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ノーベル生理学医学賞で話題となった温度の受容体「TRP(トリップ)チャネル」 ポーラ化成はTRPV4チャネルに着目し皮膚での働き解明に寄与

PR TIMES / 2021年11月11日 15時0分

ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担うポーラ化成工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:釘丸和也)では、2021年のノーベル生理学医学賞の対象となった「温度と触覚の受容体の発見」で注目されたTRP(トリップ)チャネルに、14年前の2007年から注目し、皮膚での役割を解明してきました。



[画像: https://prtimes.jp/i/36737/269/resize/d36737-269-5c211076afd4d5405415-0.png ]



2007年、富永教授と共同で温度と皮膚機能の研究に着手

ポーラ化成では2007年より、今回のノーベル賞受賞者デイビッド・ジュリアス博士の研究グループが世界で初めて温度の受容体を発見した当時の研究メンバーで、『カプサイシン受容体』(TRPV1)の研究を行っていた富永真琴教授(大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 生理学研究所 細胞生理研究部門/生命創成探究センター 温度生物学研究グループ)の研究室と共同で研究を行い、皮膚における温度の受容体のはたらき解明に取り組みました。


体温付近の温かい温度で活性化する“TRPV4”に着目、肌でのはたらきを研究

私たちのからだは、体温によって常に温かく保たれていますが、日々生活している環境の温度は、時間や季節、冷暖房などによって大きく変動します。体温と気温の境界線である皮膚は、「温度」から非常に大きな影響をうけていると言えます。また、多くの女性が冬場などの「冷え」によって肌あれなど皮膚状態の変化を感じていることも事実です。しかし、温度が皮膚にどのような作用をもたらすのか、直接的に説明できる知見はありませんでした。そこでTRPV4がヒトの表皮細胞にも存在し、体温付近の温かい温度で活性化することに着目し、皮膚でどのようなはたらきを持つのか研究を進めました。


これまでにTRPV4が肌のバリア機能の形成にはたらくことなどを解明

我々の研究により、活性化したTRPV4は、表皮細胞において皮膚バリア機能を担うタイトジャンクションの形成を促進することなどが明らかとなるなど、私たちの皮膚の細胞ひとつひとつが温度を感じる能力を持ち、温度が直接的に皮膚のバリア機能に作用することが示唆されました。また、バナバ(オオバナサルスベリ)の葉から抽出したエキスにTRPV4 を活性化する作用があることも突き止めました。

ポーラ化成ではこの研究成果のきっかけとなった基礎的研究でノーベル賞を受賞された先生方に敬意を表するとともに、今後も、私たちの生活や美の役に立つ知見を解明できるよう、さまざまな分野の最新の技術動向に注目し、皮膚に関する研究をリードしていきたいと考えています。


富永真琴先生からのメッセージ

私たちは身体中の細胞がTRPチャネルで温度を感じながら生存していると報告しています。
ポーラ化成の研究のように、温度以外の刺激で温度を感じたのと同じような応答を起こすことで、皮膚がよりよい状態を保つようにする研究がさらに進み、製品に応用されることを期待しています。

【補足資料1】 TRPV4について
TRPV4は、温度センサーとして注目を集めている「TRP(トリップ)イオンチャネル」という膜タンパク質のグループに属しており、主に腎臓や脳、皮膚の表皮細胞などに存在しています。TRPイオンチャネルは、細胞膜にカルシウムなどの陽イオンの通り道をつくります。刺激を受けて通り道が開いた(活性化した)ときにイオンが流れ、電気シグナルが発生します。

この温度感受性TRPイオンチャネルは温度以外にも特定の成分などを感知します。たとえば  TRPV1 はカプサイシン(トウガラシの主成分)、TRPM8 はメントール(ミントの主成分)で活性化することがよく知られています。温度センサーとしてはたらくTRPチャネルは、それぞれ特定の温度域を感知し、温度情報を電気シグナルに変換して細胞内に伝えます。

なかでもTRPV4は、体温付近の温かい温度域(30℃~)に加えて、浸透圧変化や力学的な変形によっても活性化する多刺激受容体として機能することが明らかとなり、環境センサーとしての役割が注目されています。

【補足資料2】 ポーラ化成工業が関わったTRPチャネル研究の成果
我々の研究により、以下の3点が明らかとなっています。

1.表皮細胞において、活性化したTRPV4は皮膚のバリア機能を担うタイトジャンクションの形成を促進する
<参考リリース>
冬の美肌の敵は、乾燥だけじゃない、温度にもあり 温かい温度で活性化するタンパク質(TRPV4)が皮膚のバリア機能に影響
(2009年12月1日) http://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_2009_9.pdf

2.ヒト皮膚組織を使った実験でも、TRPV4が皮膚のバリア機能に重要な役割を果たすことを確認
<参考リリース>
皮膚温の低下が乾燥肌を引き起こすメカニズムを解明
(2010年9月21日) http://www.pola-rm.co.jp/pdf/po22r055.pdf

3.バナバ(オオバナサルスベリ)の葉から抽出したエキスにTRPV4 を活性化する作用がある
<参考リリース>
皮膚の温度センサーTRPV4 を活性化する化粧品素材開発に成功 バナバエキスが美しい肌を保つ皮膚温と同じ状態をつくることを確認
(2011年9月20日) http://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20110920.pdf

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