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2度目の緊急事態宣言を受け人手不足割合は減少

PR TIMES / 2021年2月24日 21時15分

「旅館・ホテル」の人手不足割合は5.3%で過去最低を記録

国内景気は、新型コロナウイルスの感染再拡大により2度目の緊急事態宣言が発出されるなど、先行き不透明な状態が続いている。そうしたなか雇用への懸念も強く、春闘ではこれまで賃上げ要求が続いていたものの、2021年度は雇用維持を目的に見送る動きもみられる。厚生労働省が発表している新型コロナウイルスの影響による解雇やその見込みがある労働者数も増加し続けており、今後も動向が注目される。

そこで、帝国データバンクは人手不足に対する企業の見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2021年1月調査とともに行った。



<調査結果(要旨)>


[画像1: https://prtimes.jp/i/43465/255/resize/d43465-255-750965-0.jpg ]

正社員が不足している企業は35.9%(前年同月比13.6ポイント減)となった。1月としては2014年(36.6%)とほぼ同水準となった。月次でみると、2020年12月までは緩やかに上昇傾向だったものの、2度目の緊急事態宣言が発出された影響もあり2021年1月は再び減少した。業種別では、「放送」(56.3%)が最も高く、国土強靭化対策などにより公共工事が好調な「建設」(54.6%)や、IT人材の不足が続く「情報サービス」(53.3%)などで人手不足が目立つ
非正社員では、企業の19.1%(前年同月比10.1ポイント減)で人手が不足しており、1月としては8年ぶりに2割を下回った。業種別では、スーパーマーケットなどを含む「各種商品小売」が52.0%でトップとなった。さらに、リモート需要の高まりで「電気通信」(42.9%)の割合も高く、51業種のなかで唯一、前年同月比増加となった
「飲食店」と「旅館・ホテル」の動向を月次でみると、ともに人手不足割合は大幅な減少傾向にある。2度目の緊急事態宣言の発出や「Go To キャンペーン」の一時停止も加わり、2021年1月にかけてさらに減少している。特に「旅館・ホテル」は正社員の人手不足割合は5.3%となり、2006年5月からの調査開始以来、過去最低となった


正社員不足は35.9%、公共工事が好調な「建設」や「情報サービス」で高い
現在の従業員の過不足状況を尋ねたところ(「該当なし/無回答」を除く)、正社員について「不足」していると回答した企業は35.9%となった。新型コロナウイルスの感染が拡大する直前だった2020年1月から13.6ポイント減少し、1月としては2014年(36.6%)とほぼ同水準まで低下した。「適正」と回答した企業は46.5%で同5.6ポイント増加。「過剰」と回答した企業は17.6%で同8.0ポイント増となった。

「不足」している企業を業種別にみると、「放送」が56.3%(前年同月比20.6ポイント減)でトップとなった。また、国土強靭化対策などにより公共工事が好調な「建設」(54.6%、同13.9ポイント減)や、IT人材の不足が続く「情報サービス」(53.3%、同21.3ポイント減)、「自動車・同部品小売」(51.8%、同12.8ポイント減)などが5割台で続いている。また、「電気通信」(44.4%、同6.9ポイント増)は在宅勤務などリモート需要の高まりから増加している。
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月次の人手不足割合は、2度目の緊急事態宣言が発出された2021年1月に再び減少
人手不足割合を月次の推移でみると、1度目の緊急事態宣言が5月に解除されて以降、人手不足割合は緩やかに上昇傾向にあったものの、再び同宣言が発出された2021年1月は減少となった。企業からは「2度目の緊急事態宣言で、荷動きは鈍くなった」(和洋紙卸売、東京都)といった声が多い。一方で、「仕事が多く電気設備工事の現場職が少し足りていない」(一般電気工事、兵庫県)との意見もみられる。


非正社員の人手不足は19.1%、「電気通信」は51業種中で唯一の前年同月比増加

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非正社員が「不足」していると回答した企業(「該当なし/無回答」を除く)は19.1%となり(前年同月比10.1ポイント減)、1月としては2013年(16.4%)以来、8年ぶりに2割を下回った。「適正」は65.3%(同3.4ポイント増)、「過剰」は15.5%(同6.6ポイント増)となった。

