プラザキサ(R)が6年以上に渡り、一貫して有用性・安全性プロファイルを有する薬剤であることが、新たな長期投与データで裏付けられる
PR TIMES / 2013年12月3日 19時29分
- プラザキサ(ダビガトランエテキシラート)は、心房細動の脳卒中抑制効果を裏付ける6年以上にわたる長期データを有する唯一の経口抗凝固薬1
- 最長6.7年の長期投与でも、2用量のプラザキサの有効性および安全性プロファイルは、RE-LY試験でみられた主要結果と一致1,2,3
- 米国心臓協会(AHA)学術集会にて発表されたデータにより、プラザキサに関する新たなエビデンスが追加
当プレスリリースについて
この資料は、ドイツのベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim GmbH)が11月19日に発表したプレスリリースを日本語に翻訳したものです。なお、日本の法規制などの観点から一部、削除、改変または追記している部分があります。この資料の内容および解釈についてはオリジナルが優先することをご了承ください。
2013年11月19日 ドイツ/インゲルハイム
RE-LY第3相臨床試験とその継続投与試験RELY-ABLE の新たな複合解析結果から、長期投与においても、プラザキサの2用量(ダビガトランエテキシラート、150 mg 1日2回投与、110 mg 1日2回投与)の有効性および安全性は、約18,000人の患者を登録したRE-LY試験でみられた結果と一致していたことが明らかになりました1,2,3。この新たなデータは2013年度アメリカ心臓協会(AHA)学術集会(11月16~20日、米国ダラスで開催)にて発表されました。
トーマス・ジェファーソン大学医学部(米国フィラデルフィア)のMichael D. Ezekowitz教授は次のように述べています。「今回のデータは、心房細動に起因する脳卒中の生涯にわたるリスクを抑制する目的で、プラザキサをいずれかの用量で使用している医師と患者さんにとって重要な情報です。プラザキサの脳卒中抑制効果が持続的なものであり、長期的な安全性プロファイルも良好であるという事実に、医師も患者さんも安心するはずです」。
この複合解析では、プラザキサ150 mg 1日2回投与、110 mg 1日2回投与のいずれかを受けたRE-LY試験とRELY-ABLE試験の全患者を対象としました。追跡調査期間の中央値は4.6年でしたが、数百人の患者では最長6.7年に及びました。
今回の解析を通じて、プラザキサに関して新たに得られた知見は以下の通りです1。
・ 脳卒中または全身性塞栓症の発症率
150 mg 1日2回投与では1.25%/年、110 mg 1日2回投与では1.54%/年
・ 虚血性脳卒中発症率
150 mg 1日2回投与では1.03%/年、110 mg 1日2回投与では1.29%/年
・ 出血性脳卒中発症率
150 mg 1日2回投与では0.11%/年、110 mg 1日2回投与では0.13%/年
・ 大出血発現率
150 mg 1日2回投与では3.34%/年、110 mg 1日2回投与では2.76%/年
・ 安全性プロファイルは長期にわたって一貫しており、RE-LY(R)試験結果と比較して新たな安全性上の問題はありませんでした
ベーリンガーインゲルハイム医薬開発担当上級副社長Prof. クラウス・デュギは、次のように述べています。「今回AHA学術集会で発表された前例のない長期投与の結果から、6年以上の臨床追跡調査期間にわたるプラザキサ2用量の一貫した安全性および有効性プロファイルが明らかになりました。新規経口抗凝固薬の中でも、このような長期データが得られているのはプラザキサだけです。特に、心房細動における脳卒中抑制といった生涯にわたって治療が必要な慢性的病態に関して、今回のような結果は、医師にとっても患者さんにとっても大きな意味を持つものです」。
プラザキサ(R)(ダビガトランエテキシラート)について
プラザキサ(R)は、「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」を効能・効果として、日本で2011年3月に発売が開始されました。同様の適応症で、世界100カ国以上で承認されています。
プラザキサ(R)は、直接トロンビン阻害剤として、血栓形成プロセスで中心的な役割を果たす酵素、トロンビン(遊離トロンビンならびにフィブリン結合トロンビン)の活性を直接かつ選択的に阻害することにより、抗凝固作用・抗血栓作用を発揮します。
RE-LY(R)試験について
