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GCMD、Yaraと共に豪州沖でのアンモニア2船間移送(Ship-To-Ship)トライアルに成功

PR TIMES / 2024年9月18日 13時15分

~アンモニア燃料供給インフラ構築に貢献~



株式会社商船三井(社長:橋本 剛、本社:東京都港区、以下「当社」)は、海運の脱炭素化を推進するシンガポールの非営利団体 Global Centre for Maritime Decarbonisation(海運脱炭素化グローバルセンター、以下「GCMD」)およびYara Clean Ammonia(YCA)と共にアンモニアを船から船へ移送するShip-To-Ship(シップトゥーシップ、以下「STS」)実証実験を9月13-14日に実施し、成功しました。

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/92744/257/92744-257-8f394b2f3841cd47eeb083f827070f68-3900x2103.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
STS実証実験を行った当社船Green Pioneer(右)Navigator Gasが保有するNavigator Global(左)

燃焼時に二酸化炭素を排出しないアンモニアは次世代のクリーンエネルギーとして注目されており、船舶燃料としての利用も検討されています。洋上で船から船へアンモニアを移送するSTSは、燃料としてのアンモニアを供給船から船に補給する際のオペレーションと同じものになります。本実証実験は、陸上から船にアンモニア燃料を供給するインフラが整っていない現状、STSによる燃料の補給が最も近い将来に実現する補給手段であることを念頭に実施されました。

今回の実証実験は、アンモニアの生産量が多く将来的にアンモニア燃料供給ハブとして期待されるオーストラリアのピルバラ地域のダンピア港沖において、当社のLPG/アンモニア輸送船Green Pioneer(グリーン パイオニア)と、Navigator Gas(ナビゲーター ガス)社が保有するLPG/アンモニア輸送船Navigator Global(ナビゲーター グローバル)の間で2度にわたり、4,000M3のアンモニアを移送しました。

重油やLNG等 他の貨物でのSTS実績は多いですが、アンモニアでのSTS実績は例が少なく、重油やLNGの際とリスクやオペレーションが異なります。トライアルに先立ち、Green Pioneerの用船者であり(註1)、実証実験で使用するアンモニアの提供を行ったYCAや他のプロジェクトパートナーと共に、GCMDのインパクトパートナーとして(註2)当社海技員がトライアル期間中に船上から技術的な指導を行った他、一連のSTSを安全に実施するために、GCMDとYCAに加え、コンサルタント、STSサービスプロバイダー、港湾当局、オーストラリア政府機関と協議を繰り返し行い、トライアルを安全に完了することができました。

当社とYCAは、2022年にアンモニアを含む脱炭素事業に関する覚書を締結し協業を進めてまいりましたが、今回の実証実験における成功は、その一つの実績となるものです。

今回の実証実験は、GCMDが主導しパートナーと協力の上進めている、船舶燃料としてアンモニアを使用する取り組みの一つです。この取り組みでは、GCMDが2023年に発表したアンモニアバンカリング実証実験と運用計画に関する安全性研究の結果に基づいて、リスクと安全性の研究を行い、STSに対する緊急対応手順を開発しました。

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/92744/257/92744-257-b6bbe1be91c7ce60732a1734375df26f-3900x2213.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
STS実証実験参加企業による集合写真、ダンピア港沖にて

GCMDのCEOであるLynn Loo教授は、「私たちの2023年の安全性検証から導いた優先事項を、今回のSTS移送を通じて行動に移すことは、実証実験を通じて海運業界の脱炭素化を加速させるというGCMDの本質を示しています。この先駆的な努力が実を結んだのは、すべてのパートナーの支援があったからこそで、深く感謝しています。この実証実験は、アンモニアを船舶燃料として使用するためのエコシステムを準備するための重要なステップを示し、アンモニア燃料船を利用できるようになった際のバンカリングへの道を開くものです。」と述べました。

YCAのMurali Srinivasan副社長兼コマーシャルヘッドは、「国際海運は全世界の温室効果ガス排出量の約3%を占めており、私たちはクリーンなアンモニアをゼロエミッション燃料と見なし、海運業界の脱炭素化とIMOの目標達成を目指しています。私たちは1世紀以上にわたり、最高の安全基準と効率的なアンモニアの運用でアンモニアを生産し、輸送してきました。 安全性への共同作業は私たちの考え方に根ざしており、このアンモニアSTS試験の成功的な完了に貢献してくれたすべてのパートナーに感謝しています。アンモニアのSTSの成功は、世界の海運業界がクリーンなアンモニアを燃料として効果的に利用するにつれて、港湾環境でのアンモニアバンカリング作業を可能にするための重要な学習ステップとなります。」と述べました。

商船三井 専務執行役員の田村 城太郎は、「私たちは880隻近くの船舶を運航する大手海運会社の一つとして、アンモニア燃料供給インフラの構築へ大きな影響をもたらす本アンモニアSTS実証実験に参加できたことを非常に誇りに思っております。このトライアルは、お客様や政府、港湾当局、運航船社間の協力のもとに実施された好例であり、今後の代替燃料への移行にとって重要な取り組みとなるでしょう。GCMDとYaraに加え、このトライアルの成功に貢献したパートナーに感謝申し上げます。」

当社グループは経営計画「BLUE ACTION 2035」で環境戦略を主要戦略の一つとして位置付け、「商船三井グループ 環境ビジョン2.2」において、2050年までのネットゼロ・エミッション達成を目標に定めています。当社グループは、高品質かつ安全なアンモニア輸送の実績を更に積み上げていくと共に、燃料としての導入により将来的に大規模な需要が見込まれるアンモニアの広範なバリューチェーンに積極的に参画することで、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。

(註1) 世界最大の窒素肥料メーカーYara社とアンモニア輸送船の定期用船契約を締結
(註2) 海運脱炭素化を推進する非営利団体GCMDにインパクトパートナーとして参画

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