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アデランス/大分大学共同研究第8回 癌・炎症と抗酸化研究会(CIA研究会)においてアデランスイブニングセミナーを共催

PR TIMES / 2018年1月23日 15時1分

 総合毛髪関連企業・株式会社アデランス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 津村 佳宏)は、2017年11月17日(金)~18日(土)、ホルトホール大分(大分県大分市)において開催された第8回癌・炎症と抗酸化研究会(CIA研究会)で、アデランスがスポンサーシップをとるイブニングセミナーを共催しました。



 会期中の17日(金)、アデランス共催のセミナーが実施され、アデランスとの共同研究を進める大分大学医学部 消化器・小児外科学講座の佐川 倫子先生と河野 洋平先生が講演し、同じく共同研究を進める大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 教授の猪股雅史先生が司会を務めました。更に、当社のメディカルアドバイザーであるガーデンヒルクリニック くらた医院 院長の倉田 荘太郎先生による特別発言と、アデランスの津村社長によるスピーチも行われました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/10292/285/resize/d10292-285-329586-0.jpg ]

 癌・炎症と抗酸化研究会(CIA研究会)は大分大学が中心となり、内視鏡治療の世界的な権威である大分大学 北野学長が代表を勤め、この分野ではトップクラスの研究実績を有する大学や病院・企業が参加する医学研究会です。
 癌や炎症にかかわるさまざまなテーマについて生体の根源的な現象である「抗酸化」の観点から、病態解明および新たな治療法開発を目指して研究を推進しています。
 第8回となる今回は「抗酸化剤の新たな医療への応用―抗癌剤脱毛予防剤の開発―」をテーマに大分県大分市で開催され、アデランスが本学会に共催するのは3回目となります。

 アデランスはトータルヘアソリューションにおけるリーディング企業の使命として、経営理念の一つである「最高の商品」の開発および毛髪関連業界の発展を目指し、機能性人工毛髪や医療向ウィッグの研究開発、育毛・ヘアスカルプケア関連研究、抗がん剤脱毛抑制研究など、産学連携にて毛髪関連の研究を積極的に取り組んでおります。
 その産学共同研究の成果を国内外の学会を通じて発信し、また、世界の研究者に研究成果を発表いただくことは、毛髪界の更なる進展となり、ひいては多くの方の髪の悩みの解消に寄与し、当社のCSR(企業の社会的責任)であると考えております。
[画像2: https://prtimes.jp/i/10292/285/resize/d10292-285-154368-1.jpg ]

[画像3: https://prtimes.jp/i/10292/285/resize/d10292-285-500401-2.jpg ]


■アデランスイブニングセミナー 講演概要
司会
大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 教授
 猪股 雅史 先生

特別発言
ガーデンヒルクリニック くらた医院 院長
 倉田 荘太郎 先生

演題1:
 乳癌患者の抗癌剤治療の現状
演者
大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 佐川 倫子 先生

【はじめに】
2016年の日本の年間乳癌罹患者数は9万人に達し、これは女性11人に1人が乳癌に罹患する時代となり、今後も増えていくと予想されている。また、乳癌の診断技術・薬物治療の進歩はめざましく、早期発見・早期治療が可能となり、生存率は向上した。約9万人の新規乳がん患者のうち、補助療法として手術前後で化学療法を行う人は約2万5千人にのぼり、再発・転移症例も含めると化学療法は乳癌治療において重要な位置付けとなった。

【乳癌に対する抗がん剤治療の副作用】
補助化学療法として乳癌に適応となっているレジメンは、アンスラサイクリン系を含むレジメンとタキサン系のみである。抗がん剤治療において重要なことは、いかに副作用を最小限にして、抗がん剤治療を減量・遅滞なく継続できるかである。これらレジメンの共通の副作用として骨髄抑制、嘔気嘔吐、脱毛があり、またレジメン特有の副作用として、アンスラサイクリン系を含むレジメンには心毒性、タキサン系には末梢神経障害や浮腫があげられる。

