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サンスター、CPC0.3%配合口腔咽喉用スプレーの殺菌力が唾液や希釈の影響を受けにくいことを学会発表

PR TIMES / 2017年12月27日 12時1分

~日本歯周病学会60周年記念京都大会で発表~

 サンスターグループ オーラルケアカンパニー(以下サンスター)は、0.3%(w/v) *1濃度(以下、0.3%)の塩化セチルピリジニウム(CPC)を殺菌剤として配合した口腔咽喉用スプレー剤の、計10種の口腔細菌及び真菌に対する殺菌力について、唾液や希釈による影響を受けにくいことを明らかにしました。この研究成果を、「日本歯周病学会60周年記念京都大会」(2017年12月16日(土)~17日(日)、於:京都国際会館)にて発表*2しました。



[画像1: https://prtimes.jp/i/5120/164/resize/d5120-164-522971-0.jpg ]

【研究の背景・目的】
 口腔内には多数の細菌が存在し、口腔内の清掃状態が悪いと、口腔内細菌が歯垢(デンタルプラーク:細菌のかたまり)を形成して歯と歯茎の境目、舌の表面などに留まり、う蝕、歯周病、口臭、誤嚥性肺炎などの原因にもなることが報告されています。歯垢の形成を抑制し、う蝕、歯周病や口臭を予防するには、日々の歯みがきや殺菌剤配合の洗口剤の使用が有効ですが、これらとは別で、口腔内やのどの殺菌を行うことを目的とする、殺菌剤配合の口腔咽喉用スプレー剤が商品化されています。
 口腔咽喉用スプレー剤が噴射される口腔内は、常に唾液が分泌され薬液の希釈が進むと考えられますが、唾液による希釈が殺菌力に及ぼす影響については十分明らかになっていません。そこで、殺菌剤配合の口腔咽喉用スプレー剤について、実使用時に生じうる唾液の添加や希釈が殺菌力に及ぼす影響を、in vitro(試験管内の)試験にて検証しました。

【研究の方法】
 実験には殺菌剤CPC0.3%(w/v)、ヨウ素0.5%(w/v)、ポピドンヨード(PVP-I)0.45%(w/v)のいずれかを配合した3種の市販の口腔咽喉用スプレー剤(以下それぞれ、CPC剤、ヨウ素剤、PVP-I剤)を用いました。
 まず、これら3種の口腔咽喉用スプレー剤の殺菌力に及ぼす希釈の影響については、各スプレー剤の原液を2倍から512倍まで10段階に水で希釈した試験薬剤に、口腔細菌及び真菌計10菌種*3の試験用菌液を1種類ずつ個別に混合し、15秒、30秒、1分、3分、5分、10分、30分後に一定量を採取して細菌の生死を判定しました。
 次に、口腔咽喉用スプレー剤の殺菌力に及ぼす唾液添加の影響については、上記と同じ10段階に希釈した試験薬剤に、混合唾液(3名から採取したヒト唾液を滅菌したもの)及び試験用菌液(計10菌種)をそれぞれ混合し、同様に経時的な評価を行いました。

【研究結果および考察】
 表1には、口腔内に存在する代表的な肺炎関連菌である肺炎球菌での実験結果を示しています。0.3%CPC剤は、試験薬剤を512倍まで水で希釈しても1分以内に殺菌が可能でしたが、0.5%ヨウ素剤は32倍以上、0.45%PVP-I剤は8倍以上に希釈した場合では30分でも殺菌効果が見られませんでした。唾液を添加した場合では、3種ともに試験薬剤の濃度が薄いと唾液添加の影響を受け、殺菌にかかる時間が増加しましたが、この条件でも、0.3%CPC剤は、他の2剤と比べ、より薄い濃度でも唾液添加による影響が小さく、殺菌効果が維持されていることがわかりました。その他の菌種についても同様の傾向が認められました。

表1.口腔咽喉用スプレー剤の肺炎球菌に対する殺菌力に及ぼす希釈及び唾液添加の影響

[画像2: https://prtimes.jp/i/5120/164/resize/d5120-164-879553-1.jpg ]


※表中の数字は、各濃度で殺菌が認められた時間(殺菌時間)を示しており、sは秒、mは分を表します。
例)15s: 15秒で完全に殺菌、1m: 1分で完全に殺菌、>30m: 30分でも殺菌できず

 口腔内は、常に唾液が分泌され、少しずつ飲み込まれて唾液が入れ替わるため、口腔内に噴射された口腔咽喉用スプレー剤の薬液は、10分で数十倍、20分で数百倍、30分で数千倍と希釈が進むと考えられます。
 実験結果から、CPC配合の口腔咽喉用スプレー剤は、唾液で希釈される口腔内において高い殺菌力を維持できることが示唆されました。

注釈 
※1)%(w/v) =w質量/v体積を表す濃度で0.3%(w/v)は100ml中に0.3g含まれる事を表す
※2)日本歯周病学会60周年記念京都大会 一般演題ポスター発表2017年12月16日(土)
   演題:口腔咽喉用スプレー剤の殺菌力に対する希釈及び唾液添加の影響
※3)10菌種の内訳 =歯周病菌(1.ポルフィロモナス・ジンジバリス、2.フゾバクテリウム・ヌクレアタム、3.フィリファクター・アロシス)、う蝕関連菌(4.ストレプトコッカス・ミュータンス)、肺炎関連菌(5.肺炎球菌、6.黄色ブドウ球菌、7.緑膿菌、8.ストレプトコッカス・インターメディウス、9.ストレプトコッカス・コンステラータス、真菌=カビ(10.カンジダ・アルビカンス)


●サンスターグループ オーラルケアカンパニーについて
サンスターグループは、持株会社サンスターSA(スイス・エトワ)を中心に、事業分野毎に全世界の研究・マーケティング・製造・販売を統括する、オーラルケアカンパニー、ヘルス&ビューティーカンパニー、SEカンパニー(接着剤、シーリング材等、モーターサイクル部品の事業を担当)の3事業カンパニーと、全世界のガバナンス、管理機能を統括する経営本部で構成、グローバルな事業運営を行っています。オーラルケアカンパニーは、歯周病菌とたたかう「G・U・M」、くちもとBeautyの「Ora2(オーラツー)」、歯科関係者や患者様のニーズに応える「BUTLER(バトラー)」などのオーラルケア製品を製造・販売しています。

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