【減酒治療補助アプリ 薬事承認へ】厚労省薬事・食品衛生審議会(プログラム医療機器調査会)が承認を了承
PR TIMES / 2025年2月7日 12時15分
~幅広い医療機関でのアルコール問題への早期介入促進を期待~
報道関係者各位
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/15777/225/15777-225-55b851e0edeeb4f4b0dd2e8a8a9d8932-1493x491.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
株式会社CureApp(本社:東京都中央区 代表取締役社長:佐竹 晃太 以下、当社)はアルコール依存症に対する治療補助アプリ(以下、本治療アプリ)の薬事申請をかねてより行っておりましたが、この度2025年2月6日(木) 薬事・食品衛生審議会プログラム医療機器調査会において、本治療アプリの薬事承認が了承されましたのでご報告いたします。アルコール依存症における治療補助アプリの薬事承認了承は日本初※1となります。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/15777/225/15777-225-7ccb86a33c71c76e75be4cef8b25f2ea-512x316.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
【背景】
アルコール依存症は長期間にわたり多量に飲酒した結果、アルコールに対して精神依存や身体依存をきたす精神疾患です。明らかに有害な事象が想定されるにも関わらず飲酒習慣を変えず、自身で飲酒量をコントロールできない場合には、アルコール依存症が疑われます。アルコール依存症生涯経験者は推計107万人※2に上りますが、専門的な治療を受けている者は国内では約5万人※3に留まっており、アルコールが原因でおこる疾患が重篤であるにも関わらず、早期に治療ができていない現状があります。
また、 2024年2月には、厚生労働省より、国民一人ひとりがアルコールに関連する問題への関心と理解を深め、不適切な飲酒を減らすことを目的として「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」※4が公表されました。これにより国としてアルコール関連問題に重点的に取り組む意向が示されました。
【アルコール依存症に対する治療アプリの可能性】
本治療アプリは、アルコール依存症の早期治療の実現のため、身体的、精神的、社会的問題が重篤な状態に至っていない患者さんを対象として、心理社会的治療を補助します。患者さんは日々の飲酒量や体調を「患者アプリ」に入力します。その情報を元に、アプリが患者さんに対し、疾患に関する情報提供や、個別化された目標の提案を行い、減酒に向けた行動変容を促します。医師は「医師アプリ」で患者さんごとのデータや心理社会的治療の支援コンテンツを確認することができます。
従来のアルコール依存症の治療は専門医療機関で行われることが多く、患者さんの受診のハードルが高いことが早期治療を遅らせる原因の一つでした。本治療アプリの導入により、専門医療機関に加えて非専門医療機関(アルコール依存症専門以外の精神科や一般内科など)においても、限られた診察時間の中で標準的かつ個別的な治療を簡便に提供することが可能となり、多くの医療機関で減酒外来の新設が期待できます。今後、本治療アプリによって、アルコールとの付き合い方に悩む多くの方々の早期治療の実現に貢献することを目指して参ります。
【今後の予定】
本治療アプリの治験概要についてはこちらをご覧ください。詳細な結果は国内外の学会、学術誌に発表する予定です:https://cureapp.blogspot.com/2024/02/cureapp_01605379749.html
今後の販売活動は販売ライセンス契約を締結したサワイグループホールディングス株式会社が行います:https://cureapp.blogspot.com/2024/08/cureapp-1.html
【開発に携わった医師のコメント】
宋 龍平 (精神科専門医)精神科医として、私はこれまでアルコール問題を専門とする外来診療において、多くの患者さんと向き合ってきました。その中で最も心に残り、また私を深く考えさせたのは、飲酒量の大幅な削減や断酒に成功したにもかかわらず、がんなどの重篤な疾患により命を落とされた方々との出会いです。診療を通じて、ご家族とのお話の中で繰り返し伺ったのは、健康診断やかかりつけ医による診察において、ご本人の飲酒による健康への影響について、かなり以前から指摘されていたという事実です。この現実に直面するたびに、より早期の治療介入の重要性を痛感してきました。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/15777/225/15777-225-b7402f2e3ad2db934b1f7ad1306f6cbe-614x802.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