RE-LY(R)臨床試験は、非弁膜症性心房細動患者の脳卒中抑制におけるプラザキサ(R)の有効性および安全性を検討することを目的としたピボタル試験です。RE-LY(R)(Randomized Evaluation of Long term anticoagulant therapY)は、44 カ国の900カ所を超える医療機関で18,113 名を登録して実施された、国際共同第3相試験です。PROBE 法(前向き、ランダム化、非盲検、盲検下エンドポイント評価)で、盲検化した経口直接トロンビン阻害剤プラザキサ(R)の2用量群(ダビガトラン エテキシラート110 mg 1日2回投与、150 mg 1日2回投与)と、非盲検のワルファリン群(INR: 2.0~3.0、TTR中央値 67%7)とを比較しました2,3。
試験のデザイン、目的、エンドポイントに関する詳細は、http://www.newshome.com/af-stroke/atrial-fibrillation-stroke/rely-relyable-backgrounder.aspxをご覧ください。
RELY-ABLE(R)試験について
RELY-ABLE(R)(Long Term Multi-Center Extension of Dabigatran Treatment in Patients with Atrial Fibrillation)は、RE-LY(R)試験を完了した患者を対象に、2用量のプラザキサ(R)の長期的な効果についてさらに情報を得ることを目的とした試験です。5,851名の対象患者は、継続してRE-LY(R)試験のときと同じ用量のプラザキサ(R)の投与を受けました。RE-LY(R)試験でワルファリン群に割り付けられた患者はRELY-ABLE(R)試験の対象とはされていません。RE-LY(R)試験の開始からRELY-ABLE(R)試験の終了まで、患者の追跡期間の中央値は4年超であり、最長で6.7年でした。結果は、RE-LY(R)試験でみられた結果と一致していました1。
試験のデザイン、目的、エンドポイントに関する詳細は、http://www.newshome.com/af-stroke/atrial-fibrillation-stroke/rely-relyable-backgrounder.aspxをご覧ください。
ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムグループは、世界でトップ20の製薬企業のひとつです。ドイツのインゲルハイムを本拠とし、世界で140の関連会社と46,000人以上の社員が、事業を展開しています。1885年の設立以来、株式公開をしない企業形態の特色を生かしながら、臨床的価値の高いヒト用医薬品および動物薬の研究開発、製造、販売に注力してきました。
ベーリンガーインゲルハイムにとって、社会的責任を果たすことは、企業文化の最も重要な柱のひとつです。事業を展開する世界の国々において、社会問題に取り組み、社員とその家族を思いやり、全社員に平等な機会を提供することが、 ベーリンガーインゲルハイムの基盤です。そして、尊重と誠実を重んじ、環境保護と持続可能な社会の実現に向けて貢献することが、ベーリンガーインゲルハイムの本質であり使命です。
2012年度は147億ユーロ(約1兆5,086億円)の売上を示しました。革新的な医薬品を世に送り出すべく、医療用医薬品事業の売上の22.5%相当額を研究開発に投資しました。
日本ベーリンガーインゲルハイムは、呼吸器、循環器、中枢神経などの疾患領域で革新的な医療用医薬品を提供しています。
詳細は下記をご参照ください。
http://www.boehringer-ingelheim.com/
(ベーリンガーインゲルハイム)
http://www.boehringer-ingelheim.co.jp/
(ベーリンガーインゲルハイム ジャパン)
References:
1. Ezekowitz M, et al. RE-LY and RELY-ABLE: Long-term Follow-up of Patients With Non-valvular Atrial Fibrillation Receiving Dabigatran Etexilate for Up to 6.7 Years. Oral presentation #10684 on Monday 18 November 2013 at the American Heart Association’s Scientific Sessions, Dallas, Texas, USA.
2. Connolly SJ, et al. Dabigatran versus warfarin in patients with atrial fibrillation. N Engl J Med. 2009;361:1139-51.
3. Connolly SJ, et al. Newly identified events in the RE-LY trial. N Engl J Med. 2010;363:1875-6.
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