1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. プレスリリース

コロナ禍で業績悪化が深まる中、業種内で二極化鮮明に 新興市場の見通し急改善、デジタル化の加速が追い風

PR TIMES / 2020年9月17日 21時45分

最新決算を踏まえて四季報が全社の業績を独自に予想



 3月期決算会社の2021年3月期第1四半期(4~6月期)決算が出そろいました。新年度も半年が経とうとしていますが、新型コロナウイルスの業績影響が見通しにくいなどとして、いまだ3月期決算会社の約3割は業績予想が「未定」のままです。株式会社東洋経済新報社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:駒橋憲一)では、業界担当記者が決算発表を受けて取材を行い、全上場会社について独自に今期、来期の業績予想を見直しました。
 四季報予想を集計した結果、今期(20年7月期~21年6月期、対象3416社)の営業利益は、製造業が前期比26.8%減、非製造業は同20.4%減と、ともに減益となりました。全産業では、前期の23.6%減益に続き、今期も23.1%と大幅減益が予想されています。
 銀行業、保険業を除く31業種の中で、今期予想が営業増益となるのは情報・通信業、医薬品、証券業の3業種のみ。石油・石炭製品は黒字転換です。残る27業種のうち23業種は減益予想で、4業種が赤字です。輸送用機器と海運業、空運業が赤字転落となり、鉄鋼は連続赤字の見通しです。
 ただ、減益が予想される業種内であっても、業績を伸ばしたり、前号から業績見通しを四季報が引き上げたりした企業も多くみられます。たとえば陸運業では、移動制限、旅行需要急減でJRをはじめ鉄道各社は苦戦を強いられていますが、ECを軸に宅配が伸びるヤマトホールディングスやSGホールディングスの業績見通しは改善しています。小売業でも、大手百貨店は今号で赤字転落へと見通しが悪化した一方で、PC周辺機器や冷蔵庫などが伸びるヤマダ電機などの家電量販、在宅ワーク用家具が伸びるニトリホールディングス、内食傾向が追い風となる食品スーパーの業績は明るさを増しています。外食各社が苦境にあえぐ中で持ち帰りが急増している日本KFCホールディングスは最高益を更新する勢いです。こうした同じ業種内での業績二極化の動きは、この数カ月で鮮明となってきています。
 コロナを機に伸びる需要も一段と広がりをみせています。焼き肉のたれのエバラ食品工業などの調味料や、調理家電は売れ行きが順調です。自転車専門店のあさひも好業績が見込まれていますし、ホームセンターでは園芸やDIY用品がよく売れています。
 決算実績および業績予想を市場別に集計したのが下表です。大幅減益に沈む1部、2部、JASDAQを尻目に、新興市場の利益は倍増超となる予想です。ここではECやネット広告、オンラインでの学習教材、ゲーム、掲示板、診療システムや生体認証ソフトなど、デジタル化を好機として業績を伸ばす会社が目立ちます。取扱高の続伸などで、四季報が赤字縮小と予想するメルカリも市場全体の利益を押し上げます。
 来期はコロナ影響一巡を前提に、製造業、非製造業ともに業績改善が見込まれますが、回復ペースは業種ごとや同一業種内でも会社ごとにさらにばらつきが出そうです。
 業種別、市場別の調査結果の詳細、また集計の基礎となる個々の会社の業績見通しは9月18日発売の『会社四季報2020年4集・秋号』に掲載します。

(注)業種別、市場別業績集計の算出方法
『会社四季報2020年4集』掲載会社で、今期・来期の予想および実績2期分がある企業の業績を集計。実績・予想とも連結決算の数値を優先。ただし、20年3~6月期本決算が未発表の企業、決算期変更企業、連結決算方式変更企業、上場企業の子会社は除く。銀行、保険の営業利益は集計していない。

[画像: https://prtimes.jp/i/4767/118/resize/d4767-118-628200-0.jpg ]


企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください