生花のくすみカラーとニュアンスカラー人気が定着「植物が好きになった」Z世代とミレニアル世代が増加
PR TIMES / 2024年12月18日 12時45分
~第一園芸、2024年の花き業界の変化をレポート~
花と緑に関する事業を展開する第一園芸株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:山村勝治、三井不動産グループ)は、2024年の花き業界の変化をまとめました。
【本資料のポイント】
■インフレと異常気象で品薄傾向・仕入れ価格高騰するも販売価格への転嫁できず
■くすみカラーやニュアンスカラーの生花人気が定着
■ウェディングではミディ胡蝶蘭が人気、供給足りず
■観葉植物含む鉢物は生産量減、少量多品種化が進む
■観葉植物を通して「植物が好きになった」Z世代とミレニアル世代がさらに増加
■円安、異常気象、生産減で生花の品薄傾向が続く
2024年の切花市場は2023年から平均価格は1ポイント、合計金額は3ポイント、数量は2ポイントそれぞれ減少しました。これは、円安による輸入生花の減少、異常気象による不作、生産者減による出荷量の減少などが理由であったと考えられます。また、最も取扱数量に変化があったのが3月で、2023年に対して8,836千本減少しました。これはお彼岸や送別需要として見込まれた出荷予定分が観測史上に残る2月の寒暖差で開花が追い付かなかったことや、輸入減少にともない国産需要が増加したため、出荷の端境期が3月にあたったことが理由と考えられます。
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※切花取扱実績:市場統計情報 類別取扱実績「切花 2021~2024年、1~10月」(東京都中央卸売市場)より当社作成
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※作付面積:令和5年産花きの作付(収穫)面積及び出荷量(農林水産省)より当社作成
〈ブーケやアレンジメントにフルーツや豆を使用/デザイナー:志村 紀子〉
花が軒並み高い、というのが2024年の印象です。特に、頻繁に使用する「アルストロメリア」や「スイートピー」が高騰しているように感じていますが、販売価格への転嫁は難しい状況です。デザイン面では、ニュアンスのあるブルーやグレーに染められた花をよく使用しました。自然に存在する花色と合わせても違和感なく、今っぽい雰囲気が出せるので積極的に使っています。他には「フルーツ」や「豆」などを生花のように使用するようになりました。2025年は更に「野菜」なども取り入れて、ブーケやアレンジメントを作ってみたいと思っています。
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豆と実を使った志村デザインのブーケ
〈ウェディングはくすみカラーとニュアンスカラーがブーム/装花担当:久米井 夏実〉
最近のウェディングではドレスの色に合わせたサーモンピンク、テラコッタ、カフェラテ、ブルーグレーといった「くすみカラー」や「ニュアンスカラー」がブームといえるほど選ばれる方が多いです。花の種類は胡蝶蘭が最も人気があり、他には小輪タイプのアンスリウムやカラー、染め花であればスイートピー、アスチルベなどです。ご希望の色がない場合は生花用の塗料でカラーリングすることも。ブーケのスタイルはほぼクラッチブーケ(茎を束ねた花束スタイル)で、会場の装花も給水スポンジを使うかっちりとしたタイプではなく、小瓶にさりげなく生けたようなナチュラルなスタイルが増えました。
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ブルーグレーの染めスイートピー
〈インフレと猛暑が生花市場に影響、切花胡蝶蘭の需要増加/生花仕入担当:山下 瞬〉
2024年の生花仕入れはインフレと猛暑が価格や品種に影響を及ぼしました。円安の影響でブーケやアレンジメントの素材として必須の「レモンリーフ」が高騰しました。国産では生産コストの増加により、大型装飾用のラインフラワー需要が多い「グラジオラス」や、以前は手頃な価格で仕入れられた「スイートピー」が高値に転じ、6~10月の猛暑の影響を受けた産地のバラは長さが短いため値がつきづらい状況でした。人気による変化は、以前からブームが来ると思っていた「小輪(ミディ)胡蝶蘭」の人気が本格化したため、引き合いが多く供給が足りていない状況です。一方、今まで引き合いが多かったタラスピなどの「グラミネ類(穂物)」や「ミモザ」は人気が落ち着いたと感じています。
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ベージュの小輪胡蝶蘭
■観葉市場は落ち着きを取り戻すも9年連続で平均価格が高騰。10、20代が観葉植物に参入、全世代で人気に