この経験から、2020年より、アルコール問題への早期治療提供を実現するため、CureAppでの治療アプリ開発プロジェクトに携わることを決意しました。開発にあたっては、アルコール問題を専門とする多くの医療者、研究者の方々と綿密な議論を重ね、特に飲酒量低減治療を補助するアプリの開発に焦点を当てることとなりました。2021年からは国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)「医工連携イノベーション推進事業」のご支援をいただけることとなり、開発は大きく前進しました。2023年には治験を実施し、幸いにも良好な結果を得ることができました。
このたび、本治療アプリが医療機器として製造販売承認を得られることになったのは、私たち開発チームにとって大きな喜びです。しかし、これはあくまでも通過点に過ぎません。これからが本当の始まりです。本治療アプリが全国の様々な医療機関に導入され、飲酒量低減に取り組もうとする多くの患者さんの治療に真に貢献できるよう、さらなる努力を重ねてまいります。
経歴など:https://researchmap.jp/rso
【治療アプリについて】
スマートフォンなどの汎用デバイスで用いるアプリのうち、治療を目的とした医療機器として厚生労働省の承認等を受けたものを「治療アプリ(デジタル セラピューティクス、DTx)」といいます。治療アプリは、医師が治療のために処方し、患者さんが利用するソフトウェアの医療機器(プログラム医療機器)です。
参考:2025年加速する治療アプリ開発と社会実装https://cureapp.blogspot.com/2025/01/2025.html
国内外の治療アプリの開発状況※5
[表: https://prtimes.jp/data/corp/15777/table/225_1_0c922f08a90d4ea02cc41056fbe781ce.jpg ]
※審議結果については塩野義製薬のプレスリリースなどをご参照ください。
※1:自社調べ ・調査年月:2025年2月 ・調査範囲: 製造販売承認等を受けたアルコール依存症および減酒治療アプリ
※2:Osaki Y、 Kinjo A、 Higuchi S, Matsumoto H、 Yuzuriha T、 Horie Y、 et al.Prevalence and Trends in Alcohol Dependence and Alcohol Use Disorders in Japanese Adults; Results from Periodical Nationwide Surveys. Alcohol Alcohol. 2016 Jul;51(4):465-73.
※3:樋口進,齋藤利和,&湯本陽介. 新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン.2018
※4:厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」:https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001211974.pdf
※5:「野田侑子 佐竹晃太 精神科臨床における治療アプリの可能性 臨床精神医学(2024) 53 1385-1390」より論文投稿時点の情報を基に作成。
株式会社CureAppについて
2014年に2名の医師により創業した医療系スタートアップで、治療効果が治験にて証明され医療現場で医師が患者に処方する「治療アプリ」を研究開発・製造販売する医療機器メーカー。
2020年、スマートフォンで動作する疾患治療用のソフトウェア医療機器として、禁煙治療領域において世界初*の製造販売承認取得および保険適用となった。その後、高血圧症領域においても2022年4月に世界初**の製造販売承認取得、同年9月に保険適用。その他、NASH / 減酒 / がん /慢性心不全 / 慢性腰痛症など複数の疾患に対する治療アプリの開発を進めている。
また、民間法人向けの健康増進サービスであるascureモバイルヘルスプログラムも運営し、現在380団体で導入されている。
*:自社調べ ・調査年月:2020年12月 ・調査範囲: 製造販売承認および保険適用を受けたニコチン依存症治療アプリ
**:自社調べ ・調査年月:2022年9月 ・調査範囲: 製造販売承認および保険適用を受けた高血圧症治療アプリ
株式会社CureApp 会社概要
代表取締役社長:佐竹 晃太
本社所在地:東京都中央区日本橋小伝馬町12-5 小伝馬町YSビル4階
事業内容:プログラム医療機器開発、モバイルヘルス関連サービス事業
URL https://cureapp.co.jp
医療従事者の方向け 製品サイト https://cureapp.co.jp/productsite/ht/
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