人にフォーカスしたスマートなビルシステムの共同開発に向け、500万シンガポールドル(約4億400万円)を投じてシンガポール国立大学(NUS)と研究プロジェクトをスタート
PR TIMES / 2021年3月26日 17時45分
ビルテクノロジー業界のリーディングカンパニー ジョンソンコントロールズ
【2021年3月17日 ジョンソンコントロールズ シンガポールより発表】
スマートで持続可能な建物向けソリューションのグローバルリーダーであるジョンソンコントロールズ インターナショナル(ニューヨーク証券取引所略号:JCI、以下ジョンソンコントロールズ)と、シンガポール国立大学(NUS)は、3月17日よりスマートビルに関する共同研究を開始することを発表しました。ジョンソンコントロールズはこの研究プログラムに約 500万シンガポールドル(約4億400万円)を投入し、双方のチームが協力して業界全体の課題解決に取り組んでいきます。
[画像: https://prtimes.jp/i/7712/112/resize/d7712-112-800965-0.jpg ]
NUSのリサーチ&テクノロジー担当副学長であるチェン・ツーハン(Chen Tsuhan)教授は「シンガポールは国を挙げて持続可能な開発を推進しており、NUSはデジタルイノベーションや産業界との戦略的提携関係を通じ、将来的な都市ソリューションの開発に向けた態勢を整えています。今回のコラボレーションは、当大学が持つ都市およびサスティナビリティサイエンスの学術的専門性とジョンソンコントロールズの業界知見の融合によって、シンガポールをはじめとする世界の人々の暮らしを大きく変えるようなインパクトのある、人にフォーカスしたスマートビルシステムを共同開発するものです」と述べています。
NUSデザイン環境学部(SDE)は、同学部のクレイトン・ミラー(Clayton Miller)助教授の指揮の下、2021年4月に研究プロジェクトをスタートさせます。この研究では、IoT (Internet of Things)データをビルのデータラベルの標準モデルであるBrickスキーマへと変換することを加速するため機械学習を活用します。このオープンソースのスキーマは、ソフトウェアが多くの建物により容易かつ迅速に接続できるよう、スマートビルやそのサブシステムの情報を体系化します。あらゆる建物で一貫したスキーマを利用することで、ビルシステム業界全体で多様な建物から収集されたメタデータ(データの付帯情報)を、建物利用者のウェルネス(身体的、精神的、そして社会的に健康で安心な状態)の向上に役立てることができます。
NUSデザイン環境学部の学部長であるラム・キー・ポー(Lam Khee Poh)教授は「ジョンソンコントロールズとの共同研究を通じて、急速なデジタル化と業界のバリューチェーン全体を通じたコラボレーションの強化という建物環境分野におけるニーズに貢献することができます。ビルシステムのIoTでは、依然として建物ごとに異なる言語が使用されているような状態で、今回の研究でミラー助教授のチームは異なる言語をBrickスキーマに変換する、いわば『翻訳エンジン』のような仕組み創りを目指しています。この研究は、シンガポール政府が掲げた『シンガポールグリーンプラン2030(*1)』達成に向け、持続可能な都市の実現を可能にする、未来を見据えたソリューション開発を推進する上で、重要な役割を担います」と述べています。
既存のメタデータスキーマをBrickフレームワークに変換する作業は労働負荷の高いプロセスであり、各建物の既存のラベリング手法をBrick スキーマに変換するための最も正確なアプローチは、機械学習のコンペをクラウドソースソリューションとして開催し、選定する予定です。
本研究は、SDE内に開設されたジョンソンコントロールズのOpenBlueイノベーションセンターを活用して行われます。OpenBlueイノベーションセンターは、ジョンソンコントロールズが同社のデジタルソリューションパッケージであるOpenBlueを基盤として、カスタマイズ可能な新たな非接触型アプリケーションの検証施設として、2020年9月に開設したものです。まず、SDEの4棟の建物(SDE4)で検証を実施したうえで、将来的にはNUS構内全体に拡大する予定です。