業種別にみると、スーパーマーケットなどを含む「各種商品小売」が52.0%(前年同月比8.0ポイント減)でトップとなった。次いで、「電気通信」(42.9%、同28.6ポイント増)の割合も高く、正社員と同様に51業種のなかで唯一、前年同月比増加となった。

規模別では、「大企業」は18.3%(同13.8ポイント減)、「中小企業」は19.3%(同9.1ポイント減)、「小規模企業」は19.6%(同9.4ポイント減)となった。すべての規模で1割台となったのは、1月としては2013年以来8年ぶり。
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「飲食店」の人手不足割合は大幅に減少、「旅館・ホテル」は過去最低の5.3%に
新型コロナウイルスの影響が拡大するまで人手不足が顕著だった「飲食店」と「旅館・ホテル」について月次でみると、正社員・非正社員それぞれで大幅な減少傾向にある。「Go To キャンペーン」の利用が広がった2020年10月・11月を山にして、2度目の緊急事態宣言の発出や「Go To キャンペーン」の一時停止も加わり、2021年1月にかけてさらに減少した。

「飲食店」では、「緊急事態宣言にともない客数が減少している」(すし店、北海道)という声があるなかで、一部では「業界内ではドライブスルー、テイクアウトの需要は好調が続いている」(一般飲食店、山形県)のような前向きな意見もみられた。

しかし、「旅館・ホテル」に関しては、「緊急事態宣言によるキャンセルが多く、休館が避けられない状況になった」(旅館、山梨県)や「緊急事態宣言の影響と全国的な感染拡大により旅行需要は皆無。消費者のマインドは冷え切っている」(旅館、愛媛県)など甚大な影響が出ており、極めて厳しい局面となっている。人手不足割合は大きく減少し、特に正社員は5.3%(前年同月比56.2ポイント減)となり、2006年5月からの調査開始以来、過去最低となった。
[画像5: https://prtimes.jp/i/43465/255/resize/d43465-255-366028-3.jpg ]

飲食店と旅館・ホテルは人手不足感急減、「仕事がない」状況に直面
「TDB景気動向調査」(帝国データバンク)によると、2021年1月の景気DIは33.9となり、前月から1.1ポイント減少した。国内景気は、緊急事態宣言の再発出などで外出自粛や飲食店を中心とした営業時間の短縮要請などが実施されたことで、再び下押し圧力が強まり個人消費関連を中心に2カ月連続で悪化した。

こうしたなか、正社員の人手不足割合は前年同月より10ポイント以上の減少となり、月次でみても減少している。非正社員でも同様の傾向がみられ、1月としては2013年以来8年ぶりに2割を下回った。

正社員の業種別では、主に公共工事が好調な建設業の人手不足割合が引き続き高水準となっており、電気通信業においては正社員・非正社員ともに51業種中で唯一、前年同月より割合が増加している。一方で、緊急事態宣言の再発出や「Go To キャンペーン」の一時停止などによって飲食店や旅館・ホテルの人手不足割合は大きく減少し、特に旅館・ホテルの正社員は調査開始以来で過去最低を記録した。

2019年までは、5割を上回る人手不足割合が続いており、生産性の向上などを通じた解消が求められていた。しかし、新型コロナウイルスの影響により特に飲食店と旅館・ホテルでは人手不足割合は急減し、「仕事がない」ともいえる状況に直面している。今後、新型コロナウイルスが収束し再び国内景気やインバウンド需要が上向くことが望まれるなかで、これらの業種の存在は欠かせない。雇用調整助成金などの支援策はあるものの、これ以上の厳しい局面を招く前に新たな支援策の実施が求められている。
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■調査期間は2021年1月18日~31日、調査対象は全国2万3,695社で、有効回答企業数は1万1,441社(回答率48.3%)。なお、雇用の過不足状況に関する調査は2006年5月より毎月実施しており、今回は2021年1月の結果をもとに取りまとめた
■本調査の詳細なデータは景気動向オンライン( https://www.tdb-di.com)に掲載している

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