【トルコ・シリア大地震第4報】保護者のいない子どもの支援拡充が急務
PR TIMES / 2023年2月17日 16時15分
国際NGOワールド・ビジョン、シリア北西部でこれまで78,000人に燃料・暖房器具、食料、医療を支援。子どもの保護強化を強く訴え
世界の子どもを支援する国際NGOワールド・ビジョンは、現地時間2023年2月6日(月)にトルコ南部で発生した地震およびその後の一連の地震の影響を受けたシリア北西部において保護者がいない子どもたちの悲惨な状況を懸念しています。シリア北西部における子どもの保護システムは地震前からすでに疲弊していましたが、現地には両親もしくは片親をなくした子どもたちがあふれています。
250万人のシリアの子どもたちが地震の影響を受けたとユニセフは推計しています。
ワールド・ビジョンは地震発生後のシリアでの保護者がいない子どもたちの悲惨な状況を懸念しています
シリア北西部における子どもの保護のための取り組みは、地震発生前からすでに対応能力を超える状況にあり、そして今、両親もしくは片親をなくした子どもたちが溢れています
保護者がいない、もしくは離ればなれになってしまった子どもたちは身分証明書を紛失しており、家族に再会することがより一層困難になっています
子どもの保護は緊急対応においても優先的に取り組む必要があります
[画像: https://prtimes.jp/i/5096/235/resize/d5096-235-ac2bbc54d7abd5287c24-0.jpg ]
「災害救助チームによる捜索が進むにつれ、瓦礫の下で身動きが取れなくなった子どもや乳児が発見されています。そのため、保護者がいない子どもの数は日を追うごとに増加しています」こう述べるのは、ワールド・ビジョンでシリア北西部において子どもの保護を担当するスタッフです。
子どもたちの中には、トルコで暮らしていて今回の地震によって一緒に暮らしていた親や家族を失い、シリア北西部で親戚との再会を試みている子どもたちがいます。一方で、地震の前からシリア北西部で暮らしていて、地震で肉親を亡くした子どもたちもいます。
ワールド・ビジョンによる初動調査によると、そのような子どもたちは生後数日からおよそ8歳で、ほとんどが身分証明書を紛失しており、愛する家族や親戚との再会がよりいっそう困難になっています。
今回の地震が発生した直後から、ワールド・ビジョンは、このような甚大な災害の余波で子どもたちが直面する可能性がある深刻なリスクについて警鐘を鳴らし、緊急時に子どもの保護を優先するよう求めてきました。多くの子どもたちは、現在、家族との離別のリスクが高いだけではなく、ぜい弱性が高まっているために、様々な形態の虐待や搾取にさらされています。
今回発生した地震は、12年近く続いている紛争、避難生活、そして様々なトラウマが、すでにシリアの子どもたちの子ども時代と人生に大きな打撃を与えていた後に、追い打ちをかけるものです。現在、ワールド・ビジョンの子どもの保護チームは、子どもの保護に取り組む他の関係諸機関と連携して、地震の影響を受けているすべての子どもたちの安全と安心が守られて、他の子どもの保護機関への紹介や引継ぎがされるルートを確保できるよう尽力しています。また、シリア北西部にあるワールド・ビジョンが運営する子どもの保護センターを活用して、現地提携団体と緊密に連携しながら、子どもたちのニーズに対応し、とりわけ必要とされているメンタルヘルスと心理社会的支援サービス (MHPSS) を提供していく計画です。
ワールド・ビジョンのシリア対応プログラムの責任者を務めるヨハン・モイジは次のように述べます。
「シリアの子どもたちは、この想像を絶する危機の余波を受けて、置き去りにされるリスクに再びさらされています。12年近い紛争と破壊で、子どもたちは、もう十分すぎるくらい苦しんで来ました。その苦しみに追い打ちをかけるように、この大地震は彼らの子ども・青年時代を滅茶苦茶にし、愛する人を奪い取られた子どもたちもいるのです。私たちは、保護者のいない子どもたちのニーズに対処し、子どもたちにとって何としても必要なケアを、シリア北西部で受けられるようにしなければなりません」
ワールド・ビジョンがシリア北西部で地震直後に行った初動調査によると、調査対象者の94%の家や避難所が地震の影響を受け、82%がこれらの被害の結果、集団避難所に避難していました。さらに、回答者の42%が自分たちの住む地域の教育施設が被害を受けたと報告し、そのうちの84%が地震が子どもの教育サービスへのアクセスに影響を与えたと回答しています。これまでに、ワールド・ビジョンの緊急援助活動を通して、シリア北西部の78,000人以上の女性、男性、子どもたちに支援を提供してきました。具体的には、9,630人に燃料と暖房器具を、11,490人に調理済みの食品を、57,000人に医療支援を提供しました。
モイジ・スタッフは続けます。
「地震により発生している今回の緊急事態に特化した人道支援資金の増加と規模の拡大が求められています。そのような資金があってはじめて、ワールド・ビジョンのような人道支援団体がシリア北西部の人々の膨大なニーズに対応することができるのです。さらに重要なことは、子どもの保護がすべての活動の中心であり続けなければならないということです。シリアの子どもたちは、かつてないほどに、私たちの支援を必要としています」
■募金を受け付けています
厳しい冬のただ中に今回の地震で被災した、シリア北西部・トルコ南部の子どもたち、人々の命を守るため、「トルコ・シリア大地震緊急援助募金」へのご協力をお願いいたします。シリア北西部で被災した人々の中には、紛争から逃れ厳しい避難生活を送る中で厳冬期を迎え、すでに、燃料か食料かという究極の選択を迫られていた人々も多くいます。そのような極限状態にあった人々を今回の地震が襲いました。ご寄付により、緊急に必要とされている、越冬支援、食料、緊急援助物資などを届けます。人々の命を守り、明日への希望をつなぐため、ご協力をお願いいたします。
募金受付サイト: https://www.worldvision.jp/form/donation/entry_input?did=382
<ワールド・ビジョンとは>
キリスト教精神に基づき、貧困、紛争、災害等により困難な状況で生きる子どもたちのために活動する国際NGO。国連経済社会理事会に公認・登録され、約100カ国で活動しています。
詳しくはこちら: https://www.worldvision.jp
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