複層モノマテリアルパッケージをフィルムに再生する、水平リサイクルの実証試験に成功
PR TIMES / 2024年10月23日 12時15分
剥離脱墨リサイクル技術の社会実装に向けた共同検証を実施
artienceグループの東洋インキ株式会社(代表取締役社長 安田 秀樹、東京都中央区)は、複数のパートナーと共同で複層モノマテリアルパッケージを剥離脱墨し透明度の高いフィルムに再生する水平リサイクルの実証試験を行い、再生材を30%使用したフィルムの物性評価結果が実用レベルの品質となっていることを確認しました。
今回の実証試験では、リプトン・ティーアンドインフュージョン・ジャパン株式会社、TOPPAN株式会社、東洋インキが剥離脱墨可能な複層モノマテリアルパッケージの開発を行い、フタムラ化学株式会社が再生材を用いたフィルムの成型と物性評価を行いました。
多くのフィルムパッケージは、ポリオレフィンやポリエステル等の異素材のフィルムの間に、印刷インキと接着剤を用いる複層構成になっています。こうした異素材を組み合わせたパッケージ設計は、用途ごとに異なる要求性能を確保することを可能とする一方で、リサイクルが困難であることから、単一素材で作られたモノマテリアルパッケージのニーズが高まっています。
今回、試作開発した剥離脱墨可能な複層PPモノマテリアルパッケージは、酸素、水蒸気のバリア性など包材として必要な性能が付与され、かつ東洋インキの剥離ラミネート接着剤と脱墨コーティング剤で構成されています。本パッケージをアルカリ処理し、フィルムを剥離し印刷されたインキを剥がすことで、透明度が高く不純物が少ない高品質な再生材を取り出すことが可能になります。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/68461/150/68461-150-5f0d65685e99d9f626c9fa7eb8d285c4-800x419.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
さらに、再生ペレットをフィルム原料として使用する事で再び元のフィルムに戻す、いわゆる水平リサイクルの検討を進めており、再生ペレットを30%使用した二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)の物性評価において、実用レベルの品質となっていることを確認しました。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/68461/150/68461-150-d208b6b32482f1ad80355eec6bcac904-800x419.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
artienceグループはパッケージ用インキおよびラミネート接着剤のリーディングカンパニーとして、リサイクルに関わる材料・プロセスの両面からフィルムパッケージをはじめとしたプラスチックリサイクルの実用化に向けた検証を行っています。リサイクルの推進には業界の垣根を越えて社会全体で取り組む必要があり、ブランドオーナーやコンバーター、フィルムメーカー、機械メーカー、リサイクラーなどの幅広い分野におけるパートナーの皆さまと協業の輪を広げることで、リサイクルシステム構築と循環型社会の実現に貢献してまいります。
展示会出展予定
本取組内容は2024年10月23日から25日に開催されるTOKYO PACK 2024にて展示いたします。
[表: https://prtimes.jp/data/corp/68461/table/150_1_29a1444080c0648b26e1fc068880a91d.jpg ]
東洋インキ株式会社とは
東洋インキ株式会社は、1896年に創業したartience株式会社(設立時名称:東洋インキ製造株式会社)を持株会社とし、artienceグループのパッケージ、印刷・情報関連事業の中核を担う会社です。水性・無溶剤・バイオマス・リサイクル促進などさまざまな角度から環境調和型製品を提供するとともに、長年培ってきた技術を応用してエレクトロニクス用の機能性インキを開発するなど、印刷インキのリーディングカンパニーとして新たな印刷の可能性に挑み続けます。
artienceグループは、世界の人々に先端の技術で先駆の価値を届ける会社として、感性に響く価値を創りだし、心豊かな未来の実現に取り組んでいます。artienceグループの詳細についてはウェブサイト(https://www.artiencegroup.com)をご覧ください。
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