中央アフリカ共和国:国際社会は民間人虐殺を抑止できていない――MSF、国連で訴え

PR TIMES / 2014年2月19日 12時47分



中央アフリカ共和国(以下、中央アフリカ)における行き過ぎた暴力と社会的マイノリティに対する殺害行為は、関係諸国による民間人保護策の完全な失敗を示すものだ。国境なき医師団(MSF)は2月18日に国連で声明を発表し、国連とアフリカ諸国は暴力抑止と人道援助拡大に速やかな行動をとるべきだと訴えた。現地で医療援助にあたるMSFチームは、国際社会が同国を孤立無援の状態にしていると指摘した。

MSFは国連安全保障理事会理事国および資金援助国に、中央アフリカ国民に対する暴力の即時の抑止に努め、人びとが身の危険を感じず自由に移動できる安全性を確保し、最低限の生活ニーズを満たすための大規模支援の展開を求めた。また、地域・国レベルの指導者たちに、暴力の抑止と一般市民保護の強化に最善を尽くすことを強く求めた。

<前例を見ない人道危機>
先ごろ、同国を訪れたMSFインターナショナル会長のジョアンヌ・リュー医師は、「MSFの最大の懸念は民間人の保護です。極めて激しい暴力に直面し、私たちも無力感にとらわれながら、多数の負傷者の治療にあたっています。殺りくを免れるため、大勢の人が自宅からの退去を余儀なくされる様子も目にしました。国連安保理の指導者らの関心と注力の欠如には大変失望していますし、この国を分裂させている暴力への、アフリカ諸国およびアフリカ連合の取り組みはごく限られたものにとどまっています」と述べている。

中央アフリカでは、キリスト教、イスラム教いずれの信者であっても、対立する武装勢力による暴力に脅かされている。大規模な武力衝突が起きた2013年12月5日以降、MSFは首都バンギおよび国内全域で合計3600人余りの負傷者を治療。銃撃、爆弾、なた、ナイフその他の暴力による負傷者に対応してきた。

リュー医師はさらに現地で目撃した光景について話した。「ボゾウム(ウハム・ペンデ州都)では、銃撃、なた、爆弾で負傷した17人が小さな中庭に隠れているところに出会いました。彼らは再び標的となることを恐れ、病院にも行けなかったのです。ひどいけがでしたが、じっと座りこんだまま、血を流していました。医療を受けることへの人びとの不安を表す事例です。望みをすべて失い、押し黙って、その場所に座っていました」

MSFも病院の近くや敷地内における武力攻撃に何度も対処している。マンベレ・カデイ州都ベルベラティでは2月12日、なたと銃で武装した一団がMSFの活動する病院に押し入り、発砲。威嚇された患者のうち、2人が身の危険を感じ、病院を離れた。そのほかにも各地で幾度となく、地域の有力者、聖職者、そしてMSFの医療スタッフが身を呈して介入しなければならない状況が発生している。武装勢力が傷病者を含む人びとの殺害を試みたり、予告したりしたためだ。患者もさらなる暴力被害を恐れ、救急車での搬送を拒むことが多い。

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