世界ガールズ・レポート2024「それでも 私たちは夢をみる：紛争下で生きる女の子とユース」～国際NGOプラン・インターナショナルが、国際ガールズ・デーにむけ発表

紛争下にある10カ国、およそ1万人の15歳～24歳の女の子とユースに対する調査を実施



国際NGOプラン・インターナショナル（所在地：東京都世田谷区 理事長：池上清子　以下、プラン）は、女の子の権利やエンパワーメントの促進を広く国際社会に呼びかける10月11日の国際ガールズ・デーにむけ、世界ガールズ・レポート2024「それでも私たちは夢をみる：紛争下で生きる女の子とユース」を発表しました。
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世界の女の子の現状を報告するために毎年プランが発表している世界ガールズ・レポート。
2024年は、紛争下にある10カ国に暮らす15歳～24歳の女の子とユース9995人を対象とした調査を行い、紛争によって引き起こされる暴力、教育の中断、生計手段の喪失、精神的苦痛といった経験が彼らにもたらす影響について探りました。
調査対象は、カメルーン、コロンビア、エチオピア、レバノン、モザンビーク、ナイジェリア、スーダン、ウクライナ、フィリピンの10カ国と、政治的その他の配慮から国名を伏せた1カ国です。さらに、エチオピア、カメルーン、コロンビア、フィリピンの104人に対するインタビューも行いました。




調査の結果、紛争下にある若者たちは、学校を卒業し家を出て独り立ちをする、仕事に就くといった人生の節目となる機会を先延ばしにせざるを得ないこと、あるいは完全に逸してしまっていることが判明しました。特に、思春期の女の子や男の子は、大人の責任を担うために中途退学を余儀なくされているうえ、武装集団に徴用されたり、児童婚を含む性的暴力やジェンダーに基づく暴力といった多くのリスクに直面したりしていることが明らかになりました。

世界ガールズ・レポート2024「それでも 私たちは 夢をみる：紛争下で生きる 女の子とユース」
・日本語版概要（3ページ）
https://www.plan-international.jp/about/libraries/data/pdf/2409_SOTWGR24.pdf
・英語版全篇（35ページ）
https://www.plan-international.jp/about/libraries/data/pdf/2409_SOTWGR24_all_Eng.pdf
・英語版概要（3ページ）
https://www.plan-international.jp/about/libraries/data/pdf/2409_SOTWGR24_Eng.pdf

紛争により、大勢の子どもや若者たちが安全で幸せな子ども時代を奪われています。紛争が勃発すると、家族や友人に囲まれて平和に過ごしていた日常生活が一夜にして大きく変わり、学習や行動、身体的・精神的健康などに長期的な影響を及ぼします。

今回の調査結果を受け、プランは、紛争の壊滅的な影響に終止符を打つためにも、平和にむけて世界中の人々が心を一つにして連帯することの重要性を訴えます。
また、国際社会に対し、紛争の危険と隣り合わせの日々を送っている女の子や男の子を含むすべての民間人を保護するための早急な行動を求めます。

● 調査結果から明らかになったこと
調査に参加した子どもたちやユースの半数以上が、学校を休学中であることを報告しています。
それ以外にも以下の事柄が顕著になりました。
・ 55％の若者が睡眠障害を、54％が絶えず心配事を抱えるなど、高レベルの精神的苦痛を感じている
・ 27％の女の子と若年女性が、日常の中で性的暴力やジェンダーに基づく暴力の絶え間ないリスクに直面している
・ 38％の調査回答者が、安心・安全な生活を脅かされていると感じており、特に女の子と若い女性は、男の子と若い男性よりも安全でないと感じている

● プランが国際社会に対し求めること
・ 即時停戦を実施し、女の子とユースの声や具体的なニーズを反映させる形で、恒久的な平和を目的とした有意義な和平交渉を開始すること
・ 紛争下の子どもに対する重大な侵害行為を全て止め糾弾すること。これには、軍隊や武装集団による徴用や利用、殺傷、性的暴力、学校や病院への襲撃、誘拐、人道支援へのアクセス遮断などが含まれる
・ 子どもやユースへの安全で包摂的な教育を支援すること。これには、平和教育、安全な学校宣言の実施のための資金援助、代替的な学習アプローチなどが含まれる
・ 人道支援に重点を置き、女の子、男の子、ユースが平等に食料、水、避難所を利用できるようにし、女の子やユース女性対象のものも含め、暴力のサバイバーのためのサービスを優先すること
・ 地域経済を支え、女の子、男の子、ユースの各々のニーズを認識したうえで、雇用機会を提供し、 彼らが各々のニーズに合った選択ができるようにすること

国際ガールズ・デー2024年のテーマ　「THINK FOR GIRLS～平和な世界にむけて心をひとつに」
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2024年には、約3億人が人道支援を必要としていると言われています。なかでも、紛争は主な要因のひとつであり、大勢の民間人、特に子どもや若者が壊滅的な影響を受けています。
武装グループからの勧誘・拉致、学校や病院への攻撃、性的暴力の現場には、人道支援の手が届かない状況が続いています。
世界各所で激しい紛争が多発し、これまで以上に対立と分断が顕著になっている今、世界中の人々から平和を求める声が高まっています。



社会が不安定になると、まっさきに影響を受けるのが、日ごろから差別や偏見の対象となり弱い立場に置かれがちな女の子たちです。
今年の国際ガールズ・デーでは、遠く離れた国で困難に直面している同世代の女の子たちに心を寄せ、ともに平和な世界を目指すため日本の私たちにできることを考える機会にしたいと思います。
詳細はこちらをご覧ください。https://www.plan-international.jp/about/girl/girlsday/idg2024/
国際NGOプラン・インターナショナルは、誰もが平等で公正な世界を実現するために、子どもや若者、さまざまなステークホルダーとともに世界80カ国以上で活動しています。子どもや女の子たちが直面している不平等を生む原因を明らかにし、その解決にむけ取り組んでいます。子どもたちが生まれてから大人になるまで寄り添い、自らの力で困難や逆境を乗り越えることができるよう支援します。

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