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コンサル観点で見る、2024年SEO動向年間総括と2025年の予測

PR TIMES / 2025年1月16日 17時45分



 グローバルマーケティング事業(※)を展開しているアウンコンサルティング株式会社(東証スタンダード市場:2459、本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:信太 明、以下「アウンコンサルティング」)は、2024年におけるSEO動向の総括と、2025年のSEO動向予測をまとめましたので、お知らせいたします。

※ 海外SEO (検索エンジン最適化)、および海外広告 (サービス概要https://www.auncon.co.jp/service/)

■ 2024年の主な出来事
1. SEO関連
【Googleアップデート】
- コアアルゴリズムアップデート(出典元:Google Search Status Dashboard)2024年は、下記4回のコアアルゴリズムアップデートが展開されました。

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/34654/125/34654-125-58babb5d12a8cb76b4e8bc84612b1eb6-1518x338.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


- スパムアップデート(出典元:Google Search Status Dashboard)2024年は、下記3回のスパムアップデートが展開されました。

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/34654/125/34654-125-2abb12b6b117c69438427c5de73f9d57-1512x276.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


【Googleアルゴリズム】
- Core Web Vitals のFIDがINPに (※1)
Googleは、3月12日からWebサイトの評価指標であるCore Web Vitalsにおいて、FIDをINPに置き換えることを発表しました。INPは、ユーザーがページを操作した時の応答速度を測る新しい指標です。INPが低いほど、ページの使い心地が良いと評価されます。

- E-E-A-T はランキング要因ではないと Google が改めて説明 (※2)GoogleはXのGoogle SearchLiaison公式アカウントにてユーザーの質問に対し、E-E-A-T はランキング要因ではないと改めて説明しました。専門家だと自称することに意味はなく、本当に専門家かどうかをチェックすることもありません。 E-E-A-Tとしてのスコアは存在せず、その評価は直接ランキングには使用されていないとのことです。

- 新たな構造化データマークアップサポート(バリエーション商品など)(※3)Googleは新たにバリエーション商品の構造化データのサポートを開始したと公表しました。Schema.orgのProductGroupタイプの構造化データをマークアップすることで、色、サイズ、推奨年齢、推奨性別、素材、パターンなどのバリエーションの識別ができるようになりました。

- キャッシュ検索演算子機能停止 (※4)Googleは検索セントラルの最新ドキュメントの更新内容で、キャッシュ検索演算子(cache:)が機能しなくなったため、キャッシュ検索演算子に関するドキュメントを削除したとアナウンスしました。


2. 生成AIによる「新しい検索体験」に関する主なニュース
- 1月:Google、「かこって検索」を発表 (※5)Google は、新しい検索機能「かこって検索(Circle to Search)」を発表しました。画像やテキスト、動画を見ている時に、調べたいことがあれば、その場で丸で囲んだり、なぞったり、タップしたりするなど簡単かつ自然な方法で、アプリを切り替えずに検索することが可能です。

- 3月:Microsoft Bing 、「Deep Search」を正式リリース (※6)MicrosoftのJordi Ribas氏はXにて、Bing検索においてディープ検索(Deep search)が利用できるようになったと発表しました。既存のBingインデックスをもとにGPT-4を利用してクエリを拡張および強化し、考えられる意図を特定した関連するサジェスト結果を表示します。ただ、検索の実行に30秒以上かかる場合もあり、ユーザビリティ観点での課題が多いと考えます。

- 5月:Google、「SGE」から「AI Overview」へ (※7)Googleは、以前より SGE(Search Generative Experience)として試験展開していたAIによる検索結果の概要生成機能を「AI Overview」と名前を改め、米国英語圏で正式に展開しました。AIによって整理された食事やレシピの検索結果ページや、AIで生成する概要の長さの調整、複雑な質問への回答、食事や旅行プランの計画、動画を交えた質問への回答などの多くの新機能を提供する予定です。

- 7月:Microsoft Bing、AI生成検索 「Bing generative search」 を紹介 (※8)Bingは公式ブログで、新しいAI生成検索「Bing generative search」を紹介しました。Bingの検索結果を土台として、大規模言語モデルと小規模言語モデル (LLMと SLM) を組み合わせています。検索クエリを理解し、AIが新しいレイアウトでコンテンツを動的に表示します。

