中国雲南省の荒廃地で植生回復プロジェクト 山田養蜂場が4万本の植樹を実施
PR TIMES / 2024年7月2日 14時0分
20年続く中国での植樹活動で、累計169万本以上を植樹
株式会社山田養蜂場(本社:岡山県苫田郡鏡野町、代表:山田英生)は、世界的な自然破壊を少しでも回復させるため、中国雲南省昆明市の西山に広がる山火事跡地にて4万本の苗木を植樹し、6月26日(水)には植樹祭を実施しました。植樹祭には当社社員に加えて、中国の行政機関である雲南省林草局や雲南省楊善洲緑化基金会、現地の住民など100人以上が参加しました。
苗木は、現地の気候風土に合う在来種(ウンナンザクラ、フランチェティカシ等)を4万本使用しました。当社は2004年から中国で植樹活動を続けており、この20年の間に中国本土で植樹した本数は169万本以上、国内外で累計231万本を超えています。
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■現地の人たちに、宮脇式植樹を指導
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当社は、世界的に高い評価を受けている生態学者、横浜国立大学名誉教授の故・宮脇 昭(みやわき あきら)氏が提唱した、その土地本来の植生に基づく多種類の樹種を混ぜながら 密植する「宮脇式植樹」を実践しています。今回は、宮脇氏の後継者である同大学名誉教授の藤原一繪(ふじわら かずえ)氏が植樹祭の前日に現地で講演会を実施しました。また、植樹祭では藤原一繪氏と江蘇師範大学教授の尤海梅(ゆう はいめい)氏が、植樹活動の意義、樹種、植樹方法などを指導しました。
今回の植樹地である西山の管理者は、「宮脇方式はこれまでにない手法で、とても良いと思っている。宮脇式植樹の方法がよく分かったので、他の林場にも薦めたい」と話しました。
■植樹場所は、山火事で荒廃した土地
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当社は2020年から、雲南省楊善州緑化基金会と共同で、5か年計画の植生回復プロジェクトを開始しました。植樹場所は、雲南省最大の湖「滇池(てんち)」を見渡せる、標高2,200mの山の急斜面で、元々はユーカリの植林地でした。ユーカリの精油には引火性物質が含まれており、頻繁に山火事が発生していました。単一樹種の画一的な植樹は、生態的にも非常に脆いものです。その土地本来の森であれば、火事や地震などの自然災害にも耐えられるというのが、宮脇式植樹の特徴であり、荒廃地に常緑広葉樹を密植・混植することによって、山火事などの災害を防ぐことにもつながります。
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■山田養蜂場の植樹活動
当社の植樹活動の始まりは1998年にさかのぼります。当社代表の山田英生がネパールを訪れた際、森林が大量に伐採されており、それに伴う大規模な土砂崩れが発生している実態を知ったことがきっかけです。
翌1999年にネパールで植樹活動を開始し、2001年からは、現地の気候風土に合った在来種の木々を密植、混植する「宮脇方式」を実践しています。これは、植物生態学の権威である横浜国立大学名誉教授の故・宮脇昭(みやわき あきら)氏が提唱する植樹方法です。
同年に、砂漠化が進む中国北部で、横浜国立大学と共同で植生調査を開始し、2004年より植樹活動を続けています。
これまでに国内外合わせて231万本を超える木を植えてきました。
当社の原点は、豊かな自然環境がないと成り立たない養蜂業です。「自然との調和」を理念に掲げており、未来の子供たちに豊かな自然環境を受け渡す責任があると考えています。今後も植樹活動を続けることで、自然環境を回復し、人々の命を守る本物の森づくりに貢献してまいります。
■プロフィール
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宮脇 昭(みやわき あきら)氏
1928年~2021年。岡山県出身。横浜国立大学名誉教授、(財)地球環境戦略研究機関国際生態学センター終身名誉センター長。ドイツ国立植生図研究所で潜在自然植生理論を学び、世界を舞台に国内外1,700ヶ所以上に、合計4,000万本を超える植樹を行ってきた。その土地本来の樹種「潜在自然植生」に基づく植樹を実践、指導。また、東日本大震災を受けて、植樹による緑の堤防づくりを提唱。2006年には、地球環境への貢献が認められ、日本の研究者として初めてブループラネット賞を受賞。
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藤原 一繪(ふじわら かずえ)氏
1944年生まれ。横浜国立大学卒業。フランス中央研究機関(CNRS)、給費研究員(リール大学)、 横浜国立大学大学院環境情報研究院教授などの経歴をもつ。現在、横浜国立大学名誉教授、 横浜市立大学特任教授。故・宮脇昭氏と共に、国内外での森づくりを指導。著書に「混源植物」「環境問題を考える」(共著) 「東南アジアの植物と農林業」(共著) 「日本植生誌」 全10巻(共著)など。
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