ライトレール車両向けの前方衝突警報システム
PR TIMES / 2014年10月20日 17時54分
ボッシュのテクノロジーが市街地における安全性を向上 / レーダーとビデオ センサーを搭載
・エレクトロニック システムにより乗客の安全性が向上すると共に
列車運転士の負担を軽減
・自動車用センサーの専門知識をレール車両に応用
・プロトタイプをフランクフルトとハノーバーで試験運行
ボッシュのオートメーション システムとドライバー アシスタンス システムは、多種多様な車両が混雑した市街地の走行における安全性を向上します。Bosch Engineering GmbH(以下、ボッシュ エンジニアリング)は、ライトレール車両用の新しい前方衝突警報システムを開発しました。レーダー センサーとビデオ センサーを組み合わせたこのシステムは、あらゆる乗用車やバス、付近にいる他のレール車両や走行する軌道上に静止した障害物を検知します。ボッシュ エンジニアリング社長のベルンハルト・ビアはこう述べます。「事故のおそれを検知するシステムにより、ドライバーに危険な状況を確実に警告して衝突を回避するために最大限の支援ができ、乗客と列車運転士の安全性が著しく向上します」。また、同システムはダウンタイムの発生を予防し、事故関連費用を抑えることにも貢献します。運営会社のüstra Hannoversche Verkehrsbetriebe AGとVerkehrsGesellschaft Frankfurt am Mainは2014年初頭より、同システムを搭載した第1号車の実地試験を通常運行でスタートしました。なお、このテストで得られるデータは、ボッシュ エンジニアリングが2015年の量産開始に向けてシステムの改良に役立てます。
センサーが安全性を向上
ビデオ センサー、レーダー センサーと高性能レール コントロール ユニットで構成される前方衝突警報システムには、自動車機器の量産に関するボッシュの豊富な専門知識が活かされています。このアシスタンス システムには、ライトレール車両においても事故の防止に貢献できるよう新しい専用ソフトウェアを採用しています。このシステムには、2種類のセンサーが用いられています。多目的カメラは前方の軌道上を監視する役割を担い、中距離レーダーは最大70度の視野角と最長160メートルを検知することができ、軌道上の他のレール車両はもちろん、付近の乗用車やトラック、バスなどの位置と速度を記録します。また、レーダーシステムは動いている障害物のほかに、車止めなどの静止した障害物も検知します。レール コントロール ユニットの高性能ソフトウェアは、例えば走行速度などのデータと合わせてセンサーの情報を分析し、障害物が接近して危険だと検知した場合に表示と音でドラ イバーに警告します。この新しいシステムのセンサーは昼夜を問わず、ほぼすべての天候条件下で作動します。フランクフルトとハノーバーでは、システムを搭 載した第1号車が2014年1月から運行されており、貴重な実用データが集められています。量産開始は2015年半ばを予定しており、以降は新しいライト レール車両にシステムを搭載し、すでに運行中の車両にも搭載できる見込みです。
鉄道産業の開発パートナー
ボッシュ エンジニアリングは、速度検知、環境検知、列車運転士アシスタンス システム、エンジン マネジメントやレール車両の排出ガス処理の各分野で顧客のニーズに合わせた包括的なシステムとコンポーネントを提供しています。プロジェクトのメンバー は、ボッシュの専門的な開発知識と実績ある量産技術を最大限に活用しています。アプシュタット/ドイツの拠点で働くエンジニアたちは、各顧客のそれぞれの 要望に応じて各機能の設計を進め、それに合わせてセンサー ソフトウェアを適合させ、システムのテストから承認までのすべての段階をサポートしています。ボッシュ エンジニアリングは、レーダー技術をレール車両に転用し、架空線の検知や対地速度の判定といった機能も実装できるようにしました。また、エンジン マネジメントと排出ガス処理システムのためにレール車両のパワートレイン開発サービスも提供しています。こうしたシステムとコンポーネントは、安全性を高 めるとともに、ロー エミッションで高いパフォーマンスを実現しながら運行コストの削減も可能にします。
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