環境配慮型原料、CNF活用に関する応用事例の技術資料を公開
PR TIMES / 2024年7月18日 12時15分
カーボンナノチューブ分散剤としての応用事例
株式会社スギノマシン(富山県滑川市、代表取締役社長:杉野 良暁)は、天然由来のセルロースを原料としたナノファイバー*1(商品名:BiNFi-s)の活用に関する技術資料(テクニカルレポート)を新たに公開しました。技術資料では当社の湿式微粒化装置「スターバースト」*2とBiNFi-sを分散剤として併用した分散事例を紹介しています。
1.カーボンナノチューブ分散剤としての応用
カーボンナノチューブ(CNT)は導電性や熱伝導性に極めて優れた特長を持ち、様々な用途への応用が進んでいます。特に電気自動車や携帯端末用のリチウムイオン電池(LiB)電極の電気抵抗を低減する導電助剤として需要が増えており、均質で高分散したCNT分散液が求められています。CNTは水にも有機溶媒にも分散しにくく、さらには過剰なダメージを与えずに、CNTのチューブ構造を維持しながらの高度な分散が求められています。
2.技術資料(テクニカルレポート)の内容<抜粋>
1.CNTの分散安定化
単層CNTに対して、BiNFi-sを終濃度でCNTと等量加え、当社スターバーストミニ機を用いて、200MPa、10パスの分散処理を実施しました。分散処理が進むと、CNTは微細化され、均質で光沢感のある分散液が得られます。また、分散度合いを評価するために、光学顕微鏡を用いて評価したところ、スターバースト処理とBiNFi-sを併用することでナノレベルで均一分散していることが確認できました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/70070/110/resize/d70070-110-e7c508aa70f73f8d87c2-0.png ]
2.CNT分散液に対する減粘効果とメカニズム
CNT分散液を取り扱う上で、重要な要素が粘度です。BiNFi-sを分散剤として添加すると、劇的にCNT分散液の粘度を下げることができます。また、走査型プローブ顕微鏡 (SPM)で観察したところ、汎用の分散剤と比較してCNT同士の絡まりが緩められ、低粘度化と共に単一分散化していることが分かります。
[画像2: https://prtimes.jp/i/70070/110/resize/d70070-110-ab365f804e6b7617878b-1.png ]
3.CNT分散液の塗膜化と表面抵抗率
CNT分散液で塗膜を作製し、表面抵抗率を求めたところ、汎用分散剤と比べ表面抵抗率は減少しました。またBiNFi-sをCNTと等量まで添加量を増やしても表面抵抗率が大きく上がらないことから、高い導電性が求められるLiBの導電助剤など幅広い用途への利用が期待されます。
3.技術資料(テクニカルレポート)について
今回の研究結果は、スギノマシンが発行している技術資料(テクニカルレポート)で詳細を報告しています。各種実験データを掲載し、実用化に向けた技術情報を紹介しています。テクニカルレポートはスギノマシンのWebサイトからダウンロードいただけます。
◆ 詳細はこちら
https://www.sugino.com/download/?category=178&product=&filter_category=technical_report
4.用語・補足
*1 ナノファイバー
繊維を直径 100 nm以下、長さ 数µmのサイズへ微細化したもの。
*2 湿式微粒化装置「スターバースト」
超高圧に加圧した水流と原料同士を超高速で衝突させることで、微粒化(分散・乳化・粉砕・へき開等)を行う装置。
*3 SPM(走査型プローブ顕微鏡)
プローブ(探針)と試料間に作用するさまざまな物理量を検出し、微小領域の表面形状や物性を測定する顕微鏡の総称。
<本件に関する報道関係者からのお問合せ先>
株式会社スギノマシン プラント機器事業本部 微粒装置部 新材料開発係
TEL:076-477-2572
<会社概要>
■会社名:株式会社スギノマシン ■代表者:代表取締役社長 杉野良暁、代表取締役副社長 杉野岳
■本社所在地:〒937-8577富山県滑川市栗山2880番地
■TEL:(076)477-2555(代) ■創業:1936年3月1日
■事業:高圧ジェット洗浄装置、超高圧水切断装置、原子力発電保守用機器並びに廃炉機器、湿式・乾式微粒化装置、ドリリングユニット、タッピングユニット、マシニングセンタ、拡管工具・装置、抜管装置、鏡面仕上工具、バイオマスナノファイバー、産業用ロボット等の開発、設計、製造、販売
■URL:https://www.sugino.com/
-以上-
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
この記事に関連するニュース
-
アルミニウムナノワイヤの大量森状成長手法、名大が開発
マイナビニュース / 2024年8月15日 16時29分
-
低屈折率で高透明なフィルムヒーターが、信号や監視カメラの凍結を防止 8月22日-23日に大学見本市で新技術公開
@Press / 2024年8月8日 10時30分
-
【名城大学】世界初 液相法での単層カーボンナノチューブ合成に成功~単層カーボンナノチューブの安価かつ大量合成の可能性を拓く~
Digital PR Platform / 2024年8月1日 14時5分
-
立方体型の超原子が結合した二次元シートを創出 〜高効率な水素発生触媒の開発に期待〜
共同通信PRワイヤー / 2024年7月26日 16時0分
-
08月29日(木) AndTech WEBオンライン「導電性コンポジットの基礎と応用技術、および最新動向 ~フィラーの種類、特性と配合・分散技術~」Zoomセミナー講座を開講予定
PR TIMES / 2024年7月22日 18時15分
ランキング
-
1愛車の価値が急落!? ハーレーダビッドソン日本法人の「販売店いじめ」仲間内でも影響に天地の差が…なぜ?
乗りものニュース / 2024年8月17日 16時42分
-
2日本銀行の独立性を殺したのはいったい誰なのか 歴史に禍根を残すことになった「8.7内田会見」
東洋経済オンライン / 2024年8月18日 9時30分
-
3なぜデンマーク人は16時に帰っても一人あたりGDPは日本の2倍&国際競争力が日本38位の中、トップ級なのか
プレジデントオンライン / 2024年8月18日 8時15分
-
4カーペットがこんもり「猫が居るんやな~笑」と撮影 メガネをして部屋を見た結果に笑ってしまう
LIMO / 2024年8月18日 5時40分
-
5JINSの「目が小さくならないメガネ」計画比2.2倍 人気の秘密は「3つ」のポイント
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月17日 8時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください