追悼 奈良原一高 島根県立美術館 小企画展「奈良原一高「王国」とVIVOの時代」開催のお知らせ

PR TIMES / 2020年3月23日 17時5分

追悼 奈良原一高
2020年1月19日、写真家・奈良原一高氏が88歳で逝去されました。
心よりご冥福をお祈りいたします。



島根県立美術館では、小企画展「奈良原一高「王国」とVIVOの時代」を下記のとおり開催いたします。

 チラシはこちら
   https://prtimes.jp/a/?f=d36130-20200323-1690.pdf

1956年、初個展「人間の土地」で鮮やかなデビューを飾った写真家・奈良原一高(1931-2020)。
1958年には、2度目の個展「王国」で、日本写真家協会新人賞を受賞しました。

「王国」は、北海道・当別にある男子修道院と、和歌山県の婦人刑務所のふたつの囲壁のなかを舞台にして、隔絶された心理状況へと深まりをみせていきました。

一方、「人間の土地」展の衝撃によって若い写真家たちが結集し、1957年「10人の眼」展が開催され、1959年には6人の写真家によって写真のセルフ・エイジェンシー「VIVO」が結成され、戦後の新たな写真の時代を切り拓いていきました。

この展覧会では、奈良原一高の「王国」を中心にVIVOの時代も含め、約180点の作品と資料を展示いたします。

1.開催概要
展覧会名 奈良原一高「王国」とVIVOの時代
【会期】 2020年3月20日(金・祝)~6月21日(日)火曜休館(ただし5月5日は開館)
【料金】 当日券/一般300円、大学生200円、高校生以下無料
【会場】 島根県立美術館 コレクション展 展示室4・5
【時間】 10:00~日没後30分(展示室への入場は日没時刻まで)

2.みどころ
■王国 第I部 沈黙の園
「王国」の第I部「沈黙の園」は、北海道函館近郊当別の海を臨む丘陵に建てられたトラピスト修道院がその舞台となります。
[画像1: https://prtimes.jp/i/36130/162/resize/d36130-162-500237-1.jpg ]

自ら入った祈りの生活を送る修道士たち。話すことを禁じられた沈黙の園です。世俗を離れて神への奉仕に自らを捧げ、自他の救霊のために働きます。鐘の音を合図に厳格な日常生活を送り、農耕・牧畜すべて自給自足で行っています。

1958年6月、北海道が春を迎える頃、奈良原はこのトラピスト修道院に行きました。わずか9日間の滞在で、この「沈黙の園」を撮影したのです。

■王国 第II部 壁の中
「王国」第II部「壁の中」は、和歌山県婦人刑務所を舞台としています。罪を犯して強制的に収監された刑務所は、高い壁に囲まれています。

サイレンの響きとともに規則正しく就業・食事などの日課が続きます。時間があれば鏡の前に立つ受刑者たち。冷ややかなセメントの廊下と鉄格子の窓。
[画像2: https://prtimes.jp/i/36130/162/resize/d36130-162-422902-2.jpg ]

「沈黙の園」と「壁の中」には、聖と俗、男と女、恩寵と刑罰、というふたつの対照的な「非日常」の時空が広がり、その中にある「日常」を、奈良原は澄んだ眼差しで無心に捉えています。

奈良原は「王国」で、心理的な隔絶状況を表すため、ふたつの囲壁の中を設定しました。人間が追い詰められた極限状況の象徴である「壁」をみつめます。

「人間の土地」で一挙に有望な写真家として注目された奈良原。しかし、自身はとまどいました。当時一般的な、事実を報道する写真ではなく、詩を書くように写真で自己表現する自分はアウトサイダーだと感じたのです。そして、同じアウトサイダーだと考えたふたつの世界に飛び込み、「王国」を結実させていきました。

■VIVOの時代
1956年5月に開催された奈良原一高の初個展「人間の土地」展は、写真の世界に衝撃を与えました。それは烽火のように、若い写真家たちを結集させたのです。翌1957年には、評論家・福島辰夫により「10人の眼」展が開催されます。1958年、1959年と続き、3回展の直後、6人の写真家、川田喜久治、佐藤明、丹野章、東松照明、奈良原一高、細江英公によって写真のセルフ・エイジェンシー「VIVO」が結成されました。映像派といわれる新鮮な感覚で戦後写真の新時代を切り拓いていったのです。
[画像3: https://prtimes.jp/i/36130/162/resize/d36130-162-353574-3.jpg ]


3.関連企画
ギャラリートーク 要コレクション展観覧料
日時 5月31日(日)14:00~(約45分)
会場 コレクション展 展示室4・5
講師 蔦谷典子(当館主席学芸員)

4.お知らせ
■島根県立美術館コレクション「王国」
1995年、島根県立美術館の準備が本格的にスタートしました。松江高校の卒業生である奈良原一高は、写真分門の重点作家です。「人間の土地」「王国」と作品を収蔵していきました。「王国」は、1858年の個展では192点出品されています。1978年の写真集『王国』(朝日ソノラマ)に収録されているのはそのうちの90点です。「王国」の全貌を知る術がないことから、「王国」の決定版を制作してほしいと、作家本人にお願いして完成したのが、島根県立美術館コレクションです。今回その149点全点を展観します。

■奈良原一高氏著作権につきまして
奈良原一高氏の著作権につきましては、奈良原一高アーカイブズで管理されます。作品に付すコピーライトは下記に変わります。
(C) Narahara Ikko Archives

尚、奈良原一高アーカイブズは、奈良原恵子夫人の甥にあたり、長年奈良原一高氏の仕事の
サポートをされてきた新美虎夫氏が代表であり、恵子夫人と運営されています。
連絡先は下記の通りです。

奈良原一高アーカイブズ
〒157-0073 
東京都世田谷区砧2-1-7 代表 新美虎夫、奈良原恵子
TEL:03-6411-0901 
e-mail:info@narahara-ikko.jp

■新装版『王国』の刊行につきまして
・2019年6月新装版『王国』が復刊ドットコムより発売されました。

■追悼番組「日曜美術館 奈良原一高」再放送
12月15日(日)、22日(日)に放映されました番組を下記の通り、追悼記念の再放送をされることとなりましたので、お知らせします。
第一回放送:3/29(日)朝9時~9時45分
第二回放送:4/5 (日)夜8時~8時45分

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