会社四季報秋号の今期予想営業利益は全産業で9.2%増 会社計画より業績予想が強気な社数は710社に増加
PR TIMES / 2024年9月13日 17時40分
化学、精密、情報・通信、サービスなどが好調
上場企業の6割超を占める、3月期決算会社の2025年3月期の第1四半期決算が出そろいました。株式会社東洋経済新報社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:田北浩章)では、業界担当記者が決算発表を受けて取材を行い、全上場会社について独自に今期、来期の業績予想を見直しました。
会社四季報秋号の予想を集計した結果、今期(24年7月期~25年6月期、対象3643社)の予想営業利益は、全産業で9.2%増加する見通しとなりました。
業種別では、製造業の中で特に伸びが目立つのが、住友化学や三井化学などの大手をはじめ、多くの企業が苦戦から立ち直りつつある化学です。前期比では43.2%の大幅増益になる見通しで、主要顧客の自動車向けの製品や、半導体・電子関連の製品で需要の回復が進んでいることが業績を押し上げています。
精密機器ではHOYAやオリンパスなど各社の製品が好調で、前半の円安も追い風に前期比で31.3%の増益を見込みます。電気機器は前期比15.2%増益、機械は前期比11.9%増益と、それぞれ2桁%以上の増益率になる見通しです。
非製造業では、DX化の潮流もあり情報・通信業が23.1%の増益予想です。また、インバウンド拡大の追い風が吹くサービス業は前期比27.8%の増益、小売業は前期比12.9%の増益を見込みます。
秋号の四季報の予想では、営業利益が会社予想比で30%以上の増額企業の社数が夏号の60から110へ、同3%以上の社数が前号の360から600へと大きく増えています(概数、金融業は経常利益)。為替の急激な変化や、中国景気の悪化懸念などの不安がある中、先行きを慎重視して業績計画を控えめに出している企業が少なくないことが、背景として挙げられます。
(注)業種別、市場別業績集計の算出方法
『会社四季報 2024年4集秋号』掲載会社で、今期・来期の予想および実績2期分がある企業の業績を集計。実績・予想とも連結決算の数値を優先。ただし、決算期変更企業、連結決算方式変更企業、上場企業の子会社は除く。銀行、保険の営業利益は集計していない。
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