痛みがないからこそ、本当に怖い「大人むし歯」の実態
PR TIMES / 2017年4月14日 12時29分
~よい歯の日*1(4月18日)を前に、サンスターがむし歯に関するデータを検証~
サンスターグループ オーラルケアカンパニー(以下サンスター)は、「よい歯の日」(4月18日)を迎えるにあたり、一般財団法人サンスター財団(以下サンスター財団)が一般企業などで実施している産業歯科健診の受診者で了解を得られた方を対象に行ったアンケート結果を分析し、「大人むし歯」の実態をまとめ、この調査結果の考察と、自覚しにくい大人のむし歯への対処方法について、次ページにサンスター財団附属千里歯科診療所の所長で管理歯科医師の鈴木秀典先生に解説いただきました。(アンケート対象:日本全国の20~69歳の男女38,476人、2016年1月~12月に実施)
厚生労働省歯科疾患実態調査によると、子どものむし歯は減りつつありますが、20代~70 代までの約8割以上の人がむし歯を経験し、高齢者のむし歯が年々増加していることが示されています。
今回のサンスターの調査では、むし歯を保有している人の74%が「歯が痛む・しみる」とは感じていないことが分かり、年齢を重ねるとむし歯に気付きにくくなるという傾向が明らかになりました。
年齢を重ねるとむし歯治療後の詰め物の隙間にむし歯菌が入り込むことによって再発する「二次う蝕」(再発むし歯)や、加齢・歯周病によってハグキが下がり歯の根元の象牙質が露出することで、歯の根元にできる「根面う蝕」(根元むし歯)が生じやすくなります。これらのむし歯をサンスターでは「大人むし歯」と呼んでおり、成人・高齢者は、「大人むし歯」が進行しやすくなります。
[画像1: https://prtimes.jp/i/5120/145/resize/d5120-145-655091-0.jpg ]
むし歯は、歯周病と並ぶ日本人の歯を失う二大要因の1つです。健康な歯を維持するためには、自覚症状を感じないまま進行してしまうことの多い「大人むし歯」の予防が重要です。ご家庭での普段の歯みがきには、むし歯予防に効果のあるフッ素入りハミガキ剤を用い、さらに積極的なむし歯予防対策としてフッ素入り洗口剤などの活用、また歯科医院に定期的に受診いただくことをおすすめします。
*1日本歯科医師会1993年に制定
【検証結果】
むし歯を保有しているにも関わらず、「歯が痛んだり、しみたりしない」
むし歯を保有しているにも関わらず、検診前の問診票にて「歯が痛んだり、しみたりしますか?」という問いに対し、74%が「痛んだり、しみたりしない」と回答していたことが判明しました。(図1)
図1 「大人むし歯」は痛みを感じにくいから気付かない
[画像2: https://prtimes.jp/i/5120/145/resize/d5120-145-760260-1.jpg ]
また、むし歯保有者でむし歯を自覚していない人の割合を年代別で見てみると、20代では、むし歯の自覚症状として挙げられる痛みやしみる症状がないと回答した割合は約68%だったのに対し、40代になると約76%に増加しており、40代を境に症状を自覚しにくくなる傾向があることが分かりました。(図2)
図2 40代以降は自覚症状のない人が増える傾向にある
[画像3: https://prtimes.jp/i/5120/145/resize/d5120-145-856967-2.jpg ]
■サンスター財団 鈴木秀典先生 【近年増えている「大人むし歯」の実態と対処方法について】
「二次う蝕(再発むし歯)は、一本の歯に対する数回に渡る治療により、失活歯(神経を取り除いた歯)である確率が高いこともあり、痛みなどの症状を感じにくいむし歯です。また、根面う蝕(根元むし歯)は、ハグキが下がって露出した歯根に発症するため、ある程度、高齢の方に特有の疾患ですが、歯は年齢とともに歯髄が細く(象牙質が厚く)なっていく傾向があるため、むし歯の深さの割には痛みを感じにくいという特徴があります。それゆえ、大人むし歯の頻度が増える40代以降で、むし歯を保有しているにも関わらず、自覚症状のある人の確率が下がるという今回の調査結果は、臨床的には非常に納得できるものです。
それに加えて、二次う蝕(再発むし歯)も、根面う蝕(根元むし歯)も、肉眼では非常に分かりづらい部位に発症しますので、ご自身での発見は遅れがちです。過去にむし歯の治療を受けた歯が何本かあるという方、ある程度、高齢の方で昔に比べてハグキが下がってきたかな?という自覚のある方は、痛みの有無にかかわらず、定期的に歯科医院を受診されることをおすすめします。歯科医院では、大人むし歯の健診と同時にプロフェショナルケア(歯の隅々までのクリーニングやフッ素塗布など)を受けていただくことが出来ます。また、大人むし歯の予防に大切なご家庭でのホームケアにおけるフッ素入りハミガキ剤やフッ素入り洗口剤の活用について、指導を受けていただくこともできます。」
【解説】
[画像4: https://prtimes.jp/i/5120/145/resize/d5120-145-355803-3.jpg ]
鈴木 秀典(すずき ひでのり)先生
一般財団法人サンスター財団 附属千里歯科診療所 所長
1994年 岡山大学歯学部卒業
1999年 サンスター財団入社 附属千里歯科診療所勤務
2015年 附属千里歯科診療所所長
・日本補綴歯科学会専門医/指導医
・岡山大学病院診療講師
・日本臨床歯周病学会、日本口腔インプラント学会、日本歯科審美学会会員
■一般財団法人サンスター財団について http://www.sunstar-foundation.org/
1977年に設立された財団法人「サンスター歯科保健振興財団」を前身とし、その活動領域を広げるために、2011年4月に一般財団法人「サンスター財団」として新たにスタートしました。
歯科診療(サンスター財団附属千里歯科診療所、所在地:大阪府豊中市)、産業歯科健診、歯科保健指導、研究助成(金田博夫研究助成基金、国際ぺリオ賞、世界歯科衛生士賞)、教育啓発、調査・研究、データヘルス計画に基づく健康増進などの事業を実施し、近年は口腔衛生のみならず全身の健康増進に寄与する事業を展開、国民や地域コミュニティあるいは国際的な保健、医療及び福祉の発展に寄与することを目的としています。
■サンスターグループ オーラルケアカンパニーについて
サンスターグループは、持株会社サンスターSA(スイス・エトワ)を中心に、事業分野毎に全世界の研究・マーケティング・製造・販売を統括する、オーラルケアカンパニー、ヘルス&ビューティーカンパニー、SEカンパニー(接着剤、シーリング材等、モーターサイクル部品の事業を担当)の3事業カンパニーと、全世界のガバナンス、管理機能を統括する経営本部で構成、グローバルな事業運営を行っています。
オーラルケアカンパニーは、歯周病菌とたたかう「G・U・M(ガム)」、くちもとBeautyの「Ora2(オーラツー)」、歯科関係者や患者様のニーズに応える「BUTLER(バトラー)」などを製造・販売しています。
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