ワーカーを食で支える、オフィスデリバリーの新常識 - NEW PORT導入事例 vol.3【前編】
PR TIMES / 2024年11月29日 10時45分
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阪急阪神ビルマネジメント株式会社 オフィス営業部
近藤 駿様
尾山 侑季美様
佐藤 龍一様
伊藤 遼様
進行:冨嶋 勇佑、久保 星真(スカイファーム株式会社)
執筆:大武 和生(スカイファーム株式会社)
混雑回避から生まれたオフィスデリバリー
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就業者向けオフィスデリバリーサービス「うめデリ!」
冨嶋:
オフィスと商業施設が一体となった大阪梅田の複合施設・ハービスから開始したうめデリ!ですが、当時どのような経緯でサービスが立ち上がったのですか?
近藤様(以下敬称略):
元々オフィス事業の一環として、2015年から「阪急阪神ワーカーズサービス」というサービスを運営していました。これは当社の商業施設などで阪急阪神グループの各種ベネフィットを受けていただけたり、イベントを主催したりとソフトのサービスを中心に実施をしておりました。また、隣接するホテルや会員制ラウンジとの連携や貸会議室の設置など、付帯施設もまるっとお楽しみいただきたい、という思いで運営しています。
しかし、コロナ禍で同じ空間に集うことができなくなり、そうしたサービスの利用が停滞するようになりました。逆に、コロナ禍で如実に顕在化したエレベーターでの混雑回避やランチ難民といった課題に早急に対応する必要が出始め、その中でランチデリバリーという企画を立ち上げました。
冨嶋:
御社が数多く運営されていらっしゃるオフィスビルのうち、ハービスから始めた理由はなんでしょうか?
近藤:
ハービスは先述のベネフィット利用率が他ビルに比べて高く、またビル内に安くて美味しい、ワーカーからの評価も高い飲食店が多く出店していたので、取り組みとの親和性が高く見込めたため、うめデリ!の立ち上げ拠点をハービスに決定しました。
冨嶋:
「うめデリ!」というサービス名の由来を改めてお聞きしたいです。
近藤:
覚えやすさも含めシンプルに「梅田のデリバリーサービス」の略で命名しました。ゆくゆくは梅田の街全体に広げていこうという思いも込めています。
冨嶋:
後ほどご紹介もさせていただきますが、2024年の1月には大阪梅田ツインタワーズ(以下、ツインタワーズ)でもサービスが開始し、着実に対象エリアが広がっていますよね。
近藤:
我々のビルは現在約20棟ほどありまして、なかでもハービスとツインタワーズは大規模なので既に多くのワーカーにご利用いただける状態にありますが、エリア自体は広いのでより拡大していきたいと思っています。
ラストワンマイルのサービス価値
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近藤様
冨嶋:
サービス立ち上げ時の話題に立ち返ると、当時モデルにされた事例などはありましたか?
近藤:
貴社が神奈川県のランドマークタワーで実施されていた「ランドマークシッピング」を参考にしました。実際に現場の視察にも伺いまして、商業フロアの飲食店のお弁当を集荷し、各ワーカーまで配送する、オフィスビルでのデリバリーサービスとして描いていたイメージにピッタリあったのがランドマークシッピングでした。
おそらく、こうしたオフィスデリバリーサービス自体が当時唯一無二だったと思うんです。システムだけを選ぶのであれば、他社も検討の俎上に載っていたかもしれませんが、貴社は運営ノウハウをすでにお持ちだったので、安心してご一緒できるなと思いました。
冨嶋:
いわゆるSaaS企業として留まらずに、サービス開始前後のサポートも含めた価値提供をミッションとしているので、オペレーションを含めてご一緒できたことは我々としても嬉しかったです。
特にサービスが立ち上がる直前の数ヶ月は綿密に連携しながら準備を進めて、無事リリースできたら一緒に喜び合えるという経験が非常に貴重な機会だったと振り返って思います。
冨嶋:
サービスをスタートするまでに苦労した部分は何かありましたか?
