イラクの国営石油会社South Oil Companyと石油関連分野向け先進水処理システムの導入に向けた検討開始について合意
PR TIMES / 2012年6月14日 14時27分
株式会社日立プラントテクノロジー(取締役社長:東原 敏昭、本社:東京都豊島区、以下「日立プラントテクノロジー」)と住友商事株式会社(取締役社長:加藤 進、本社:東京都中央区、以下「住友商事」)は、このたび、イラク共和国(以下「イラク」)の国営石油会社であるSouth Oil Company(総裁:ディア・ジャファ・ヒジャン、本社:イラクバスラ、以下「SOC」)との間で、日立プラントテクノロジーの石油関連分野向け先進水処理システムのイラク国内への導入に向けて検討を開始することで合意し、覚書を締結しました。
イラクは、世界有数の産油国であり、今後も油田開発などの石油関連産業への投資が予想されています。なかでもSOCは、イラク南部を統括する同国最大規模の国営石油会社で、石油関連設備の効率化や環境汚染防止を図る先進技術の導入に大きな関心を持っています。
日立プラントテクノロジーと住友商事は、こうしたイラク側のニーズに対応し、イラクにおける石油関連分野向け水処理システムのソリューションプロバイダーとして積極的な事業展開を図るために、今回の覚書の締結に至ったものです。
まず、3社は、イラク南部にあるSOC保有の油田に日立プラントテクノロジーが開発した「随伴水処理システム」(詳細は次頁参照)の実験機を設置し、その性能を検証していきます。
日立プラントテクノロジーは、中東支社(所在地:アラブ首長国連邦ドバイ首長国)を拠点に、イラクの復興支援に取り組んでおり、2010年にアル・シャファ病院およびアル・ファオ病院向けの排水処理システムとして膜分離活性汚泥処理システムを10基、イラク公共事業省向けに逆浸透(RO)膜法による水処理システムを1基納入した実績があります。こうした経験・ノウハウを活かして、石油関連分野向け水処理システムの設計・建設および運転・メンテナンスなどを行っていきます。
住友商事は、1966年にバグダッドに事務所を開設以来、自動車、建設機械、鉄鋼、電力、通信機器分野など幅広くビジネスを展開してきた実績を活かして、当該システムの導入に向けたイラク政府との折衝・マーケティングなどを担当します。さらに油田随伴ガスの環境負荷の高さとその処理技術にも注目し、各種環境システムについても広く世界的に各種プロジェクトを推進していきます。
■参考: 日立プラントテクノロジー「随伴水処理システム」の概要
原油を採掘する際、原油に混在している地下水や、原油を採掘するために油田に注入する水が「随伴水」として排出されます。この随伴水は、地層の特徴に応じて種々の化学成分(塩分、油分、有機酸、重金属など)を含有するため、水処理を行ったうえで油田に再圧入もしくは放流するのが一般的ですが、随伴水量が多くなることによる処理コストの増加や、環境意識の高まりによる環境規制の強化、水不足地域における随伴水の有効活用などのニーズが高まっており、処理の高効率化や処理水質の向上を図ることが求められています。
日立プラントテクノロジーの「凝集磁気分離方式油水分離システム」をコア技術とした先進の「随伴水処理システム」はこうしたニーズに対応し、随伴水の高度処理を実現するとともに、油田への再圧入水の水質向上による油田寿命の長期化とオペレーションコストの低減、ひいては慢性的な水不足への解決にも貢献します。
「凝集磁気分離方式油水分離システム」の図解:写真ご参照
日立プラントテクノロジーのコア技術のひとつで、油田随伴水や製油所排水中の油分を、磁性粉を含んだ凝集剤を混ぜてフロック化し、磁気ドラムで取り除く仕組みです。これにより、直径0.1μmという極小粒子まで高速で処理できるとともに、油分5mg/L以下という高い処理水質を得ることが可能となります。さらに、処理能力350m3/hで装置設置面積が24m2というコンパクト設計のため、海上油田の随伴水の場合、スペースの限られた海上プラットフォームに本システムを設置することが可能となります。そのため、随伴水を採取したその場で処理が行えるほか、再圧入にも対応でき、陸上に送る油田随伴水用の送水配管・ポンプが不要になります。なお、この凝集磁気分離方式は、既に船舶のバラスト水*1の処理において実用化しています。
*1 バラスト水:貨物船舶のバランスを取るための重しの役割をする海水。採水海域と排水海域が異なるため、海洋の生態系破壊が懸念されている。
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