２０２１年第３四半期台湾再生可能エネルギー産業の振り返りとトピックス＜ワイズ機械業界ジャーナル2022年1月第2週号発行＞

～台湾機械業界の最新動向と分析～

ワイズコンサルティング グループ（本社：中華民国台北市、代表取締役：吉本康志）は台湾機械業界専門誌「ワイズ機械業界ジャーナル」の2022年1月第2週号を発行しました。今週号では、エネルギー業界、事務機械設備業界、電力設備メーカー、製造業の産業動向について紹介します。



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＜220113号の記事タイトル＞


台湾再生可能エネルギー産業の振り返りとトピックスー２０２１年第３四半期
台湾事務機械設備製造業の振り返りと今後の展望ー２０２１年第３四半期
電力設備メーカー、中興電工（ＣＨＥＭ）
運搬用ロボットの工場と倉庫の自動化における役割


＜台湾再生可能エネルギー産業の振り返りとトピックスー２０２１年第３四半期＞
一、産業概況
１．太陽光発電産業
2021年第３四半期の台湾太陽光発電産業の生産額は前年同期比26.6％増の196億6,000万台湾元だった。最大の成長要因は、シリコンウエハーの調達コスト増加を受けて、台湾メーカーがシリコンバッテリーとバッテリーモジュールの製品価格を引き上げたことだ。
　しかし、製品価格の引き上げが市場需要に影響し、21年第４四半期の太陽電池とモジュールの生産額の成長幅は緩やかになった。21年通年の太陽光発電産業の生産額は前年比27.8％増の722億1,000万台湾元と予測される。

２．風力発電産業
21年第３四半期の台湾風力発電産業の生産額は前年同期比19.3％減の87億7,000万台湾元だった。中国を含む海外市場の需要減少を受けて、風力発電機メーカーの台湾原材料および部品メーカーからの調達需要が縮小したため、21年第３四半期の生産額は大きく減少した。
　台湾市場は、この数年が洋上風力発電の電力網接続のピークであるため、21年第３四半期に出荷された製品は水中基礎関連が中心で、22～23年に電力網接続される洋上風力発電所で使用される見通しだ。
　台湾洋上風力発電所からの需要増加を受けて、21年第４四半期の生産額は成長傾向を回復した。21年通年の風力発電産業の生産額は前年比9.6％増と予測される。
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二、第３四半期のトピックス
１．ＳＧＲＥ、台中港の風力発電機用ナセル組立工場が稼働開始
＜説明＞
シーメンスガメサ・リニューアブル・エナジー（ＳＧＲＥ）が台中港工業専業区に建設した洋上風力発電機用ナセル組立工場が稼働を開始した。同工場はアジア初の洋上風力発電機用ナセルの組立工場である。デンマークの洋上風力発電大手、オーステッド（エルステッド）が彰化県沖で開発を進める洋上風力発電所「大彰化東南」と「大彰化西南」にSG8.0-167DD風力発電機向けナセルを供給する予定だ。

＜影響分析＞
風力発電機メーカーが組立工場を設置することは、現地市場の長期的な発展を好感し、将来の拠点として考えていることを意味する。ＳＧＲＥが台中港で組立工場を建設したことによって、台湾は今後５～10年間、東南アジア市場への輸出拠点となるだろう。
　また、ＳＧＲＥは台中港の組立工場で14メガワット（ＭＷ）風力発電機用ナセルの生産を計画しており、ブロック開発段階の風力発電所はこれを採用することで発電コストを削減することが可能となる。
　一方で、台湾の風力発電産業メーカーは生産能力を強化することができれば、風力発電機メーカーと長期的なパートナーシップを締結することができる。

三、2022年の展望
世界各国で省エネと温室効果ガス削減が推進され、再生可能エネルギー市場の需要は今後も成長を続ける見通しだ。しかし、新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、メーカーの生産能力が低下したため、経済回復で大幅に増加した市場需要に対応できない状況となっている。（後略）
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ワイズ機械業界ジャーナル

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