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※観葉植物取扱実績:市場統計情報 類別取扱実績「観葉植物 2021~2024年、1~10月」(東京都中央卸売市場)より当社作成
2023年の観葉植物の平均価格はコロナ禍以前の2019年に対して34ポイント増加しました。生花と同じく原燃料高と物価高による価格高騰が原因と考えられます。取扱数量は6ポイント減少しましたが、取扱合計金額は27ポイント増加しました。これは、物量が大きく動く競り取引だけではなく、注文での高額な買い付けが増加したことによると考えられます。
一般消費者の動向は、当社が8月に行った観葉植物に関する調査で「自宅にある全ての植物の数」をたずねたところ、1~5鉢が17ポイント減少、6鉢以上の項目全てが上昇し、全体でみると約2割増加しています。また、観葉植物を育てている人に、育てる上で感じていることを聞いたところ「植物が好きになった」という回答において、「よく当てはまる」「当てはまる」と答えた人の割合は、10代が81%、20代が86%、30代が79%と、昨年比で大きく増加しました。こうしたことから、植物を育てることがZ世代とミレニアル世代のライフスタイルに溶け込んでいることがわかりました。
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※2024.8.8付リリース:自宅にある植物の数約2割増加/「植物が好きになった」Z世代が86%で最多、前年比14ポイント増/2024年は「集中力UP効果」がポイント伸ばす/第一園芸調べ
〈生産量減、少量多品種化。鉢物はスタイリングで売る時代へ/商品販売担当:黒木 勝〉
観葉植物を含め、鉢物類は生産量減、少量多品種が進み、事前注文でないと買い付けが行いづらい状況です。また、価格も高騰していてコロナ禍以前の価格とかなり変化を感じています。ご来店されるお客様の傾向としては、観葉植物などは樹形に特徴があるなど、個性的なものが好まれますが、ポインセチアなど季節感のあるものは定番が好まれています。また、第一園芸の店舗の特徴として装飾品として探されている方がご来店されることも多くありますので、置かれるシュチュエーションにあわせた品種や鉢、個数などを含め「植物のスタイリング」として、ご提案しています。一般的な植物でも個数や鉢を変えることでガラリと印象が変わりますので、プロとして見せ方の妙をお伝えしていきたいと思っています。
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ワイヤーで湾曲させることの多い「グラマトフィラム」を自然な仕立てのまま、セレクトした鉢に複数株をセットした例
■第一園芸株式会社 概要
第一園芸は、花と緑のプロフェッショナルとして創業127年を迎える、三井不動産グループの企業です。店舗やオンラインショップでの個人/法人向け商品の販売、婚礼装花、オフィスビルや商業施設などの都市緑化や公園・庭園などの造園・管理を手がける緑化事業、季節の空間装飾事業など、幅広い事業を展開しています。今後も第一園芸は花と緑に囲まれ豊かで潤いのある、そして持続可能な社会の実現を目指して挑戦しつづけます。
所在地:東京都品川区勝島1丁目5番21号 三井物産グローバルロジスティクス勝島20号館
代表者:代表取締役社長 山村勝治
創業:1898年(設立1951年)
資本金:4億8千万円
株主:三井不動産株式会社(100%)
URL: https://www.daiichi-engei.jp/
■三井不動産グループのサステナビリティについて
https://www.mitsuifudosan.co.jp/esg_csr/
三井不動産グループは、「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、人と地球がともに豊かになる社会を目指し、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)を意識した事業推進、つまりESG 経営を推進しております。当社グループの ESG 経営をさらに加速させていくことで、日本政府が提唱する「Society5.0」の実現や、「SDGs」の達成に大きく貢献できるものと考えています。また、2021年11月には「脱炭素社会の実現」、「ダイバーシティ&インクルージョン推進」、2023年3月には「生物多様性」に関し、下記の通りグループ指針を策定しました。今後も、当社グループは街づくりを通じた社会課題の解決に向けて取り組んでまいります。
【参考】
・「脱炭素社会実現に向けグループ行動計画を策定」
・「ダイバーシティ&インクルージョン推進宣言および取り組み方針を策定」
・「グループ生物多様性方針を策定」
《本件に関する報道関係からのお問い合わせ》
第一園芸株式会社 ブランド推進部 石川
Tel:03-6404-1501 / Mail:info_pr@daiichi-engei.co.jp
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