中央アフリカ共和国:MSFの車両に襲撃――人道援助活動は縮小の恐れも

PR TIMES / 2014年11月12日 16時59分

中央アフリカ共和国で11月7日、医療物資を乗せ、国境なき医師団(MSF)の車両であることを明示した輸送トラックが武装勢力に抑留された。事件は、首都バンギと北部の町パウアを結ぶ街道で、ヤロケとボセンベレの間の路上で起きた。車両と乗組員の解放のために金銭が要求された。さらにその24時間後、この武装勢力が同じ路上で別のMSF車両1台を捕捉。MSFのチームリーダーが連れ出され、金銭の供与を迫られた。この車両はボセンベレの町の教会を発ったところだった。



許容できない暴力行為

MSF活動責任者デルフィーヌ・シュドルジュは「今回の2件は極めて深刻です。いずれの場合も犯人は非常に乱暴で、MSFスタッフを侮辱し、脅し、銃口を向け、威嚇射撃までしました。事実上の拘束であるこの2件で相当額の現金を強要されたのです。幸い、負傷者はいなかったものの、人道援助従事者へのこうした暴力や脅威は許容できません。多国籍軍を中心に楽観的な見方が広がっていますが、今回の事件は、平和とは程遠い中央アフリカの現状の表れです。危機に瀕し、人道ニーズの膨大なこの国での援助活動は、相変わらず情勢不安に阻まれています」と話している。

MSFも、都市圏外で活動中のプログラム約15件への物資供給が阻まれ、担当チームが大きな危険にさらされれば、援助縮小の決断をせざるを得なくなる。しかし、その援助は大勢の人の頼みの綱であり、MSF以外に医療提供者のいない地域の住民にとっては命綱だ。

無法状態の改善が急務

今回の2件の事案は人道援助従事者やその車両に対し、過去数ヵ月間、特に10月以降、明らかに増加している襲撃・恐喝の一例だ。MSFが接触を繰り返してきた担当局、多国籍軍、地元武装勢力は安全確保を請け合うものの、実際のところは行動が伴っていない。

MSFで中央アフリカのプログラムを担当するローラン・シュリーは「現政府はまったく存在感がなく沈黙を守り、無法状態が広がっています。国連中央アフリカ多面的統合安定化ミッション(MINUSCA)も一般市民の保護に失敗しています。仏軍のサンガリス作戦部隊も欧州連合部隊(EUFOR)も地方や主要道の安全を確保できていません。一般の人びとと同様、NGOも安全の欠如の犠牲となり、野放しの武装勢力が振るう暴力と強欲のたやすい標的となっています」と述べる。

MSFの中央アフリカにおける活動は1997年に始まり、2013年には現在まで続く緊急事態への対応として国内の活動プログラムの件数を倍増した。

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