先進レーダ衛星「だいち4号」直接伝送系がギネス世界記録(TM)認定
PR TIMES / 2025年1月23日 17時15分
「最速の地球観測衛星から地上局への直接伝送」を達成
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/120285/217/120285-217-fd23dfe40e3250ec93c036c33893cc18-1500x1000.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
JAXA、三菱電機の開発チームとギネス世界記録TM公式認定員(最前列右から7人目)
三菱電機株式会社(以下、三菱電機)は、宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)から受注し、衛星システム開発を担当した先進レーダ衛星「だいち4号」(以下、だいち4号)が、衛星から地上局への直接伝送速度3.6Gbpsを記録したことにより「最速の地球観測衛星から地上局への直接伝送(※1)」(※2)としてギネス世界記録TMに認定されましたのでお知らせします。本件は当社がJAXAと共同で申請し、2024年12月19日に認定されました。
今回、ギネス世界記録TMを達成した3.6Gbpsの直接伝送は、家庭の一般的なインターネット回線の伝送速度(1Gbps以下)と比較し約4倍以上の速さで、衛星から最大2,000キロメートル以上離れた地上局に向けてデータ伝送するものです。だいち4号は約90分の周期で地球を周回しますが、1つの地上局と通信できる時間はわずか10分程度であり、この間に観測データを伝送することが求められます。また、だいち4号は、現在運用中の陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(以下、だいち2号)と比較して4倍の観測幅を持つため、非常に多くのデータ量を伝送する必要があります。これらの運用要求に対応するため、短時間に大容量のデータを伝送する直接伝送系を開発しました。だいち4号の直接伝送系は、広域な観測データを迅速に地上局へ伝送することで、地殻・地盤変動等の迅速な把握を可能とし、防災・減災に寄与します。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/120285/217/120285-217-ba860117bcd03bd1c7007b10b11f564c-314x416.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
だいち4号直接伝送系のKaバンドアンテナ(※3)
■ギネス世界記録TMの達成を支えた技術の特長
1.Kaバンド帯域を効率的に活用し、大容量データ伝送の高速化を実現
・だいち2号に用いたXバンド(8GHz帯)と比較し、利用可能な周波数帯域が広いKaバンド(26GHz帯)を採用することで、大容量データ伝送に対応
・周波数多重化(※4)(1.8Gbps×2周波)および多値変調方式(16QAM)(※5)の併用により、周波数帯域を有効活用し通信効率を向上させることで、大容量データ伝送の高速化(3.6Gbps)を実現
2.DPD(Digital Pre-Distortion)(※6)技術の採用により高品質な伝送を実現
・Kaバンドの信号は、周波数帯域が広く大容量のデータ伝送に寄与する一方で、雨や大気により減衰しやすい性質を持つため、信号を増幅する機器の高出力化により減衰分を補填
・衛星の限られた電力リソース内で高出力化する際、信号に非線形歪みが生じ通信品質が劣化してしまうため、直接伝送系のKaバンド高速変調器に非線形歪みを補償するDPD技術を新たに採用し、高速・大容量伝送時においても高品質な伝送を実現
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/120285/217/120285-217-dd32ab7f5bfb08143c6fae1842862495-387x457.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
だいち4号直接伝送系のKaバンド高速変調器(※7)
■ 三菱電機の宇宙事業について
三菱電機は、JAXAが推進する衛星プロジェクトを中心に国内外の衛星開発・製造を通じて、日本の宇宙開発におけるリーディングカンパニーの地位を築いてきました。今後も保有する技術力の更なる強化を図り、宇宙事業の更なる継続的発展に向けた挑戦を通じて、持続的でレジリエントな社会及び豊かな未来の実現に貢献していきます。
■三菱電機グループについて
私たち三菱電機グループは、たゆまぬ技術革新と限りない創造力により、活力とゆとりある社会の実現に貢献します。社会・環境を豊かにしながら事業を発展させる「トレード・オン」の活動を加速させ、サステナビリティを実現します。また、デジタル基盤「Serendie(R)」を活用し、お客様から得られたデータをデジタル空間に集約・分析するとともに、グループ内が強くつながり知恵を出し合うことで、新たな価値を生み出し社会課題の解決に貢献する「循環型 デジタル・エンジニアリング」を推進しています。1921年の創業以来、100年を超える歴史を有し、社会システム、電力システム、防衛・宇宙システム、FAシステム、自動車機器、ビルシステム、空調・家電、情報システム・サービス、半導体・デバイスといった事業を展開しています。世界に200以上のグループ会社と約15万人の従業員を擁し、2023年度の連結売上高は5兆2,579億円でした。詳細は、www.MitsubishiElectric.co.jpをご覧ください。
※1 衛星から地上局へ直接データを伝送する通信方法。なお、だいち4号は直接伝送の他にJAXAが運用する光データ中継衛星を経由する光衛星間通信が可能
※2 公式登録名:Fastest RF direct downlink speed from an Earth observation satellite to ground stations
※3 幅約300mm×奥行約300mm×高さ約500mm
※4 複数の信号を異なる周波数帯域に分けて同時に伝送する技術
※5 一度に複数のビットを伝送するために使用される変調方式。16QAMは16値変調方式で、1シンボルで4ビットを伝送
※6 増幅器の入出力特性の非線形性を補償する技術のこと。詳細は以下JAXAのHP参照
https://www.kenkai.jaxa.jp/research/society5/kaband.html
※7 サイズ:幅約306mm×奥行約99.3mm×高さ193mm
<お客様からのお問い合わせ先>
三菱電機株式会社 防衛・宇宙システム事業本部 宇宙システム事業部
〒100-8310 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
https://www.MitsubishiElectric.co.jp/society/space/
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