森羅万象に霊魂が宿ると考えられているアニミズムから現在のデザインとアートを探る。多摩美術大学が「記憶の道」シンポジウム「明日のアニミズム Animism Tomorrow」を開催
PR TIMES / 2024年11月7日 17時15分
多摩美術大学 アートとデザインの人類学研究所主催 第3回「記憶の道」シンポジウム「明日のアニミズム Animism Tomorrow」11月15日(金)多摩美術大学 TUB/YouTubeライブ配信
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シンポジウム「明日のアニミズム」ポスタービジュアル
多摩美術大学(東京都世田谷区・八王子市 学長:内藤廣)は、11月15日(金)、多摩美術大学TUB(東京ミッドタウン・デザインハブ内)で第3回「記憶の道」シンポジウム「明日のアニミズム Animism Tomorrow」を開催いたします。
「記憶の道」シリーズ第3回となる本年度のシンポジウムは、「アニミズム」をテーマに開催します。
森羅万象に霊魂が宿っていると考えるアニミズム。19世紀後半にイギリスの人類学者エドワード・バーネット・タイラーが使って以来、この言葉は150年あまりのあいだに人類学や宗教学を超え、広範な分野に影響を与えてきました。アニミズムはラテン語で霊魂、生命や息を意味する anima を語源としますが、例えばアニメーションも絵に息を吹き込み、生き生きと動き出すという意味では、anima をとおしてアニミズムとつながります。ウォルト・ディズニー初期の監督作品「骸骨の踊り」に始まり、モノに気が宿り楽しませる作品は枚挙にいとまがありません。
映像芸術をはじめとして、20世紀のアニミズムはメディアの発達とともに、姿かたちを変えて生き続けていると言えるでしょう。人工知能の爆発的進化により、人間以外のモノに、ときに人間以上の知性を認めざるを得ない今日、アニミズムはきわめて現代的なテーマとして刺激的な問いを投げかけているように思います。第3回となる「記憶の道」シンポジウムは、血湧き肉躍るイメージと言葉の場所になると期待されます。
会場参加は事前申込制で、YouTubeでのライブ配信も行います。参加無料です。
第3回「記憶の道」シンポジウム 「明日のアニミズム Animism Tomorrow」開催概要
日時:2024年11月15日(金)19:00~21:00(開場 18:40)
会場:多摩美術大学TUB ※YouTubeライブ同時配信
東京都港区赤坂9-7-1ミッドタウン・タワー5F(東京ミッドタウン・デザインハブ内)
参加費:無料
交通アクセス:https://tub.tamabi.ac.jp/access/
シンポジウムURL:https://www2.tamabi.ac.jp/iaa/2024_iaad_symposium/
登壇者:
山城知佳子(映像作家)
港千尋(写真家、アートとデザインの人類学研究所 所長)
椹木野衣(美術批評家、アートとデザインの人類学研究所 所員)
佐藤直樹(デザイナー・画家、アートとデザインの人類学研究所 所員)
金沢百枝(美術史家、アートとデザインの人類学研究所 所員)
・会場参加について
定員:30名程度 会場参加は事前申込制です。
会場参加をご希望の方はフォームよりお申込みください。
<申込フォーム>
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfdX_YL9939pCsS4sKZkUAw7Q9C4tWU9R2_aDVG3XjgLHrktg/viewform
※参加申込は先着順での受付。申込が定員に達し次第、募集を締め切ります。
※会場に到着した方から順番に着席いただきます。座席は自由です。
※当日はYouTubeでのライブ配信あり。
〈配信URL〉
https://www.youtube.com/live/WdPT0hZZcd4?si=RZhQH6mLlJqJO002
・プログラム
19:00~19:10
オープニング・所長挨拶(港千尋)
………………………………
●前半(19:10~19:50)
[基調講演]
山城知佳子 | 「自分の人々」と繋がるために To connect with “my people”
………………………………
休憩
………………………………
●後半(20:00~20:55)
[トークセッション]
モデレーター:港千尋
コメンテーター:山城知佳子、椹木野衣、佐藤直樹、金沢百枝
………………………………
20:55~21:00
クロージング
※プログラムや発表内容は、都合により変更する場合がありますのでご了承ください。
・登壇者プロフィール
