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JEPLANと日立造船、混紡繊維の熱分解ガス化に向けた共同実証および事業化検討に関する基本合意書を締結

PR TIMES / 2024年7月18日 11時30分

― 繊維製品のさらなる資源循環に向けた共同実証を開始 ―

株式会社JEPLAN(神奈川県川崎市、代表取締役 執行役員社長:高尾 正樹、以下、JEPLAN)と日立造船株式会社(大阪府大阪市、取締役社長 兼 COO:桑原 道、以下、日立造船)は、繊維製品の熱分解ガス化に向けた共同実証および事業化検討に関する基本合意書(以下、本基本合意)を締結しました。本基本合意により、両社で繊維製品のさらなる資源循環の推進に向けた共同実証を開始します。



[画像: https://prtimes.jp/i/31188/137/resize/d31188-137-55f2ed48c6d699f4a506-0.png ]

日本では、主に石油資源を原料とした繊維から製品化される衣類の国内新規供給量(81.9万トン)の内、6割強に当たる51.2万トンが焼却や埋め立てによって廃棄処理されています。世界的にも繊維製品の「繊維to繊維」リサイクル率は1%未満※1と低いままです。衣類は機能性を向上させるためにポリエステルや綿、ウールなどの異なる素材を組み合わせた混紡繊維で生産されることが多く、単一素材の衣類をリサイクルする技術は存在しますが、混紡繊維の衣類は素材ごとに異なる方法でリサイクルされる必要があるため技術面での課題が多く、リサイクルすることが困難な要因となっています。

熱分解ガス化は、繊維などの廃棄物を、酸素がない環境で高温に加熱することで、有用なガスに変換する技術です。廃棄物中の炭素を可燃ガスに変換するため、焼却による処理と比べて二酸化炭素(CO2)の排出を抑制します。本基本合意では、混紡繊維を熱分解ガス化することにより有用なガスに変換し、得られたガスから服の原料であるポリエステルに再生することを目指します。これにより、焼却や埋め立てされるしかなかった廃棄される衣類を有用な資源に循環するだけでなく、CO2の排出削減に寄与することを目的としています。

日立造船は、一般廃棄物の次世代型処理技術として熱分解ガス化技術に取り組み、環境省委託事業において実証設備を大阪広域環境施設組合の舞洲工場(大阪市)に建設し、2022年4月から2023年10月まで一般廃棄物の熱分解ガス化の実証運転を行ってきました。JEPLANは、様々なアパレルブランドなどと連携をして店頭での衣類回収や、作業服・オフィスで着用する制服などの企業ユニフォームを回収し、リサイクル・リユースを行っています。回収した衣類のうち、ポリエステル繊維を対象に、独自のPETケミカルリサイクル技術を用いて化学的に分解し不純物を取り除くことで石油由来と同等品質にリサイクルをし、その再生ポリエステル樹脂の販売や再生素材に使用したアパレルブランドを展開することで、使用済衣類の資源循環に取り組んでいます。
 
日立造船の熱分解ガス化技術とJEPLANの衣類回収スキームおよび衣類製造・販売に関するノウハウ、そして2023年に共同実証で得た知見※2などをもとに、混紡繊維を熱分解ガス化し、得られたガスを化学原料に変換することで、再生ポリエステルの原料として混紡繊維から再び繊維製品を作ることを検討します。アパレル業界のサプライチェーンに広くかかわりながら使用済衣類のさらなる資源循環を目指します。

今後もJEPLANグループでは「あらゆるものを循環させる」というミッションの実現に向けて、引き続き国内外のパートナーとの連携を進め、グループ一丸となりサーキュラーエコノミーを牽引していくことに努めてまいります。

※1 出典:国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)技術戦略研究センターレポート「繊維リサイクル分野の技術戦略策定に向けて」https://www.nedo.go.jp/content/100967090.pdf
※2 参考プレスリリース:https://www.jeplan.co.jp/2023/09/13/13372/

■本基本合意の概要
 覚書名:繊維to繊維における混紡繊維の熱分解ガス化に向けた共同実証および事業化検討に関する基本合意書

 調印者:日立造船株式会社および株式会社JEPLAN

 調印日:2024年6月27日

 実証スケジュール:2025年3月までを覚書期間として検討を推進



■日立造船株式会社(https://www.hitachizosen.co.jp
代表者:代表取締役 取締役社長兼COO 桑原 道
設立:1881年4月
主な事業内容:ごみ焼却発電施設、海水淡水化プラント、上下水・汚泥再生処理プラント、
舶用エンジン、プレス、プロセス機器、精密機械、橋梁、水門、防災関連機器等の設計・製作など

造船を祖業としつつ、既に1960年代にはごみ焼却発電施設などの「環境事業」を開始しており、2002年には造船事業を分離して環境事業に大きくかじを切っています。ごみ焼却発電施設の分野では、1965年に日本初となる本格的な施設を大阪市に納入して以降、国内およびアジア・欧州など世界各地で1500件以上の実績を有するリーディングカンパニーとなっています。近年はCO2排出削減のため、焼却処理からの脱却、「ポスト・コンバッション(焼却)」に向けた技術開発などにも取り組んでいます。また、環境事業以外にも、精密機械や橋梁・水門などの「機械・インフラ事業」、水電解・メタネーションや洋上風発電などの「脱炭素化事業」を展開しています。2024年10月には、新たに「カナデビア株式会社」へと社名変更します。

■ 株式会社JEPLAN(https://www.jeplan.co.jp
代表者:代表取締役 執行役員社長 高尾 正樹
設立:2007年1月
主な事業内容:PETケミカルリサイクル技術関連事業(対象:PETボトル・ポリエステル)など

「あらゆるものを循環させる」をミッションに掲げ、広くサプライチェーンに携わりながら、独自のPETケミカルリサイクル技術を用いたものづくり、事業開発や技術ライセンスの展開を推進することで、限りある資源の循環を実現し、CO2の排出量削減に寄与しています。 独自のケミカルリサイクル技術と資源循環の仕組みづくりにより、不要な衣類を回収し「服から服をつくる」サーキュラーエコノミーを社会に実装するブランド「BRING(TM)」の運営や、自治体や企業と連携をしてペットボトルを何度でも繰り返しリサイクルを実現する資源循環の事業に取り組んでいます。 資源循環を社会に実装するため、PETケミカルリサイクルのプラントを北九州響灘と川崎(グループ会社:ペットリファインテクノロジー株式会社)の2拠点で運営しています。

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