アストラゼネカのSGLT2阻害剤フォシーガ、左室駆出率が低下した心不全患者さんの治療薬としてFDAが優先審査品目に指定

PR TIMES / 2020年1月10日 16時45分

アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は、2020年1月6日、米国食品医薬品局 (FDA)が、2型糖尿病合併にかかわらず左室駆出率が低下した心不全 (HFrEF) 患者さんの、心血管死あるいは心不全悪化のリスク低下の適応における、フォシーガの追加承認申請を受理するとともに、同剤を優先審査品目に指定したことを発表しました。フォシーガはファーストインクラスの経口1日1回投与の選択的ナトリウム・グルコース共役輸送体(SGLT2)阻害剤です。

処方薬ユーザーフィー法に基づき、本追加承認申請のFDAによる審査は2020年第2四半期に終了を予定しています。

本追加承認申請は、2019年9月にThe New England Journal of Medicineに掲載された、第III相DAPA-HF試験の結果に基づいています。同試験は、フォシーガを心不全の標準治療に追加投与した場合の効果をプラセボと比較検討した試験で、フォシーガ群は主要複合評価項目である心血管死または心不全悪化の発現リスクを低下させました。

バイオ医薬品研究開発部門担当エグゼクティブバイスプレジデントであるMene Pangalosは次のように述べています。「フォシーガは2型糖尿病の治療薬として確立されていますが、今回優先審査品目の指定を受けたことで、フォシーガが何百万人もの心不全患者さんの治療にも貢献する可能性が示されました。承認された場合、フォシーガは、心不全を適応とするSGLT2阻害剤クラスで初めてかつ唯一の薬となります」。

2019年9月、FDAはフォシーガの心不全治療薬としての開発に対し、ファストトラック指定を付与しました。また2019年8月には、2型糖尿病合併の有無を問わない、慢性腎臓病患者さんの腎不全の進行遅延、心血管死および腎死の予防を目的とした開発に対してもファストトラック指定を付与しました。

米国におけるフォシーガの適応は、単剤または併用療法による成人2型糖尿病患者さんの血糖コントロールの改善です。また2019年10月には、心血管疾患の既往歴または複数の心血管リスク因子を有する2型糖尿病患者さんの心不全による入院リスク低減の適応でも承認されました。

なお、現在日本で承認されているフォシーガの適応症は「2型糖尿病」および「1型糖尿病」です。

以上

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心不全について
心不全は、心臓が十分な血液を体全体へ送り出すことができない疾患で、生命を脅かす疾患です1。世界中で約6,400万人(半数は左室駆出率低下を有する)を罹患する疾患で、その患者さんの半数は、診断されてから5年以内に死亡する慢性かつ進行性の疾患です2, 3, 4 。罹患率が最も高い男性のがん(前立腺がん、膀胱がん)や女性 のがん(乳がん)などと同様に予後の悪い疾患として知られています5。65歳以上で入院する方の理由として最も多い疾患で、臨床的および経済的に大きな負担となっています6。

DAPA-HF試験について
DAPA-HF(Dapagliflozin And Prevention of Adverse-outcomes in Heart Failure)試験は、2型糖尿病合併の有無に関わらず、左室駆出率が低下した(LVEF40%以下)心不全患者さんを対象に、フォシーガ(10mg、1日1回) を心不全の標準治療に追加投与した場合の効果を、プラセボと比較評価した国際多施設共同並行群間無作為化二重盲検比較試験です。主要複合評価項目は、入院または緊急受診と定義される心不全の悪化、あるいは心血管疾患を原因とする死亡でした。

フォシーガについて
フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン)は、成人2型糖尿病患者さんの食事、運動療法の補助療法としての血糖コントロールの改善を適応とし、経口1日1回投与(日本における用量:5mgまたは10mg)で単剤療法および併用療法の一環として使われる、ファーストインクラスの選択的SGLT2阻害剤です。本邦では2019年3月に1型糖尿病の適応を取得しました。フォシーガの強固な臨床プログラムは、終了済みの試験を含め35,000例以上の患者さんを対象とする35件以上の第IIb/III相試験から構成されており、フォシーガはこれまでに250万患者年以上に処方されました。

アストラゼネカの循環器・腎・代謝疾患 (CVRM) について
循環器・腎・代謝 (CVRM)領域は、アストラゼネカの3つの主要治療領域のひとつであり、重要な成長ドライバーです。心臓、腎臓、膵臓などの臓器の基本的な関連性をより明確に解明するサイエンスを追求し、疾患進行の抑制やリスク減少、合併症の抑制による臓器保護と予後の改善をもたらす医薬品のポートフォリオに投資をしています。当社は、循環器・腎・代謝疾患をもつ世界中の何百万人もの患者さんの健康と、治療法の進歩に貢献する革新的なサイエンスを継続的に提供し、疾患の治療・進展抑制、さらには臓器およびその機能の再生の実現を目指しています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝疾患、および呼吸器の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。当社は、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については http://www.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

References
1. Mayo Clinic. Heart failure; 2017 [cited 2019 Aug 14]. Available from URL: https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/heart-failure/symptoms-causes/syc-20373142.
2. Vos T et al. Global, regional, and national incidence, prevalence, and years lived with disability for 328 diseases and injuries for 195 countries, 1990–2016: A systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2016. The Lancet 2017; 390(10100):1211–59.
3. Travessa AMR, Menezes Falcão LF de. Treatment of Heart Failure With Reduced Ejection Fraction-Recent Developments. Am J Ther. 2016;23(2):e531-49. doi:10.1097/MJT.0000000000000406.
4. Mozaffarian D et al. Circulation. 2016 Jan 26;133(4):e38-360 and the CDC: https://www.cdc.gov/dhdsp/data_statistics/fact_sheets/fs_heart_failure.htm
5. Mamas, M. A., Sperrin, M., Watson, M. C., Coutts, A., Wilde, K., Burton, C., ... Myint, P. K. (2017). Do patients have worse outcomes in heart failure than in cancer? A primary care-based cohort study with 10-year follow-up in Scotland. European Journal of Heart Failure, 19(9), 1095-1104. https://doi.org/10.1002/ejhf.822Azad, N., & Lemay, G. (2014). Management of chronic heart failure in the older population. Journal of Geriatric Cardiology: JGC, 11(4), 329-37.

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