山城知佳子|Chikako YAMASHIRO映像作家。1976年沖縄県生まれ。2002年沖縄県立芸術大学大学院造形芸術研究科環境造形専攻修了。2019年より東京藝術大学美術学部先端芸術表現科准教授。写真と映像を制作の主軸に、故郷である沖縄の歴史、政治、文化、自然環境などさまざまな問題について深く掘り下げ、見過ごされ聞き過ごされてきた声や肉体、魂を伝える作品を数多く手掛けている。「第72回 芸術選奨」文部科学大臣新人賞受賞(2022年)。近年の主な展覧会に「山城知佳子 ベラウの花」(2023年/丸亀市猪熊弦一郎現代美術館)、「山城知佳子 リフレーミング」(2021年/東京都写真美術館)、「話しているのは誰?現代美術に潜む文学」(2019年/国立新美術館)、「済州4・3事件70周年祈念 ポスト・トラウマ展」(2018年/済州道立美術館、韓国)、「存在の海 The Sea of Being」(2017年/RENEMIA、沖縄)「第8回アジア・パシフィック・トリエンナーレ」(2015年/クイーンズランド州立美術館、オーストラリア)などがある。
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(C)︎Ryudai Takano
港千尋|Chihiro MINATO
写真家。多摩美術大学情報デザイン学科教授、アートとデザインの人類学研究所所長。芸術の発生、記憶の予兆などをテーマに制作と研究を続けている。著書に『記憶――創造と想起の力』『インフラグラム――映像文明の新世紀』『風景論――変貌する地球と日本の記憶』など多数。「第2回浪漫台三線藝術季」(台湾)国際キューレーター。
https://www2.tamabi.ac.jp/iaa/member/chihiro-minato/
椹木野衣|Noi SAWARAGI
美術批評家。多摩美術大学リベラルアーツセンター教授、アートとデザインの人類学研究所所員。1991年に最初の評論集『シミュレーショニズム』を刊行、他に『日本・現代・美術』『後美術論』『震美術論』など多数。福島県の帰還困難区域で開催中の「見に行くことができない展覧会」“Don’t Follow the Wind”では実行委員を務める。
https://www2.tamabi.ac.jp/iaa/member/noi-sawaragi/
佐藤直樹|Naoki SATO
デザイナー、画家。多摩美術大学グラフィックデザイン学科教授、アートとデザインの人類学研究所所員。1994年に『WIRED』日本版創刊にあたりアートディレクターに就任。1998年アジール・デザイン(現アジール)設立。2012年から絵画制作へと重心を移す。「東京ビエンナーレ」(2020/2021, 2023)クリエイティブディレクター。
https://www2.tamabi.ac.jp/iaa/member/naoki-sato/
金沢百枝|Momo KANAZAWA
美術史家。多摩美術大学芸術学科教授、アートとデザインの人類学研究所所員。主な著書に『ロマネスクの宇宙 ジローナの《天地創造の刺繍布》を読む』『ロマネスク美術革命』『イタリア古寺巡礼 』シリーズなど。『工芸青花』でロマネスク美術や西洋工芸について連載中。
https://www2.tamabi.ac.jp/iaa/member/momo-kanazawa/
アートとデザインの人類学研究所について
「芸術」という営みを数万年におよぶ「人類史の時空からとらえなおす」研究をおこなっています。従来、考古学や文化人類学などの研究に限定されてきた人類の創造活動を、初めて総合的芸術研究の中で正面から対象化し「芸術学×人類学=アート・アンソロポロジー」として発進させたのがはじまりです(2006年に多摩美術大学芸術人類学研究所が開所)。芸術人類学とは、人類史の長大なスパンにおいて過去・現在・未来へと進むあらゆる「表現(リプレゼンテーション)」を、自然と人、人と物、人と人の「関係性において刻々に生成するもの」としてとらえ、そこから人の有機的な心身のはたらきを明らかにしていく行為です。そのため私たちは「アート&デザイン」「ヒューマニティーズ(人文科学)」「サイエンス(自然科学)」の3領域を結びつけ、わが国と世界の民族・文化集団の芸術の生成と展開を先史からみつめ探究しています。人が自然から恵みを受け、その心・知・術によって創造してきたもの表現の蓄積を掘り起こすことによって、私たちは21世紀の現在が最も必要としている、真の「生命力の再生」へ寄与していきたいと考えています。
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アートとデザインの人類学研究所 所内(「悠久のロックアート」展示風景)
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