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日系企業初、ドイツ向けに自然冷媒R290を使用した鉄道車両用空調装置を受注

PR TIMES / 2024年9月22日 22時40分

自然由来の冷媒使用により、脱炭素社会の実現に貢献



[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/120285/168/120285-168-1376ba0a9c54b7b827bc0c56f8f24fe3-3900x2194.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
S-Bahn新型車両

 三菱電機株式会社は、イタリアの子会社Mitsubishi Electric Klimat Tranportation Systems S.p.A.(三菱電機クリマット・交通システム株式会社、以下、MEKT)が、ドイツのSiemens Mobility GmbH(以下、Siemens Mobility)からドイツ・ミュンヘンの近郊車両S-Bahn新型車両向けに自然冷媒R290(プロパン)を使用した鉄道車両用空調装置(以下、鉄道車両用R290空調装置)1,350台を受注しましたのでお知らせします。鉄道車両向けにR290を使用した空調装置を受注するのは、日系企業として初めて(※1)です。

■受注の背景
 S-Bahn車両の発注元である公共企業体のBayerische Eisenbahngesellschaft mbH(以下、BEG)とDeutsche Bahn AG(ドイツ鉄道)の子会社DB Regio AG(以下、DB Regio)は、今後予想されている乗客数の増加に対応するため、ドイツ国内で最新型となる車両をミュンヘン近郊に導入を計画しています。計画を進める中で、BEG、DB RegioとSiemens Mobilityは、新型車両の導入にあたり、輸送能力の向上だけではなく、DXの活用による消費電力や保守費用の抑制といった革新技術のほか、車両内における無料Wi-Fiなどの多様な設備を新たに採用予定で、空調設備もその対象の一つです。
 現在、鉄道車両用空調装置向けの冷媒として広く使用されているR407C、R134aなどの代替フロン(※2)は、地球温暖化係数(以下、GWP)(※3)が高く、環境負荷が大きいことが問題視されています。一方、R290はGWPが低い新しい冷媒として注目されていますが、燃焼性に対応するため、設計・設置時に安全対策が必要となります。MEKTは、R290に対する安全性を確保した設計を行うことで、Siemens Mobilityから鉄道車両用R290空調装置を受注しました。MEKTの鉄道車両用R290空調装置は、新型車両のサステナビリティに貢献します。

■受注の概要
[表: https://prtimes.jp/data/corp/120285/table/168_1_ee5f3480c39c15833f28ca1386cd063b.jpg ]
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/120285/168/120285-168-c3a481c900b958983d2f6adde11e3b0c-1500x946.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
鉄道車両用R290空調装置


■鉄道車両用R290空調装置の特長
1.R290の採用により、環境負荷の軽減と電力消費の抑制を実現し、脱炭素化に貢献
・自然界に存在する物質R290(GWP:0.02)(※4)を採用することにより、現在、鉄道車両用空調装置向けの冷媒として広く使用されているR407C(GWP:1774)※5やR134a(GWP:1430)(※5)と比較して、GWPを約8万分の1に低減
・鉄道車両用空調装置向けの冷媒であるR407CやR134aの代替候補のCO2冷媒(GWP:1)と比較して、高い成績係数(COP)(※6)を持ち、電力消費の抑制を実現
・EUの環境規制(F-Gas Regulation)(※7)に対応し、脱炭素社会の実現に貢献

2.R290使用に適した設計により、客室内の安全性に配慮
・小型冷凍サイクルを複数搭載することで、1回路あたりの冷媒充填量(※8)がEN378-1(※9)に規定を下回る燃焼性を実現
・鉄道車両用R290空調装置内にある室内機部分に繋ぎ目のない配管を使用することで、万が一、R290が空調装置内で漏洩した場合においても、室内機部分を通じた客室への漏洩を抑制。客室内の空気中の冷媒濃度を低く保つことで、客室内の安全性を向上

■今後の予定・将来展望
 三菱電機グループは、「事業活動を通じた社会課題の解決」という原点に立ち、サステナビリティの実現を経営の根幹に位置付けています。
 今回の受注を契機に、欧州をはじめ国内外向けに鉄道車両用R290空調装置の導入を進めることで、鉄道事業を通じて持続可能な社会実現への貢献を目指します。

■商標関連
「Bluetooth(R)」はBluetoothSIG,Inc.の登録商標です。

■特許
国内1件取得済、海外1件出願中

※1 2024年9月19日現在、当社調べ
※2 オゾン層破壊や温室効果に影響を与える特定フロンの代替として、産業利用目的で開発された合成化合物
※3 Global Warming Potentialの略称。CO2の何倍の温室効果を有するかを表す値
※4 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次評価報告書の評価基準による
※5 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書の評価基準による
※6 Coefficient of Performanceの略称。冷房機器、冷凍機などのエネルギー消費効率を表す指標
※7 Regulation(EU)2024/573
※8 空調装置内に注入する冷媒の量
※9 冷媒と機器の設計、設置およびメンテナンス作業における安全や環境基準を定めた欧州規格

<お客様からのお問い合わせ先>
三菱電機株式会社 社会システム事業部 モビリティインフラシステム事業部
〒100-8310 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
E-mail:Transportation@ny.MitsubishiElectric.co.jp

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