- 7月:OpenAI 、AI検索ツール「Search GPT」 を発表 (※9)OpenAI は公式サイトで、新しいAI検索機能「SearchGPT」をテスト中だと発表しました。SearchGPT は、明確で関連性の高いソースから迅速かつタイムリーな回答を提供し、関連ソースへのリンクを提供します。人と会話するように、フォローアップの質問が可能であることが、Googleの「AI Overview」 と異なる点であると言えます。

- 8月:Google、「AI Overview」を世界的に展開 (※10)Googleは、AI Overviewを日本を含む6か国(英国、インド、インドネシア、メキシコ、ブラジル)に拡大し、各国言語に対応すると発表しました。10月には、100以上の国と地域で展開を開始し、現在推定10億人以上のユーザーに利用されています。

- 10月:Google、ショッピングにAIを導入 (※11)Googleは、Google ショッピングがAIを活用して大変革したとアナウンスしました。好みに基づいた購入可能な商品や動画を紹介するパーソナライズされたフィードを提供し、商品を見つけやすくします。また、AI生成の動的フィルターやバーチャル試着機能を搭載し、個々のニーズに合った商品を提案します。

- 10月:LINEヤフー、Yahoo!検索に生成AI機能を導入 (※12)LINEヤフーは公式サイトで、Yahoo!検索の検索結果に生成AIによる回答表示と、チャット形式での情報深堀り機能を提供開始したと発表しました。「美味しいコーヒーの入れ方」といったハウツー系や、「〇〇とは」などの意味を調べるキーワードで検索すると、生成AIによる回答が表示され、追加質問も可能です。

- 10月:OpenAI、ChatGPTで新機能「ChatGPT search」を導入 (※13)OpenAIは公式サイトで、ChatGPTに新しい検索機能(ChatGPT search)を導入したと発表しました。同年7月から試験的に導入された機能「SearchGPT」の改良版です。関連するウェブソースへのリンクを提供しつつ、迅速かつタイムリーな回答が得られます。自然な会話形式で質問でき、フォローアップ質問も可能です。

■ Google「AI Overview」出現でSEOはどう変わるのか
 新しい検索機能のうち、特に注目度の高いGoogleの「AI Overview」について考えます。
- 通常の検索結果画面と何が違う?通常の検索結果では個々ページへのリンクが表示されますが、AI Overviewでは関連する情報が一つの画面にまとめられ、全体像を把握しやすくなります。検索結果の要点を自動的に要約し、重要な情報をハイライトします。

- 全ての検索クエリで表示される?AI Overviewは全ての検索クエリで表示されるわけではありません。特に、情報収集型の(Informational)クエリで表示頻度が高い傾向にあるとされています。例えば、「〇〇とは」といった用語の定義を知るためのクエリや、箇条書き・リスト等で答えられる質問クエリ、数値情報を確認するクエリなどです。

   - 例1.「SEOとは」
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/34654/125/34654-125-62a8bd8d592d18b0eabeb315d3d6891c-1029x568.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


   - 例2.「日本 人口 年齢別」
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/34654/125/34654-125-e98b71b9221ae92d6d42a2efb7d968d6-1045x571.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


- 自然検索流入への数値的影響は?AI Overviewの表示枠は検索結果画面の最上部に表示されるため、ユーザーが要約を読むだけで目的を達成し、個別サイトへのクリック数が減少する可能性があります(ゼロクリック検索)。キーワードによっては、このゼロクリック検索が増えると、自然検索流入数が減少する可能性があります。

例えば、キーワード「スマホ 世界シェア」の検索結果画面は下記の通りです。


[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/34654/125/34654-125-3a00c5033ae2624a98d8e9188fa89215-1548x824.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]



以下のグラフは、先ほどのキーワード 「スマホ 世界シェア」 における当社ウェブサイトのクリック数・表示回数・CTRの推移です。表示回数は大きく低下していないにも関わらず、9月以降、クリック数及びCTRが低下傾向にあります。一つの要因として、AI Overviewの表示に伴い、リンクをクリックせずとも必要な情報が得られるようになったことが考えられます。
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/34654/125/34654-125-df1f8b5772f22787bdc0ad0d026e9d8d-1634x470.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


また、AI Overview内にも参照元ページのリンクが掲載されており、そこからのクリックも自然検索流入としてカウントされます。現時点では、Google Search Console上で「AI Overviewからのクリック」と「通常の自然検索からのクリック」を区別することはできません。

