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三菱電機とソラコム・松尾研究所「IoT × GenAI Lab」が、IoTと生成AIを応用した空調機器制御の実証実験を実施

PR TIMES / 2024年7月11日 12時45分

汎用的な生成AIで学習コストを抑え快適な空調設定を判別、期間平均48%の電気使用量の削減も



株式会社ソラコム(本社:東京都港区、代表取締役社長 玉川憲)は、株式会社松尾研究所(本社:東京都文京区、代表取締役 川上登福)と研究・推進するプロジェクト「IoT x GenAI Lab」が、三菱電機株式会社と共同で実証実験を実施したことを発表します。

昨今、ChatGPTに代表される生成AI(Generative AI、略称GenAI)を活用したサービスは、ビジネスでも活用が広まっています。IoT分野では、インターネットを通じて収集・蓄積された大規模なデータの分析、さらには数値、テキスト、画像などの複数のソースを基にした洞察も可能になることから、新しい用途での活用が期待されています。

「IoT x GenAI Lab」は、2023年7月にソラコムが松尾研究所とともに設立したプロジェクトで、IoT分野における生成AI、LLM(大規模言語モデル)の活用について、顧客ニーズに基づくユースケースの調査や活用に向けた概念実証(PoC)、IoTサービスへの反映を推進しています。

「IoTと生成AIを応用した空調機器制御の実証実験」詳細
「部屋を最適な温度に保ちつつ、可能な限り電力消費量を削減する」ことを目的に、以下を実施しました。
- センサーから取得したオフィス内外の環境データ、とオフィス勤務者から得られた快適性に関するフィードバックをパラメーターとして収集
- 追加学習の必要がない事前学習済みの汎用的な生成AIにデータを入力
- オフィス内に設置された空調機器の最適な温度を生成AIで2時間に一度予測
- 室内にある空調機器の設定温度を生成AIの予測した最適温度へ変更し、快適性と電力使用量をモニタリング
- オフィス環境が空調機器の設定温度を変えたことで動的に変化。結果をまた生成AIに入力

実施場所/期間
- 三菱電機株式会社 DXイノベーションセンター 横浜ダイヤビルディング8F
- 2024年1月15日~3月8日

実証実験の構成
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/34562/247/34562-247-35d4d059cf87545d5a2570ac19cc66fc-1224x716.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


取得したデータ
- センサーから得られた環境データ(1分毎/室内温度・湿度)
- 外部の天気情報から得られた環境データ(室外温度・湿度、日照度)
- 空調機器の設定温度
- 空調利用位置検知システムの情報(画像/ 室内の温度のヒートマップ、オフィス勤務者数、オフィス勤務者の位置・分布情報)
- 感性情報(オフィス勤務者からの快適性についての定期的なフィードバック

利用した生成AIエンジンとデータ可視化ツール
Open AI - GPT-4/4V (gpt-4-1106-preview/gpt-4-1106-vision-preview)
Dataiku(ver.12.1)

Dataikuとは生成AIのエキスパートと議論を重ね、取得したビルの情報の効率的な可視化・解析や、過去のデータに対する検証を行いました。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/34562/247/34562-247-8c156d0945114165d109d17c942e9558-1728x656.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
<ビル環境や人のフィードバックを入力として、生成AIで空調機の最適温度を予測させるまでのプロセスの可視化を示した図>

結果
技術的には、従来型のAI活用で必要だった強化学習や機械学習、またはファインチューニングやRAG(Retrieval Augmented Generation)により、独自の知識を学ばせるプロセスに時間やコストをかけることなく、消費電力の削減や快適性の向上といった効果が確認できました。

「可能な限り電力消費量を削減する」と言う目的に対しては、事前に測定したベースラインとなる数値と比較して、期間平均47.92%の電力使用量の削減を実現しています。

また、オフィス勤務者から収集した快適性フィードバックと生成AIが設定した空調機器の温度をペア情報として生成AIに入力したところ、ベースラインと比較して平均26.36%の快適性改善効果を実現しています。
今後について
実際にオフィスを利用するユーザーにとって、働く勤務先の快適性を向上できるため大きなメリットとなります。今後は、好みの温度の場所をお知らせしてユーザーの好みに合った空間へ誘導していくような、人に寄り添ったシステムの構築を目指します。

今回の実験では、電力使用量を大幅に削減することができたため、今後はさらに電力使用量の大きなデータセンターや工場で生成AIを活用することで、大幅な電気使用量の削減に貢献できるか検証を進めます。

なお、2024年7月17日に開催するSORACOM Discovery2024の基調講演、およびセッションにて、三菱電機株式会社に登壇いただき、本件の取り組みと今後の展望についてお話いただきます。
https://discovery.soracom.jp/2024/
ソラコムについて
IoTプラットフォームSORACOMは、世界180以上の国と地域でつながるIoT通信を軸に、IoTを活用するために必要となるアプリケーションやデバイスなどをワンストップで提供しています。製造、エネルギー、決済などの産業DXから、イノベーティブなスタートアップ、農業や防災など持続可能な地域社会を支える取り組みに至るまで、さまざまな業界・規模のお客様にご活用いただいています。
https://soracom.com/

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