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米国のオンライン証券会社、長年にわたる統合と手数料無料化により自社の存在価値の再検討が不可避【J.D. パワー 2024年米国個人資産運用<自己決定型>顧客満足度調査(SM)】

PR TIMES / 2024年5月9日 17時15分



 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. Power(本社:米国ミシガン州 トロイ)は、現地時間4月4日に、J.D. Power 2024 U.S. Self-Directed Investor Satisfaction Study(SM)(J.D. パワー 2024年米国個人資産運用<自己決定型>顧客満足度調査(SM))の結果を発表した。
 この調査は専任のファイナンシャル・アドバイザーを持たない投資家向けの資産運用サービスについて聴取したもの で、証券会社に対する満足度を測定している。専任のファイナンシャル・アドバイザーはいないが、必要に応じてアドバイスを受けることが可能な「ハイブリッド型(Seeking Guidance)」と、ファイナンシャル・アドバイスを受けない「セルフサービス型(Do-It-Yourself)」の2タイプの投資家に分けて調査している。

 オンライン証券会社は最近、あなたに何をしてくれただろうか?株式市場が大きく成長しているにもかかわらず、証券会社に対する満足度が一向に上がらないセルフサービス型投資家にとって、その答えは明確ではない。本調査によると、取引手数料の無料化が広がる中、各社は顧客に向けたサービスの差別化と付加価値の提供に苦戦している。

2024年調査の主なポイントは以下の通り:

セルフサービス型投資家の満足度は低迷
 本年調査のセルフサービス型投資家の総合満足度は708ポイント(1,000ポイント満点)で、前回調査(2023年4月発表)とほぼ横ばいの+1ポイント、2021年調査と同水準だった。株式市場が力強い伸びを示す中、セルフサービス型投資家の満足度が改善されなかったことは、好調な市場にありがちな「ハロー効果*¹」の恩恵をもはや受けていないことを示唆している。

*¹ ある対象を評価する際、その対象が持つ特徴的な印象に引きずられて全体の評価が歪んでしまう心理現象のこと。

株式を長期保有する投資家に離反リスク
 総合満足度は、より活発に取引を行っているセルフサービス型投資家の間で最も高かった。対して、長期保有戦略をとる傾向の高い投資家は、市場の回復による恩恵を受けたり、債券などの金利上昇を利用するためにポートフォリオを調整したりする能力が制限される可能性があるため、総合満足度は最も低かった。これは、比較的アクティブではない投資家を顧客対象とする証券会社にとって、顧客ロイヤルティを危険にさらす可能性があることを示している。

アドバイスが重要
 セルフサービス型投資家の満足度は横ばいだが、ハイブリッド型投資家の満足度は前回調査より15ポイント向上した。これは、総合満足度の向上においてパーソナライズ化されたアドバイスが重要であることを示している。

J.D. パワー エグゼクティブ・マネージング・ディレクター兼ウェルス&レンディング・インテリジェンス部門 部門長 クレイグ・マーティンのコメント
「証券会社は、顧客の人生における自らの役割を再考し、特に若い投資家に対して、明確で定量化可能な価値を提供し始める必要がある。完全なセルフサービス型投資家を含むあらゆる投資家の間で需要が高まっているのは、一定程度のパーソナライズ化されたアドバイスやサポートである。今、多くの証券会社では、このような個別のつながりが欠けている。」

J.D. パワー ウェルス・インテリジェンス部門 シニアディレクター カピル・ヴォラのコメント
「顧客としての重要性が高まっているミレニアル世代*² やZ世代のセルフサービス型投資家の獲得に奮闘する中、信頼は証券会社にとって重要な要素になるだろう。現在、証券会社に対する信頼度は横ばいであり、証券会社が投資家とより良くつながる方法を見つけるまでは、差別化に必要な強固な関係の構築や、単なるデジタル化を超えた付加価値の提供に苦労するであろう。」

*² J.D. パワーでは、1946年より前に生まれた人をプレブーマー世代、1946-1964年に生まれた人をブーマー世代、1965-1976年に生まれた人をX世代、1977-1994年に生まれた人をY世代、1995-2004年に生まれた人をZ世代と定義している。Y世代の中で、特に1982-1994年に生まれた人をミレニアル世代と定義している。

顧客満足度ランキング
【ハイブリッド型(Seeking Guidance)*³ 部門】
第1位:Fidelity(フィデリティ)(708ポイント、2年連続の総合満足度第1位)
第2位:Charles Schwab(チャールズ・シュワブ)(707ポイント)
第3位:TD Ameritrade(TDアメリトレード)、Vanguard(バンガード)(同点、702ポイント)
[画像1: https://prtimes.jp/i/42677/286/resize/d42677-286-d62424f7ab5cb35f068e-3.jpg ]

【セルフサービス型(Do-It-Yourself)*⁴ 部門】
第1位:TD Ameritrade(TDアメリトレード)(722ポイント)
第2位:Charles Schwab(チャールズ・シュワブ)、Vanguard(バンガード)(同点、717ポイント)
[画像2: https://prtimes.jp/i/42677/286/resize/d42677-286-33d6497a9ba6e67d314b-3.jpg ]

*³ 専任のファイナンシャル・アドバイザーはいないが、必要に応じてアドバイスを受けることが可能な投資家
*⁴ ファイナンシャル・アドバイスを受けない投資家

《J.D. パワー 2024年米国個人資産運用<自己決定型>顧客満足度調査(SM)概要》
年に1回、米国の自己決定型投資家を対象に、証券会社に対する満足度を聴取し明らかにする調査。
今回で22回目の実施となる。
■実施期間:2023年1月~2024年1月 
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:ハイブリッド型投資家およびセルフサービス型投資家
■調査回答者数:9,875人

総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を
基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。総合満足度を構成するファクターは、総合満足度に対する影
響度が大きい順に以下の通り。
【ハイブリッド型】:
「信頼性」(18%)、「顧客対応(対人チャネル)」(16%)、「商品・サービス」(14%)、「手数料」(14%)、「資産管理の利便性(方法・時間)」(13%)、「顧客対応(デジタルチャネル)」(13%)、「問題解決」(11%)
【セルフサービス型】:
「信頼性」(20%)、「資産管理の利便性(方法・時間)」(15%)、「顧客対応(デジタルチャネル)」(15%)、「商品・サービス」(15%)、「手数料」(14%)、「顧客対応(対人チャネル)」(12%)、「問題解決」(9%)

*本報道資料は、現地時間2024年4月4日に米国で発表されたリリースを要約したものです。
原文リリースはこちら
https://www.jdpower.com/business/press-releases/2024-us-self-directed-investor-satisfaction-study

*J.D. パワーが調査結果を公表する全ての調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
【ご注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。

J.D. パワーについて:
米国に本社を置くJ.D. パワーは消費者インサイト、アドバイザリーサービス、データと分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。ビッグデータや人工知能(AI)、アルゴリズムモデリング機能を活用して消費者行動を捉える先駆者であり、消費者に関する鋭い業界インテリジェンスを提供してきました。J.D. パワーは半世紀以上に渡って、顧客とブランド・製品に関わり続け、主要産業における世界の大手企業から、顧客対応戦略の指針として信頼されています。
J.D. パワーは、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋にオフィスを構えています。事業内容の詳細については、https://japan.jdpower.com/jaをご覧ください。

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