【抗がん剤の副作用の対策】
具体的に副作用対策として、骨髄抑制に対してはG-CSF製剤、嘔吐に対しては制吐剤の製剤開発が進み、乳癌の化学療法は外来通院が主体となるところまで進歩した。また末梢神経障害や浮腫に対しては、ビタミン剤や利尿剤、漢方薬の併用やアイスグローブの使用など様々な方面からアプローチされている。しかし、脱毛は患者(特に女性)にとって最も精神的苦痛の一つとなる副作用であるにも関わらず、化学療法を中断する重篤な副作用ではないため、対策がほとんどなされてこなかった。頭皮冷却装置の治験が日本でも進んでいるが、物理的・時間的・経済的・身体的負担が大きいのが実態である。

【おわりに】
化学療法が必須であるにも関わらず、脱毛が嫌で化学療法を拒否する患者さんも存在し、その中には、転移・再発を来してしまう症例も存在する。乳癌は一旦再発してしまうと、治癒は困難であり、再発しないための十分な初期治療を行うことが重要である。
出典:第8回癌・炎症と抗酸化研究会 抄録集より

演題2:
 抗癌剤脱毛予防の臨床応用に向けて
演者:
 大分大学医学部 消化器・小児外科学講座
 河野 洋平 先生

【はじめに】
乳癌治療において化学療法は初期治療および再発後治療における大きな柱となっているが、その標準的化学療法ではほぼ100%の脱毛が起こる。 特に若い世代の女性に多い乳癌において脱毛は、患者に心理的ダメージを与え、患者が化学療法を拒否する大きな要因ともなり、その予防や治療法の開発は早期に解決すべき課題と言える。 抗癌剤脱毛のメカニズムには炎症や酸化ストレスによるアポトーシスの関与が報告されており、われわれはαリポ酸誘導体の抗炎症作用、抗酸化作用に注目し、抗癌剤誘発脱毛に対する新規治療薬の開発を目的としてαリポ酸誘導体の効果について基礎研究、臨床研究を行ってきた。臨床応用へ向けた本プロジェクトの取り組みを紹介する。

【プロジェクト研究内容】
1. 抗癌剤誘発脱毛に対するαリポ酸誘導体の効果に関する基礎研究
ラット抗癌剤誘発脱毛モデルを用い、ラットの背部皮膚にαリポ酸誘導体含有軟膏を塗布し、脱毛の程度、皮膚組織の病理解析を行った。1%塗布群では、著明な脱毛抑制効果を認め、病理組織像にて毛根・毛幹部の破壊が軽減され、炎症細胞浸潤の減少を認めた。また酸化ストレスの指標であるMalondialdehyde、アポトーシスの指標であるcaspase活性は、対照群と比べ低値であった。さらに毛根部細胞培養または毛包の器官培養を行い、毛髪の成長に与える抗癌剤の影響と、それに対するαリポ酸誘導体の効果のメカニズム解明を行っている。

2.乳癌患者を対象とした臨床研究
乳癌患者を対象として、術後抗癌剤投与期間中にαリポ酸誘導体1%含有ローションの塗布を行った。その結果、脱毛随伴症状(痛み、掻痒)の発生頻度が減少し、脱毛が著明に抑制された症例も認めた。また3-4回/日塗布群は1回/日塗布群と比較しその効果が高かった。

3. 産学連携研究
2014年より乳癌患者の術後補助化学療法による脱毛への効果を評価する目的で、多施設共同臨床試験(αCIA trial)を行った。2015年5月には100例の目標登録数に到達し、化学療法終了後1年の追跡期間後に最終解析を行った。この結果に基づき、産学連携にて新規治療薬の開発が実現した。さらに抗癌剤脱毛後の発毛に与えるαリポ酸誘導体の効果を評価する新規臨床試験を計画しており、2018年にスタートする予定である。


学会概要
学会名称 :第8回癌・炎症と抗酸化研究会(CIA研究会)
当番世話人:大分大学医学部内分泌代謝・膠原病・腎臓内科学講座 教授 柴田 洋孝 先生
会  期 :2017年11月17日(金)~11月18日(土)
会  場 :ホルトホール大分(大分県大分市)
※アデランス共催のイブニングセミナーは、11月17日(金)に開催しました。

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