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新たな貿易形態を通じたASEAN後発開発途上国による輸出の可能性~日本アセアンセンターが非出資型国際生産及び同形態での貿易に関する報告書を発表~

PR TIMES / 2020年4月10日 16時45分



[画像: https://prtimes.jp/i/10699/120/resize/d10699-120-614502-0.png ]

親会社・子会社の関係ではなく、契約に基づき取引を行う非出資型(non-equity modes、以下NEM)国際生産及び同形態での貿易は、ラオスとミャンマーの両国において増加している。この増加は、新しい貿易形態として両国の輸出において実証されている。例えば、国際機関日本アセアンセンターが本日発表したラオス及びミャンマーにおけるNEMに関する報告書(「日ASEAN間の新たな貿易形態の促進NEM貿易:ラオス」、及び「日ASEAN間の新たな貿易形態の促進 NEM貿易:ミャンマー」[https://www.asean.or.jp/ja/trade-info/nem_papers/])によると、ラオスから輸出される推定2億7400万ドルの電子機械と1億3200万ドルの衣料品、またミャンマーから総衣料品輸出の70%以上にあたる推定10億ドルの衣料品がNEMを通じて生産されている。

ラオス及びミャンマーの企業は、下請け、管理契約、フランチャイズなどを利用するNEMの初期段階にある。

衣料品産業は、下請け契約を主軸とするNEMにおいて、最も多くの輸出と雇用を産み出している。また、両国内の外資系ホテルは通常、管理契約またはフランチャイズ契約を通じて運営されている。

また、情報技術ビジネス・プロセス・アウトソーシング(IT-BPO)業界は新しく、とてつもない成長の可能性を秘めている。ただし、業界における競争が厳しいため、政府はその成長を促進するために通信ネットワークのインフラを整備する必要がある。

これらのいわゆる後発開発途上国(LDC)は、商品の生産やサービス、またはその生産チェーンの一部をアウトソーシングする機会を外国の多国籍企業(TNC)から得た場合には、そのチャンスを大いに活用するべきである。

他方、NEMを活用している企業は、現在大きな課題に直面している。 なぜならTNCは、特に供給されたサービスまたは商品の品質が一定の基準を満たさない時や、他の国からさらに競争力のあるサプライヤーが出現した場合、その契約を打ち切ることを厭わないからだ。

各国政府は、現地企業がTNCによって引き起こされる適切な経済的相乗効果の恩恵を得られるよう、NEMを活用する能力の向上を支援することが望ましい。TNCは、絶え間ない競争にさらされるので、サプライヤーの品質と価格設定を継続的に改善することを強いられるからである。

さらに各国政府は労働力の向上と投資条件の改善に加えて、科学、技術、イノベーションに対する基本的なインフラを強化する必要がある。このような強化は、NEMを活用する企業がグローバル・バリュー・チェーンと結びつき、競合的に調整し、その中での価値を向上させるために、必要不可欠である。

ラオス及びミャンマーの両国政府は、NEMを活用する企業が輸出し、雇用を拡大し、技術的な価値を高めることを可能にするべく、それら企業のための規制枠組みの強化と実施を検討すべきである。

<<国際機関日本アセアンセンター>>
正式名称:東南アジア諸国連合貿易投資観光促進センター
ASEAN10 カ国政府と日本政府により 1981 年に設立。 貿易・投資・観光・人物交流の 4 分野を中心に、ASEAN 商品の輸出促進、日系企業 の進出支援、人材育成、日 ASEAN 間の観光促進等を通して、日本と ASEAN 諸国との 関係促進に貢献する国際機関。
URL:https://www.asean.or.jp/ja/

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