1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. プレスリリース

「Ka帯 衛星通信地球局用GaN MMIC電力増幅器」サンプル提供開始

PR TIMES / 2024年6月14日 17時15分

情報伝送量の大容量化が可能なKa帯衛星通信への対応と地球局の小型化や低消費電力化に貢献



[画像: https://prtimes.jp/i/120285/141/resize/d120285-141-891c13b265048daa1cba-0.jpg ]

 三菱電機株式会社は、衛星通信(Satellite Communications:SATCOM)地球局の送信機に使用される高周波デバイスの新製品として、「Ka帯(※1)衛星通信地球局用GaN MMIC(※2)電力増幅器」2製品のサンプルの提供を7月1日に開始します。現在、衛星通信の主流の周波数はKu帯(※3)ですが、Ku帯と比較してKa帯は情報伝送量の大容量化が可能です。今回、Ka帯に対応する高周波デバイスをラインアップすることで、今後拡大が見込まれる大容量通信への対応と、衛星通信地球局の小型化や低消費電化に貢献します。
 なお、本製品は「IMS(IEEE MTT-S International Microwave Symposium)2024」(6月18日~20日、於:アメリカ合衆国・ワシントンDC)に出展します。

 衛星通信は、航空機や船舶等の移動通信手段をはじめ、砂漠や山間部など地上通信網の整備が困難な地域での通信手段や災害時の緊急通信手段に加え、SNG(※4)などの大容量通信としても利用が拡大しています。また、地上の通信網を整備せずに通信が可能なため、新興国での利用も拡大しています。
 現在、衛星通信に使用される周波数帯はKu帯(13~14GHz)が主流ですが、Ku帯と比較して周波数が高いKa帯(27.5~31GHz)は、衛星からの電波の放射パターン(ビーム)が絞りやすく、幅の狭いビームを複数照射することが可能なため、情報伝送容量が大幅に拡大します。また、衛星通信は、さまざまな国や地域、用途での利用が拡大しており、利用可能な周波数が逼迫しているため、Ku帯と比較して広い帯域幅が割り当てられたKa帯の活用が進む見込みです。

 当社は今回、Ka帯に対応した出力電力8Wおよび14Wの衛星通信地球局用のGaN MMIC電力増幅器のサンプル提供を開始します。Ka帯 衛星通信地球局の送信機に求められる出力電力や周波数などに対応することで、情報伝送量の大容量化が可能なKa帯 衛星通信に対応します。また、高出力・高効率動作が可能なGaN HEMT(※5)を小型MMIC上に形成したチップ(※6)製品とすることで、業界最小クラス(※7)のチップサイズと、最大線形出力電力(※8)で電力付加効率(※9) 20%以上を実現し、Ka帯衛星通信地球局の送信機の小型化と低消費電化に貢献します。
 現在ラインアップしている「Ku帯 衛星通信地球局用GaN HEMT電力増幅器」9製品に加え、新たに「Ka帯 衛星通信地球局用GaN MMIC電力増幅器」2製品を加えることで、さまざまな国や地域、用途に合わせた衛星通信の普及拡大に貢献します。

■新製品の特長
1.Ka帯に対応した出力電力で、衛星通信地球局の情報伝送量の大容量化に貢献
・Ka帯に対応した出力電力8Wと14WのGaN MMIC電力増幅器のチップ製品をラインアップすることで、衛星通信地球局の送信機に求められる多様な出力電力や周波数などに対応し、情報伝送量の大容量化に貢献

2.業界最小クラスのチップサイズを実現し、衛星通信地球局の小型化に貢献
・Ka帯において高出力・高効率動作が可能なGaN HEMTの開発と、当社独自の回路設計・プロセス技術により高出力・高効率動作を実現する小型の整合回路の開発により、出力電力8W品と14W品いずれも業界最小クラスのチップサイズを実現。送信機の小型化による衛星通信地球局の小型化に貢献
・チップを高耐湿膜で保護することで、送信機の気密対策部品の削減や、送信機の構造簡略化が可能となり、衛星通信地球局の製造コスト削減に貢献

3.最大線形出力電力で電力付加効率20%以上を実現し、衛星通信地球局の低消費電力化に貢献
・当社独自の整合回路により、Ka帯衛星通信に求められる低歪特性(※10)を維持しながら、最大線形出力電力で電力付加効率20%以上を実現し、衛星通信地球局の低消費電力化に貢献

■製品仕様
[表: https://prtimes.jp/data/corp/120285/table/141_1_6b5016a43f52d7ae29b7896c93f043eb.jpg ]

※上記記載の製品は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業の成果の一部を活用しています

■環境への貢献
本製品はRoHS(※11)指令(2011/65/EU、(EU)2015/863)に準拠しています。

※1 周波数26.5GHz~40GHzのマイクロ波
※2 Monolithic Microwave Integrated Circuit:高周波回路を、一つの半導体基板上に形成した集積回路
※3 周波数12GHz~18GHzのマイクロ波
※4 Satellite News Gathering:通信衛星を使うテレビニュースなどの放送番組素材収集システム
※5 Gallium Nitride High Electron Mobility Transistor:窒化ガリウムを用いた高電子移動度トランジスタ
※6 パッケージ化されていない半導体チップ、ベアチップのこと
※7 2024年6月14日現在、当社調べ
※8 3次相互変調歪が-25dBc以下となる2波の合計出力電力で最大の値
※9 供給された直流電力を出力信号の高周波電力に変換する効率
※10 歪みが大きいと自チャネルおよび隣接チャネルの通信の品質を低下させるため、歪みが小さいほど好ましい
※11 Restriction of the Use of Certain Hazardous Substances in Electrical and Electronic Equipment

<製品担当>
三菱電機株式会社 高周波光デバイス製作所
〒664-8641 兵庫県伊丹市瑞原四丁目1番地

<お客様からのお問い合わせ先>
三菱電機株式会社 半導体・デバイス第二事業部 高周波光デバイス営業部
〒100-8310 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
https://www.MitsubishiElectric.co.jp/semiconductors/hf/contact/

<ウェブサイト>
高周波デバイスウェブサイト
https://www.MitsubishiElectric.co.jp/semiconductors/hf/

企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください