得したデータはリアルタイムで運行管理/予約管理システムに蓄積されます。運行管理者は運行管理/予約管理システムでGPSの緯度・経度情報から車両の走行ルートを確認したり、法定外の速度や実車状態での長時間の停車などを把握できるため、ライドシェアの利用において不安視される安全性の確保に役立ちます。
ドライバーは専用のアプリで出発地点と到着地点を確認して乗客を迎えに行きます。アプリには初めて運行業務を行う方にもわかりやすい業務ナビゲーションが搭載されており、実車・降車などのステータス変更や、運賃計算等の機能が含まれています。これにより一般ドライバーでも安心して運行業務を行うことができます。
<システム基盤の機能詳細>
●利用者予約システム
○ 乗車予約、空き状況の確認、予約内容の確認、予約のキャンセル
○ 出発地点、到着地点の指定
○ 距離制運賃および定額制運賃での予約
○ クレジットカード決済
●運行管理/予約管理システム
○ドライバー管理
○車両管理
○運賃管理
○車両動態管理
○予約検索・確認
●ドライバー用アプリ
○運行スケジュール確認
○実車・降車ステータス操作
○運行サポート機能
○運行ルート案内
○運賃計算
背景
近年、地方部では人口減少により供給力が不足しており、バスやタクシーなどの公共交通事業者だけでは住民や観光客の移動の足を確保するのが困難な交通空白地が拡大しています。
タクシー不足の解消に向けて2024年4月にタクシー事業者が運行管理を担う日本版ライドシェアが解禁されましたが、交通空白地はタクシー事業者の撤退が相次いでおり、日本版ライドシェアのみでは課題解決が難しい状況です。
しかし、旅客運送業のノウハウがない自治体やNPO法人にとって配車業務や運行管理、法定業務など多岐に渡る業務を伴う公共ライドシェアの実施は容易ではなく、必要性を感じながらも導入に踏み切れない地域が多く存在しています。
そこで、Will Smartはカーシェアリングシステムの開発経験で培った技術力やモビリティサービス運営の業界知識を活かし、デジタル技術を駆使して最小限の人手で安心・安全な公共ライドシェアを実現できるシステム基盤の開発を企画しました。
株式会社Will Smart 代表取締役社長 石井 康弘 コメント
Will Smartはこれまで「移動の支援」をテーマに鉄道やバスなど人や物の移動によって経済活動を行う事業者の皆様の課題解決にITの分野で取り組んでまいりました。現在、全国の公共交通は人口減少による担い手不足で存続が危ぶまれており、住民の生活の質や観光客の移動の利便性に直結する深刻な社会課題となっています。それに対してWill Smartは人口減少時代においてもデジタル技術を活用して少ない人手で安心・安全な公共交通サービスを維持することを目指しており、平戸市での実証運行では公共ライドシェアの有効性やニーズを確認するとともに、システム基盤の安全性や利便性をさらに向上させて、新たな交通手段の選択肢の一つとして公共ライドシェアを確立したいと考えています。今後も全国の自治体および地域の関係者の皆様との共創により移動の課題解決に向けて取り組んでまいります。
※1公共ライドシェアとは移動手段提供が困難な地域で、NPO法人や市町村などの公的関与のもと地元の輸送資源を活用する“自家用有償旅客運送制度”を指す。タクシー事業者が行う”日本版ライドシェア”とは異なる。
※2現在、長崎県平戸市における実証運行の実施に向けて自家用有償旅客運送の新規登録を申請中。
(参考)長崎県平戸市における実証運行の概要
●運行開始日:2024年11月29日(金)
●利用対象者:平戸市を訪れる観光客
●乗車定員:最大6名(乗務員除く)
●運行エリア:平戸市内全域と長崎空港間の往復
●運賃・決済方法:定額制または距離制運賃。キャッシュレス決済。
●ドライバー:平戸市内の観光事業者及び公共交通事業者が参画予定
●車両:ホンダ ステップワゴン 1台
●利用方法:
1. 専用の予約サイトから希望の日程で乗車予約をします。
2. 予約状況に応じてドライバーが手配されます。
3. 予約時に指定した出発地点でドライバーのお迎えをお待ちいただきます。
4. 乗車して目的地へ向かいます。
5.目的地に到着したら、ドライバーアプリ上で運賃が自動で計算され、キャッシュレスで決済を完了させます。
■株式会社Will Smartとは
Will Smartは顧客企業との対話によって培った経験やノウハウ、最新のソリューションを活用しながら、モビリティ業界のお客さまとの共創による社会課題の解決に取り組んでいます。
サービスとして、デジタルサイネージを活用して交通機関の運行情報等を配信する「総合情報配信サービス」、車両データの収集を行う車載デバイスの提供やカーシェア、レンタカー、EV充電器等の予約システムの提供を行う「モビリティシステムサービス」、交通事業者等の利用データを分析・可視化してEBPM支援につなげる「AI・データサイエンスサービス」、オンプレミスシステムのクラウド化や基幹システムの新規開発を行う「クラウド化支援サービス」を提供しており、これらのサービスを組み合わせることでお客様のニーズや課題に応じたご提案が可能です。
詳しくはWill SmartのWebサイト(https://willsmart.co.jp/)をご覧ください。
【会社概要】
会社名:株式会社Will Smart
代表者:代表取締役社長 石井康弘
設立:2012年12月12日
事業内容:
モビリティ業界を中心とした事業課題解決に対してDX 技術を駆使したソリューションの企画・提案、ソフトウェアの受託開発と運用支援。
資本金:622百万円(2024年4月16日現在)
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