近藤:
うめデリ!のこだわりは、ワーカーのお手元に商品を届ける、ということです。置き配や、所定の場所でワーカーに受け取ってもらう話もあったのですが、利用者と配送員が顔を合わせることで安心感や信頼感が醸成されると思っています。配送を依頼をしているビルの館内物流会社と何度も議論を重ねる中で乗り越えねばならないハードルはいくつもありましたが、配送員が直接手渡しをするラストワンマイルの設計は大きな特徴かと思います。
館内物流会社と連携したのも、ひとえにユーザーファーストの観点から。 うめデリ!はオフィスワーカーのためのサービスなので、配送料がネックになって利用を諦めてほしくない。当社が運営主体となり、コストを極力抑えるスキームにすることで、利用がしやすいよう設計しました。
冨嶋:
オフィスビルの性質上、リピーターのご利用が多いですよね。時間にすればほんの数秒かもしれませんが、配送員とワーカーが日々顔を合わせることで、身近なサービスとして定着している実感があります。
デリバリーがランチの選択肢に
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尾山様
冨嶋:
サービス開始後、ワーカーの方からのご意見やご感想で印象に残っているものはありますか?
尾山様(以下敬称略):
温かくてクオリティの高いお弁当をオフィスで食べられることに皆さん感動されています。温かいお弁当を届けるために商品のピックアップからお渡しまでの保管方法などできる限り品質を維持できるよう努めていますので、大変嬉しく思っています。
また、先ほど配送料の話題も上がりましたが、おにぎり1個でも注文しやすい点がうめデリ!の特徴であり好評いただくポイントですね。日々忙しく、ランチの時間を十分に取れない方もいらっしゃいますので、おにぎり1個でもデリバリーできることは大変お喜びいただけます。
冨嶋:
一口にお弁当と言っても、種類や量もさまざまラインナップされているので、その時のニーズに合わせたお弁当を配送料を気にせず注文できるのは便利ですよね。
尾山:
具体的な施策で意外にも好評いただいたのは、金額が変動するランダムクーポン。100円~800円までバリエーションをつけたクーポンをランダムで注文者にお配りしまして、高額クーポンが届いたらもちろんハッピーですし、少額でもいつもよりお得にランチができる。そのエンタメ性を楽しんでいただきました。
告知物もキャッチーなデザインにしてからアクセス数が伸びまして、直感的に興味喚起をしたいイメージで発案したものが刺さる点は意外でした。
冨嶋:
サービスロゴもキャッチーで親しみやすいデザインですよね。
近藤:
そうですね。ワーカーへのイメージ定着はもちろんですが、ロゴはセキュリティ上でも大切な役割を果たしてくれています。
配送員の方には必ずロゴ付きの帽子をかぶっていただき、それがうめデリ!の配送員の証明になり、配送用の通路を通る際は警備員も帽子で判別しています。もとはビル内でのセキュリティ確保が前提にあったのですが、今では自然と挨拶や会話を交わしていると聞いていますし、浸透力の凄まじさを感じています。店舗からも「サービスロゴを身につけた配送のプロだからこそ加盟している」と。配送員が店舗とワーカーとの結節点になっていることを強く実感しました。
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冨嶋:
サービス開始後に見えてきたニーズであったり、新たに発見した点はございますか?
尾山:
うめデリ!の目的のひとつに「エレベーターの混雑解消」があったのですが、エレベーターが混雑しているという割には、だからデリバリーしよう、という思考にはワーカーの方々はならないようで、そこが難しいポイントでした。
また、前提として弊社が管理する商業区画は人が集うことを大事にしているので、デリバリーはその逆の発想をもとにしている。このバランスをどう保っていけばいいのか...と思案する中で、うめデリ!を無理に推進するのではなく、あくまでランチタイムにおけるひとつの選択肢として定着し、ワーカー満足度が向上すれば良いのでは?という思いが芽生え始めました。
冨嶋:
おっしゃる通り、「今日は予定が詰まっているからうめデリ!にしよう」のように、その日の気分や予定によってワーカーの頭にポッと浮かんでくるような存在になっていきたいです。
うめデリ!の拡大、そしてオフィスビルが目指すDXとは...
後編は12/6(金)の配信を予定しております。
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/17102/table/158_2_e446324619cfb10aed467ed1bed77287.jpg ]
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