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若いCOPD患者さんほど、病気の負担を重く感じていることが、患者調査から判明

PR TIMES / 2020年11月18日 14時15分

- COPDは45~54歳の若い患者さんの日常活動に大きな影響を及ぼす
- 若いCOPD患者さんも病気を否定的な感情で捉えている
- 若いCOPD患者さんは吸入器の適切な使用において、医療従事者のサポートと情報をより多く必要としている

2020年11月18日 日本/東京
日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(代表取締役会長兼社長 青野吉晃)は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者さんを対象に行ったグローバル患者調査における日本人(対象患者数100人)の解析を行い、COPDの患者さん(特に45~54歳の患者さん)は、COPDの症状のために、大きな身体的・精神的影響を感じていることが分かりました。この日本人の解析結果は、グローバル患者調査の結果と同様でした。このことは、COPD患者さんが抱えている課題は世界共通であることを示しています。

グローバル患者調査は、11カ国にわたって45歳以上のCOPD患者さん1,375人を対象に実施され、調査結果は、COPD: Journal of Chronic Obstructive Pulmonary Diseaseに掲載されました。調査結果から、45~54歳の若いCOPD患者さんは、65歳以上の高齢の患者さんと比較すると、COPDが日常生活に大きな影響を及ぼしていると回答する頻度が相対的に高く、COPDの症状のために頻繁に日常生活における活動の変更を余儀なくされていることが分かりました[1]。これらの結果は、特に45~54歳の若いCOPD患者さんにおけるクオリティオブライフ(生活の質)と治療の啓発に関するアンメットニーズが大きいことを示しています。

オランダ・ナイメーヘンにあるラドバウド大学医療センターの呼吸器科医兼教授であるProf. Dekhuijzenは、グローバル患者調査について、次のように述べています。「これは、年齢層別にCOPDの影響を調べた調査のひとつです。同じ病気でも年齢によって受ける影響が異なるため、私たち医療専門家は、1人ひとりの患者さんに合わせた最適な治療で、患者さんが感じている病気の影響に対処する必要があることを示唆しています」

日本人解析の主な結果は以下の通りです。
1. 45~54歳の若い患者さんでは、65歳以上の高齢患者さんと比較して、症状のために日常生活における活動を変更しなければならないと感じる人が多く、半数以上が以下の必要性を感じていました。
-息切れや咳がある時間帯に予定を入れなければならない(若い患者33% vs 高齢患者7%)
-活動するときは、休憩を取るか、ペースを調節しなければならない(若い患者33% vs 高齢患者23%)
-息切れや咳の症状が現れたら、活動を中止しなければならない(若い患者42% vs 高齢患者8%)

2. 自分のCOPDをどう感じているかについては、日本人全体で、不安(63%)、イライラ(47%)、ストレス(42%)、不確実(35%)、悲しい(21%)など、否定的な感情が多く報告されました。45~54歳の若い患者さんでは、65歳以上の高齢患者さんと比較して、無力感を感じる人の割合が3倍以上高くなりました(若い患者17% vs 高齢患者5%)。

3. 医療従事者のサポートの必要度合いは45~54歳の若い患者さんの方が高く、吸入器を適切に使用して症状の管理を行うための情報を求めている人の割合が、65歳以上の高齢患者さんよりも約3倍高くなりました(詳細な情報を必要としない人の割合は、若い患者17% vs 高齢患者49%)。

大崎市民病院 アカデミックセンター 監理官、東北大学 名誉教授である一ノ瀬 正和先生は、次のように述べています。「負担の感覚に年齢によって差が見られる理由のひとつとして、若年層の患者さんは、高齢層の患者さんと比べて職業や日常生活で、より活動的であることが考えられます。また、今回の結果は、特に若年層の患者さんでは、日常生活で活動を継続するための治療について、医師と相談することをより望んでいることを示唆しています」

ベーリンガーインゲルハイムのグローバル治療領域責任者であるDr. Paola Casarosaは、次のように述べています。「全体として、今回の調査結果は当社が進めている取り組みと一致しており、治療を最適化し、患者さんが活動的な生活を送れるようサポートすることが重要であると言えるでしょう」

ベーリンガーインゲルハイムは、COPD患者さんの症状改善とクオリティオブライフの改善を目指した、最適な治療の実現に向けて、引き続き貢献してまいります。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)について
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、肺を出入りする空気の流れが制限される進行性疾患であり、これまでに推定2億5,100万人がCOPDと診断されています 。COPDを治癒する方法はありませんが、ほとんどの患者さんは、適切な薬物療法と治療計画でCOPDを管理することができます[2]。

グローバル患者調査について
グローバル患者調査は、45歳以上のCOPD患者さん1,375人を対象に、ベーリンガーインゲルハイムの依頼により、オンラインで実施されました。調査には、中国、デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、日本、オランダ、ポーランド、スペイン、英国、米国の11カ国が参加し、患者さんは年齢に応じて層別化されました(45~54歳、55~64歳、65歳以上)。調査の目的は、COPDが患者さんの生活に及ぼす影響を評価することでした。

ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムの中核をなすのは、人と動物のためにより良い医薬品をお届けすることであり、生活を変える画期的な医薬品や治療法を開発していくことが当社の使命です。1885年の創立以来、ベーリンガーインゲルハイムは、株式を公開しない独立した企業形態を維持しています。将来のヘルスケアにおける課題を見据え、ベーリンガーインゲルハイムが最大限の力を発揮できる分野で貢献できるよう、長期的な視点をもって邁進していきます。

ベーリンガーインゲルハイムは、世界有数の研究開発主導型の製薬企業として、51,000人以上の社員が、医療用医薬品、アニマルヘルスおよびバイオ医薬品受託製造の3つの事業分野において、イノベーションによる価値の創出に日々取り組んでいます。2019年度、ベーリンガーインゲルハイムは約190億ユーロの純売上高を達成しました。研究開発に約35億ユーロを投じてイノベーションに注力し、生命を救いクオリティオブライフ(生活の質)を向上させる新しい医薬品の創出に注力しています。

ベーリンガーインゲルハイムはパートナーシップを重視し、ライフサイエンス分野における多様な知見を活かして科学的な可能性を広げていきます。様々な協働を通じて、現在そして未来の患者さんの生活を変えるような画期的な治療法を提供していきます。

詳細は、下記をご参照ください。
https://www.boehringer-ingelheim.com/
(ベーリンガーインゲルハイム)
https://www.boehringer-ingelheim.jp/
(ベーリンガーインゲルハイム ジャパン)
https://annualreport.boehringer-ingelheim.com
(アニュアルレポート 英語)

References
1 Dekhuijzen R, et al. COPD. 2020 July 8. doi: 10.1080/15412555.2020.1788526. ePub ahead of print.
2 WHO. World Health Organization Fact sheets. Chronic obstructive pulmonary disease (COPD). Available at: https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/chronic-obstructive-pulmonary-disease-(copd) [Last accessed July 2020].


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