第34回国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)世界大会においてポーラ化成工業がポスター発表部門で「Top10」に選出
PR TIMES / 2024年10月22日 17時45分
ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担うポーラ化成工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:片桐崇行)は、2024年10月14日~17日にブラジル・イグアスで開催された第34回国際化粧品技術者会連盟(以下 IFSCC)世界大会にて発表を行い、フロンティアリサーチセンターの小林研究員がポスター発表部門において600件以上の発表の中から「Top10」に選出されました。なお、この他にもポーラ化成工業の発表論文はポスター発表部門にて「最優秀賞」を受賞し、口頭発表アプライド部門にて「Top5」に選出されました。
IFSCC は化粧品技術者・研究者にとって最も権威のある学会です。ポーラ化成工業の同大会のアワード受賞は 9度目で、世界第3位の受賞回数を記録しています。
ポーラ化成工業は今後も既存の枠に捉われない研究開発でお客さまの豊かで彩りある人生に貢献します。
受賞した研究について
洗顔料に含まれる洗浄成分は肌上にわずかに残り、敏感肌の方などには不快な刺激の原因となることがあります。そこでポーラ化成工業では、このような刺激を引き起こす可能性の少ない究極の洗浄成分として「空気」に着目。空気であれば、自然に消失し肌上に残らないため、洗浄成分が肌上に残ることで不快な刺激を引き起こす心配がありません。特に、「ウルトラファインバブル(UFB)」にフォーカスし、世界初のUFB化粧品(※1)の剤型技術を確立しました。本技術は、従来の「化学」を起点とする乳化技術から視点を変え、物理起点で異分野製造技術を広く融合させた全く新しい剤型技術を追究すべく2024年に設立したテクニカルディベロップメントセンター(TDC:Technical Development Center)(補足資料2)にて実用化に向けた検討を進めていきます。
※1 ファインバブル産業会(FBIA)による認証を獲得した製品
■発表論文
『刺激性の化学物質を皮膚に残さない、気体を活用した独自の洗浄技術 “ウルトラファインバブルは未来の乳化技術になりえるか?”』
英文名: A unique gaseous solution for cleansing leaves no trace of irritating chemicals on the skin
“Can Ultra-Fine-Bubble serve as a new means of cosmetic emulsification?”
発表者: 小林 一貴1、増田 孝明1、大久保 堅三郎1、秦野 衛1、早崎 拓登1、寺坂 宏一2、仁王 厚志1
1 ポーラ化成工業(株) フロンティアリサーチセンター 2 慶應義塾大学(*下線が当日発表者)
■発表内容概要
化粧品業界初のUFBの剤型技術構築により、刺激を引き起こす心配の少ない洗浄用化粧品の製品化が可能になりました。ヒトでのパッチテストではUFBによる刺激性はないことを確認。さらにはUFBによる化粧品成分の浸透促進作用も確認することができました。また、高濃度UFBは皮脂を水中に分散できることから、UFB研究を続けることで、空気による乳化、いわば「気相乳化」が可能になると期待できます。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/92303/117/92303-117-4463d39deef35f4ee32624c874a40b7e-2130x1662.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
小林 一貴 研究員
詳細: 「ポーラ化成工業、世界的に権威ある化粧品技術者学会にて発表 ウルトラファインバブル(UFB)の長期安定化配合を初めて実現 超微細気泡で肌に残らず刺激性なし 世界初の洗浄用化粧品技術」(2024年10月10日)
https://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20241010_2.pdf
【補足資料1】IFSCC世界大会について
IFSCC世界大会は、世界中の化粧品技術者・研究者にとって最も権威のある学会で、応募論文はIFSCCの厳正な審査を受け、選ばれたものだけに発表が許されます。今大会では、全688件の研究報告(口頭発表83件、ポスター発表605件)が行われました。
ポーラ化成工業によるIFSCC世界大会受賞歴
2015年 チューリッヒ中間大会 最優秀賞(口頭発表部門)
2014年 パリ大会 最優秀賞(口頭発表基礎部門)
2012年 ヨハネスブルク大会 最優秀賞(ポスター発表部門)
2008年 バルセロナ大会 最優秀賞(口頭発表基礎部門)
1998年 カンヌ大会 最優秀賞
1996年 シドニー大会 優秀賞
1994年 ベネチア大会 最優秀賞
1986年 バルセロナ大会 優秀賞
※2016年 オーランド大会 ポスターTop10にも選出
※2020年 専門学術誌 “IFSCC Magazine” において、優秀賞にあたる Henry Maso Award Honorary Mention を受賞
【補足資料2】 テクニカルディベロップメントセンター(TDC)について
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/92303/117/92303-117-33e91f2a5f56242a956348518fa960b8-402x278.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
テクニカルディベロップメントセンター(Technical Development Center; TDC)
技術開発機能の強化のため、ポーラ横浜研究所が立地する横浜事業所敷地内に新設された新施設。高度な生産技術の開発やその生産での実用化を担う。最新の知見を生み出す研究施設と最新かつ独自の設備を有する生産施設を近接させることで、処方・剤型開発から大規模生産技術の開発、そして生産までを一気通貫させ、ハイレベルなモノづくりを実現します。
TDCは、成分やその化学的作用などの知見・技術を主にベースとしている既存の化粧品のモノづくりだけでなく、製造装置などによる物理的な力も駆使した製造方法における革新を目指す、「化学から物理へ」の思想のもと設計されました。幅広い装置の導入を可能としており、厳格な品質管理が求められる生産施設でありながらも、技術導入に対する自由度が高いことがTDCの特長です。ポーラ化成工業の企業理念「妙なる価値の創造」のもと、さまざまな製品の開発・製造の現場で高い技術を培ったプロ人財を擁するとともに、外部との共創・人財交流等も促進。今後、既存の化粧品製造設備の進化だけでなく、異分野の製造設備などの活用検討・導入にも積極的にチャレンジしていきます。
参考リリース:「ポーラ化成工業、横浜に生産技術開発および生産を担う施設を拡充 研究から生産までを一気通貫させ、よりハイレベルなモノづくりへ 高度な生産機能をもつ新工場を内設し2024年1月より生産を開始」(2023年12月21日)
https://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20231221.pdf
ポーラ化成工業株式会社公式HP(TDCサイト): https://www.pola-rm.co.jp/tdc/
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