- 今後のSEO施策はどうすれば良いのか? 自然検索流入を最大化するには、自然検索枠での上位表示を維持しつつ、AI Overview枠内の参照元リンクとして掲載されることが重要です。異なる業界を対象とした複数キーワードの検索結果画面を分析したところ、AI Overview枠内に表示されるページと同一ページへのリンクが自然検索枠1ページ目に含まれる割合は、平均35%という結果でした。約65%のリンクは、1ページ目にランクインしていないものであったということです(※14)。このため、キーワードの種類によっては、AI Overview枠内での表示確率を上げるための施策が必要になる可能性があります。
AI Overview枠への表示に関するアルゴリズムは明らかではありませんが、従来のSEO施策に加え、ページごとの適切なキーワード選定とコンテンツの質担保がより重要になってくると考えます。検索クエリに含まれる検索意図を捉え、ユーザーの疑問や課題を解決する質の高いコンテンツを提供することが、より一層重要と言えるでしょう。

■ 2025年のSEO動向予想
 これまで述べたように、2024年は生成AIによる「新しい検索体験」が発展した一方、ハルシネーション(AIによって生成された、虚偽または誤解を招く情報を事実かのように提示する応答)が問題にもなりました。2025年はこれらの課題が徐々に改善され、精度も高まっていくと予想します。
 また、新たな検索手法が普及する中で、自然検索からの流入を確保する方法や、KPIの設定等の見直しや最適化を検討する必要も想定されます。
 さらに、これまではドメインパワーの強い大規模サイトが優位だった分野においても、質が高く独自性のあるコンテンツであれば、小規模サイトや個人運営サイトも十分に競合できるようになってきています。この傾向は、2025年も継続すると考えられます。

 検索市場は日々進化を続けておりますが、当社ではお客様にご満足いただけるよう、最新の検索アルゴリズムの動向を常に注視し、最適なご支援及び情報提供に努めてまいります。


※画像が見づらい場合はこちらをご参照ください。
https://www.auncon.co.jp/press/release/2025-01-16/

調査概要
【調査主旨】
コンサル観点で見る、2024年SEO動向年間総括と2025年の予測

【調査要綱】
調査日:2024年12月23日 ~ 2025年1月6日
調査対象時期:2024年1月 ~ 2024年12月


GoogleおよびGoogleロゴは、 Google LLCの商標または登録商標です。
その他プレスリリース本文中に出てくる各社サービス名称は、各社の登録商標または商標です。

本プレスリリースをご掲載される場合、『アウンコンサルティング調べ』とご記載の上、弊社までご連絡をお願いいたします。

【出典】
※1 web.dev, 3 月 12 日に「Interaction to Next Paint」がウェブに関する主な指標に, 2024年1月31日, https://web.dev/blog/inp-cwv-march-12?hl=ja
※2 Google SearchLiaison (Xアカウント), 2024年2月8日,
https://twitter.com/searchliaison/status/1755283334631231514
※3 Google 検索セントラル ブログ, バリエーション商品の構造化データのサポート追加, 2024年2月20日,
https://developers.google.com/search/blog/2024/02/product-variants?hl=ja
※4 Google Search Central, Latest documentation updates, 2024-12-18, https://developers.google.com/search/updates?hl=en#cache-docs
※5 Google Japan Blog, 気になったら、丸でかこって検索しましょう, 2024年1月18日,
https://japan.googleblog.com/2024/01/CircletoSearch.html
※6 Jordi Ribas (Xアカウント), 2024年3月23日, https://twitter.com/JordiRib1/status/1771214752485691797
※7 Google The Keyword, Generative AI in Search: Let Google do the searching for you, May 14, 2024, https://blog.google/products/search/generative-ai-google-search-may-2024/
※8 Microsoft Bing Blogs, Introducing Bing generative search, July 24, 2024,
https://blogs.bing.com/search/July-2024/generativesearch
※9 OpenAI, SearchGPT Prototype, July 25, 2024, https://openai.com/index/searchgpt-prototype/
※10 Google Japan Blog, AI による概要 : ウェブにつながる新しい方法, 2024年8月16日 https://blog.google/intl/ja-jp/products/explore-get-answers/ai-overviews/
※11 Google The Keyword, Google Shopping’s getting a big transformation,
Oct 15, 2024 https://blog.google/products/shopping/google-shopping-ai-update-october-2024/
※12 LINEヤフー, Yahoo!検索、検索結果上に生成AIによる回答の表示とチャット形式で情報の深堀りができる機能の提供を開始, 2024年10月17日, https://www.lycorp.co.jp/ja/news/release/009460/
※13 OpenAI, Introducing ChatGPT search, October 31, 2024, https://openai.com/index/introducing-chatgpt-search/
※14 アウンコンサルティングの独自調査による

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