ジョンソンコントロールズ、アジア太平洋地域デジタルソリューション担当バイスプレジデントのアルビン・ウン(Alvin Ng)は「NUSは、当社が都市における建物環境の変革を推進するための重要なパートナーであり、特に長く続いたパンデミック後の『より良い復興(Build Back Better)』を実現する上で欠かせない存在です。双方の優れた人材を活用して人工知能(AI)やサスティナビリティ、スマート体験やウェルネスに関する調査研究を進めることで、このNUSのリビングラボからイノベーションを生み出し、世の中へ展開することが可能です。シンガポール政府は、健康的で持続可能な建物環境を確実に構築していくためのテクノロジーの導入を積極的に推進しています」と述べています。
*1:シンガポール政府が公表した、エネルギー、生活、都市空間、産業、レジリエンス(復元力)の5つの項目で2030年までに実現する具体的な目標を設定した持続的な環境維持を目指すための新たな計画
シンガポール国立大学(NUS)について
シンガポール国立大学(NUS)は、シンガポールを代表する大学で、アジアの視点と専門性を重視し、教育、研究、エンタープレナーシップにおいてグローバルなアプローチを行っています。シンガポール国内に3つのキャンパス、17の学部があり、100ヵ国から4万人以上の学生が集い、活気に満ちた多彩なキャンパスコミュニティを営んでいます。また、NUS Overseas Collegesプログラムを世界の15都市以上で展開しています。
教育、研究、エンタープレナーシップにおける学際的かつ実践的なアプローチで、産業界、政界、学界と緊密に連携し、アジアや世界に関連する重要かつ複雑な課題解決に取り組んでいます。学部、31の大学レベルの研究所、卓越した研究センター、コーポレートラボに所属する研究者は、エネルギー、環境と都市のサスティナビリティ、疾病治療と予防、アクティブエイジング、先端素材、金融システムのリスク管理とレジリエンス、アジア研究のほか、人工知能、データサイエンス、オペレーションズリサーチ、サイバーセキュリティなどのスマート国家ケーパビリティをテーマに研究に取り組んでいます。
詳細はこちら www.nus.edu.sg.
ジョンソンコントロールズ インターナショナルについて
ジョンソンコントロールズ(NYSE:JCI)は、人々の生活空間や職場、文教施設からエンタメ施設まであらゆる環境を変革します。スマートで健康的かつ持続可能な建物を実現するグローバルリーダーとして、建物利用者や建物環境、さらには地球環境に最適な建物のパフォーマンスを再定義することが当社のミッションです。
135年以上のイノベーションの歴史を持つジョンソンコントロールズは、包括的なデジタルソリューション群であるOpenBlueを通じて、医療施設、学校、データセンター、空港、スポーツエンタメ施設、工場などの未来の青写真を提供しています。ジョンソンコントロールズは、世界150ヵ国以上に10万人のエキスパートを擁し、業界で最も信頼されているパートナー企業とともに、ビルテクノロジー、ソフトウェア、サービスソリューションにおいて世界最大のポートフォリオを提供しています。詳細については、www.johnsoncontrols.com をご覧いただくか、ツイッターで @johnsoncontrols をフォローしてください。
ジョンソンコントロールズ日本法人について
ジョンソンコントロールズ株式会社は、ジョンソンコントロールズ インターナショナル(Johnson Controls International, Plc.)の日本法人(本社: 東京都渋谷区、 代表取締役社長:吉田 浩)です。建物のライフサイクルを通じた効率化を促進する中央監視、自動制御機器、空調冷熱機器、冷凍機、セキュリティシステムの設計、施工、保守、ならびに運用コンサルティングを提供しています。国内での導入業種はオフィスビル、商業施設、医療機関、教育機関、スポーツ施設、交通機関など多岐にわたり、数多くのランドマーク的存在の建物における施工実績があります。1971年6月設立。国内45事業拠点。詳細はwww.johnsoncontrols.co.jp をご覧いただくか、Facebookで https://www.facebook.com/johnsoncontrols.jp.be/ もしくはTwitterで@JCI_jpをフォローしてください。
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