ALDI SOUTHグループが小売企業として初めて水産物の調達方針に「MSC漁業認証取得に向けた改善プログラム」を含める

ALDI SOUTHグループは食品小売企業として世界で初めて、MSC（海洋管理協議会）が新たに開始した「MSC漁業認証取得に向けた改善プログラム」（以下、MSC改善プログラム）を調達方針に含めました。MSC改善プログラムは、5年の間に測定可能な改善の成果を出すことを条件として、持続可能な漁業を目指す漁業に対する支援とインセンティブを提供するもので、2024年10月から始まりました。これは、漁業の操業域や規模にかかわらず、世界中の漁業がMSCの漁業認証規格を満たすために必要となる改善を支援していくためのプログラムです。


MSC改善プログラムは、すでに世界で展開されている漁業改善プログラム（FIP）を補完するものです。持続可能な調達への取り組みの一環として、すでに多くの企業がFIP漁業を供給源とする水産物を調達しているものの、FIPの影響と効果は状況によって大きく変化します。MSC改善プログラムによって、FIPの進捗が適切なタイミングで確実に検証されるようになります。このプログラムを通じて、最も効果的なFIP漁業を認識し、その漁業がMSC漁業認証の取得に向けた本審査に5年以内に入ることを目指します。


MSC改善プログラムに参加する漁業は、持続可能であるとしてMSC漁業認証を取得してはいないため、漁獲した水産物にMSCラベルを使用することはできません。しかし、すべての業績評価指数において最小限の要求事項と、トレーサビリティに関する特定の要求事項を満たすことができれば、MSC認証のサプライチェーンにアクセスできるようになります。また、これらの漁業で獲られた水産物を使用する小売販売用の消費者向け製品には、包材の裏面にMSC改善プログラムに参加している漁業で獲られた水産物であることを示す主張文の表示が可能です。


ALDI SOUTHグループ、インターナショナルサスティナビリティ部長、アンケ・アーラース氏は次のように述べました。「国際的な食品小売企業が持続可能な水産物を調達する際には、MSCのような世界的に認められた認証プログラムが頼りになります。また、健全な海のために、認証取得の準備が整っていない漁業の改善が急務であることも私たちは承知しています。MSC改善プログラムに当グループが関わることによって、そうした漁業がより優れた持続可能性を実現できるよう支援し、目に見える形で環境改善の成果を上げることに貢献したいと考えています」


MSC（海洋管理協議会）について
将来の世代まで水産資源を残していくために、認証制度と水産エコラベルを通じて、持続可能で適切に管理された漁業の普及に努める国際的な非営利団体です。本部をロンドンとし1997年に設立され、現在は約20カ国に事務所を置き世界中で活動しています。MSCジャパンは2007年に設立。MSC「海のエコラベル」の付いた水産品は、2023年度には世界約70カ国で20,000品目以上、日本では約700品目が販売されました。国内ではイオングループ、生協・コープ、セブン＆アイグループ、マクドナルドなどで購入できます。


持続可能で適切に管理された漁業のためのMSC漁業認証規格は世界で広く認知されており、最新の科学的根拠に基づき策定されたものです。FAO（国連食糧農業機関）とISEAL（国際社会環境認定表示連合）双方の要求事項を満たした世界で唯一の漁業認証プログラムでもあります。漁業がこの規格を満たすためには、（1）水産資源が持続可能なレベルにあり、（2）漁業による環境への負荷が最小限に抑えられており、（3）長期的な持続可能性を確実なものにする管理システムが機能していることを、第三者審査機関による審査を通じて実証することが求められます。


詳しくはMSCウェブサイトをご覧ください：https://www.msc.org/jp


MSC「海のエコラベル」について
MSCの厳格な認証規格に適合した持続可能な漁業で獲られた水産物にのみ認められる証、それがMSC「海のエコラベル」です。
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