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4インチ窒化アルミニウム(AlN)単結晶基板のサンプル提供を2024年度下期より開始

PR TIMES / 2024年6月13日 14時40分

次世代パワーデバイス・高周波デバイスへの応用検討を加速

旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:工藤 幸四郎、以下「当社」)は、子会社であるCrystal IS, Inc.(クリスタル・アイエス、本社:米国ニューヨーク州、以下「Crystal IS社」)が製造する4インチ(直径100mm)窒化アルミニウム(AlN)単結晶基板(以下「AlN基板」)の使用可能面積※1が99%を超えてきたことから、国内外の半導体デバイスメーカーへのサンプル基板の提供を2024年度下期より開始します。



AlNは非常に広いバンドギャップエネルギー ※2を持ち、炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)よりも電力損失が小さく、耐圧が高いポテンシャルを有することから、エネルギー効率に優れ、次世代のパワーデバイスへの適用やRF(高周波)アプリケーションへの展開が期待されています。当社およびCrystal IS社は、サンプル提供を通じて社外のパートナーとのAlN半導体の研究開発を加速させ、実用化を進めてまいります。

※1 … 現行のCrystal IS社のUV-C LEDの製造要件に基づく。以下文章内も同様。
※2 … 結晶のバンド構造における、価電子帯と伝導帯の間に電子が存在しない禁制帯のエネルギー幅
[画像: https://prtimes.jp/i/79452/132/resize/d79452-132-c7de5874cd4e48a76be1-0.jpg ]

Crystal IS社が米国ニューヨーク州で製造しているAlN基板には欠陥密度が低く、紫外線透過性が高く、不純物濃度が低いという特徴があります。その特徴を活かし、これまで殺菌用途を中心としたUV-C(深紫外線) LEDでの活用を進めてきました。

AlN基板の製造には2000℃以上となる昇華炉内部において精緻な温度コントロールが必要であり、これが基板のスケールアップ(大口径化)において最も難しい課題でした。Crystal IS社は1997年の創業以来、本分野のノウハウを蓄積し続けており、これまでも複数回のスケールアップを実現しています。2023年8月には、従来の4倍の面積となるAlN基板の4インチ化に世界で初めて成功したことを発表※3しました。昨年の発表時点では、使用可能領域は80%以上でしたが、これまで改善を重ね、今回99%以上のAlN基板を実現しました。今後、2024年度下期より、国内外の半導体デバイスメーカーへのサンプル提供を開始します※4。


※3 … プレスリリース「世界初、4インチ窒化アルミニウム(AlN)単結晶基板の製造に成功」
https://www.asahi-kasei.com/jp/news/2023/ze230821.html
※4 … 初期段階では提供できるサンプル数に限りがございますので、予めご了承ください。


Crystal IS社について


Crystal IS社は、1997年にAlN基板を開発するスタートアップとして設立され、現在は2インチ基板を用いて殺菌用途向けの「Klaran(クララン)」、分析用途向けの「Optan(オプタン)」といったUV-C LED製品を製造しています。主力製品の「Klaran」は260nm~270nmの殺菌に理想的な波長を出力でき、殺菌用途を中心に様々な場所で利用されています。

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