大学生・ユース6団体が、国際プラスチック条約での世界共通の法的拘束力のあるルール構築を求める共同声明を、政府に提出
PR TIMES / 2024年4月10日 18時45分
~第4回政府間交渉委員会(INC-4)開催に寄せて~
全国の大学生やユースによる6団体は、公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(東京都港区、会長:末吉竹二郎、以下 WWF ジャパン)、国際環境NGO グリーンピース・ジャパン(東京都港区、以下グリーンピース・ジャパン)の協力のもと、4月23日からカナダ・オタワで開催される国際プラスチック条約の第4回政府間交渉委員会(以下、INC-4)の開催に際し、本日2024年4月10日(水)に日本政府に対して、プラスチック汚染のない地球を将来に残すために、世界共通の法的拘束力のあるルールを条約に盛り込むことを求める共同声明を、八木哲也環境副大臣および国定勇人環境大臣政務官に提出しました。声明全文:https://www.wwf.or.jp/activities/statement/5594.html
[画像: https://prtimes.jp/i/18383/225/resize/d18383-225-4199080f64516902c00f-0.jpg ]
3月31日(日)に国際ボランティア学生協会(IVUSA)が行なったワークショップ(協力:WWFジャパン、グリーンピース・ジャパン)に集まった大学生やユース44名が、プラスチックに汚染された海岸での清掃活動や気候変動対策への提言活動、子どもたちへの環境教育などを通じて感じているプラスチック汚染の現状や世界的な問題解決の在り方について話し合い、賛同する6団体で本声明を出すことに至りました。
提言内容(概要)
プラスチック汚染のない地球を将来に残すため、INC-4の開催に際して日本政府に以下5つの分野において、世界共通の法的拘束力のあるルールを条約に盛り込むことを要請します。
<プラスチックの総量削減>
流出するプラスチックの量を減らし、プラスチックが地球温暖化の主要な要因となることを防ぐために、条約にプラスチックの総量を減らすための措置を盛り込むべき
<問題のあるプラスチックの禁止・段階的削減>
使い捨てプラスチックなど流出や被害のリスクの高いプラスチックを特定し、技術的に可能なものから禁止や段階的禁止を義務付けるべき
<リユース・リサイクルを可能とし、マイクロプラスチック発生を抑制する製品設計>
設計段階での対応(エコデザイン)を国際的に統一することを、それを推進するのための社会インフラ構築と併せて、条約に義務として盛り込むべき
<拡大生産者責任(EPR)>
低所得国に過大な廃棄物処理負担や汚染をもたらす不均衡を是正し、エコデザインに実効性を持たせるために、条約で生産者企業に相応の負担を求めるEPRの導入を各国に義務付けるべき
<漁具のライフサイクルにおけるゴーストギア対策>
漁具の廃棄物の適正管理に加え、循環可能な製品設計や漁具マーキングなど、漁具ライフサイクルを通じた流出漁具(ゴーストギア)対策を、条約で法的拘束力のある措置とすべき
全文:国際プラスチック条約 INC-4 に向けたユース共同声明(2024/04/10)
https://www.wwf.or.jp/activities/statement/5594.html
国際プラスチック条約 ユース共同声明 参画団体(五十音順)
岐阜大学環境サークル G-amet(読み:ガーメット)
青年環境NGO Climate Youth Japan
Green Sophia(読み:グリーンソフィア)
特定非営利活動法人 国際ボランティア学生協会(IVUSA)(読み:イビューサ)
実行力ある国際プラスチック条約を求めるユースイニシアチブ(GPTY) (読み:ジプティ)
日本若者協議会(JYC)
提言書提出 参加者のコメント
大学生 小熊 日花さん(国際ボランティア学生協会所属、21才)
今までは、学生だからこそできる大規模な海岸清掃活動などに注力してきましたが、今回提言をしてみて、ユースの力と国の力を掛け合わせていくことが重要だと感じました。今後、プラスチック汚染のない地球を残していくために、国際交渉でより野心的なルールの構築に向けて政府にはイニシアティブを発揮してもらいたいと思っています。また、私たち若者からも、当事者としてアクションを起こしていきます。
WWFジャパン プラスチック政策マネージャー 三沢 行弘
日本最大級の学生ボランティア団体IVUSAを含め、日本の将来を担う国内の6つの学生・ユース団体が、今後の世界のプラスチック管理のあり方を決める国際条約交渉INC-4に際し、野心的な条約を求める声明を日本政府に届けた意義は大きい。世界で早期に汚染根絶を実現するために、日本政府は当事者として、問題あるプラスチックの国際的禁止など、実効性のある規制導入に向けて国際社会をリードしていく必要がある。
グリーンピース・ジャパン シニア政策渉外担当 小池 宏隆
グリーンピースが4月4日に発表した国際意識調査の結果(https://www.greenpeace.org/japan/campaigns/press-release/2024/04/04/66211/)で、日本は他国と比較すると割合は低いものの、それでも64%がプラスチック生産の削減に合意する国際プラスチック条約を支持しています。若者世代からの声は重要です。プラ廃棄物の大幅削減を可能にする脱使い捨て社会構築に向けて、政府もしっかり次世代の声を聞くべきです。
【WWFについて】
WWFは100カ国以上で活動している環境保全団体で、1961年にスイスで設立されました。人と自然が調和して生きられる未来をめざして、サステナブルな社会の実現を推し進めています。特に、失われつつある生物多様性の豊かさの回復や、地球温暖化防止のための脱炭素社会の実現に向けた活動を行なっています。https://www.wwf.or.jp/
【グリーンピース・ジャパンについて】
グリーンピースは、 地球規模で起こる環境問題の解決に向けて、 世界55の国・地域にあるオフィスと連携し、 調査・発信・企業や政府への働きかけを続けている国際環境NGOです。活動の独立性をまもるため政府や企業から財政的支援を受けず、すべての活動が個人のご寄付で支えられています。日本支部であるグリーンピース・ジャパンでは、「地球に良いこと」が当たり前に実践される社会の実現を目指し、現在は気候変動・プラスチック汚染の問題を中心に取り組んでいます。 https://www.greenpeace.org/japan/
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