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日本アセアンセンターがシンガポールにおける非出資型貿易に関する報告書を発行:コロナ禍におけるフィンテック、データセンター産業、およびバイオ医薬品産業を促進

PR TIMES / 2021年9月2日 17時15分



[画像: https://prtimes.jp/i/10699/152/resize/d10699-152-7f62d4e1d2cd7e0c6225-0.png ]

国際機関日本アセアンセンター(所在地:東京都港区、事務総長:平林国彦 以下、センター)は、2021年7月に「Non-Equity Modes of Trade in ASEAN: Promoting New Forms of Trade between Japan and ASEAN (ASEANにおける非出資型貿易:日ASEAN間の新たな貿易形態の促進)」シリーズ8番目の報告書(シンガポール編)を発行しました。

シンガポールにおける非出資型貿易(NEM)は、積極的なネットワーク効果により海外直接投資(FDI)を補完しており、このネットワーク効果により、NEMとFDIとの間に強力なフィードバックループが創出されています。シンガポールへのFDI投資額は世界有数であり、2018年のFDIストックは1.5兆シンガポールドルを超えています。多国籍企業(TNC)が享受するシンガポールのビジネス・フレンドリーな環境、政府による支援策、強力な知的財産制度、および戦略的地理的ロケーションは、強力なエコシステムを創出し、世界へ向けた輸出ハブとしてのシンガポールの地位を確固たるものとしています。

シンガポールにおいて、NEMはハイテクを要する新しい産業で普及しています。
報告書では、以下の5つの業態と産業を特定し、取り上げています:
1. エレクトロニクス産業およびサプライチェーン・マネジメントにおける下請
2. 製薬会社におけるライセンシング
3. 食品・飲料産業におけるフランチャイジング
4. ホテルのマネジメント契約に基づくオペレーション
5. データセンターのリース

本報告書では、NEMの当事者はTNCと現地中小企業(SME)の双方であることが指摘されています。たとえば、医薬品の受託生産では、TNCであるグラクソ・スミスクライン社(GSK)と現地SMEのビーコン社(Beacons)の双方がNEM貿易に従事しています。また、米国のファストフード・レストラン大手であるサブウェイ社(Subway)と現地SMEのヤクンカヤトースト社(Ya Kun Kaya Toast)の双方が、国内外のフランチャイズで活動しています。

ビジネスにおけるグローバル・ハブとしての地位確立を目指すシンガポールは、自国経済の成長および変革の推進を目的とした戦略を打ち出してきました。エレクトロニクス産業において、政府は継続的職業訓練のための技能フレームワークを策定し、管理職、技能者、および技術者を対象とした2つのキャリアパスを用意しました。また、企業にはロボティクスと自動化の採用が奨励され、高付加価値製造に対してはインセンティブが付与されます。

エレクトロニクスに関する産業変革マップが策定する労働者の技能向上、生産性向上、およびイノベーション奨励により、NEMが更に増加すると考えられます。また、シンガポール政府はSkillsFuture(スキルズフューチャー)政策により、継続的職業訓練に関する資金援助を実施しており、新たに技能を習得しようとする若年層および中堅層の労働者に対し、500シンガポールドルの助成金を給付しています。これらの戦略は労働者の新たな能力開発促進を目的とし、新しい産業におけるNEMの更なる増加を下支えしています。

シンガポールの環境はFDIやNEMにとって比較的有利ではあるものの、改善の余地もあります。シンガポールの高額な人件費および生活費を理由に、コスト面を考慮し、マレーシアをはじめとした他の近隣諸国へ移転した外国企業もあります。報告書は、シンガポールが一つの産業部門のみに過度に依存することは不可能であり、シンガポール企業はTNCからの要求に対して脆弱にならないよう、“対外的機能“の設置と国際化を検討する必要があると示唆しています。

コロナ禍の状況を考慮し、報告書はNEMがニューノーマル時代において重要な役割を果たすと予測しています。電子取引利用の増加に伴い、物理的な面談なくNEMを実施し、下請やアウトソーシングにより、産業の迅速な拡大を支えることができます。リモートワークの導入によりデータセンター産業に対する需要も増加し、シンガポールは、TNCにとって東南アジアへの重要な入口へと急速な変貌を遂げています。たとえば、2020年にZoom社はシンガポールにおいてデータセンターを開設しました。また、在シンガポールのバイオ製薬企業は TNCによる新型コロナウイルスのワクチンと治療薬の開発に伴い、NEMを更に誘致しています。

コロナ後の世界、特にテクノロジー、データセンター、およびAIの分野において、シンガポールはその相対的な優位性を活かし、NEMでそれら産業の成長をサポートする態勢を整えています。

「ASEANにおける非出資型貿易:日ASEAN間の新たな貿易形態の促進:報告書8 シンガポール編」はセンターのWEBサイト、以下よりダウンロードできます。
https://www.asean.or.jp/ja/trade-info/nem_papers/


<<国際機関日本アセアンセンター>>
正式名称:東南アジア諸国連合貿易投資観光促進センター
ASEAN10ヵ国政府と日本政府により1981年に設立。貿易・投資・観光・人物交流の 4 分野を軸に、ASEAN諸国から日本への輸出の促進、日本とASEAN諸国間の直接投資、観光及び人物交流の促進を通して、日本とASEAN諸国との関係促進に貢献する国際機関です。
URL:https://www.asean.or.jp/ja/

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