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HIV/エイズ:HIV感染者全員の治療に向けたWHOの新ガイドラインを歓迎

PR TIMES / 2015年10月1日 15時20分

具体的な方策も同時に呼びかけ

世界保健機関(WHO)は9月30日、HIV検査に陽性反応を示した人全員に対し抗レトロウイルス薬(ARV)治療を勧める新ガイドラインを発表した。国境なき医師団(MSF)は、これを歓迎する一方で、この新たな勧告を現実のものとするには資金拠出者と政府による援助額の大幅増が不可欠となるため、今後の具体的な方策が問われていると指摘する。



[画像: http://prtimes.jp/i/4782/288/resize/d4782-288-802508-1.jpg ]



<資金等、具体的な支援の実現を>

MSFで南アフリカ地域のメディカル担当ディレクターを務めるトム・エルマン医師は「検査と治療でHIVの潮流を変えられますが、この病気を抑制するには思い切った変革と資金の大幅増に踏み切る必要があります。HIV治療は、診療所の中だけでなく、実際にHIVとともに生きる人びとを動員して知識や権限を与え、協力を促すことによって、地域の中で行っていくことが求められています。これには労力もお金もかかります。先週開かれた国連サミットでは各国首脳が持続可能な開発目標(SDGs)に向けて合意し、その一つとして15年でエイズを過去のものにするとしましたが、それが真剣であることを示す必要があります。これまでどおりの仕事でエイズに終わりをもたらすことなどできません」と話す。

世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)が来年予定している増資会合は、資金拠出者の取り組みに関する最初の試金石となる見通しだ。最善の科学をもってHIVとともに生きる人びと全員を治療し、HIV感染率を世界中でさらに引き下げられるかが問われる。

<治療を生活に沿ったものに>

HIVと診断されながらも治療の開始基準を満たしていない人の3分の1は、その後改めて治療を受けに来ないということが、HIVプログラムに関するMSFの経験から、過去10年以上にわたって明らかになっている。検査で陽性反応が出た時点で治療を開始できれば、治療を受けに来ない恐れのある人の数を大幅に減らせるとみられる。

HIV分野のオペレーション・コーディネーターを務めるマルク・ビオ医師は「できるだけ多くの人に、できるだけ早く治療を届けるためには、簡略化されたケアと自己管理戦略が必要です。自分の治療に関して自分自身がより把握し管理できるようになることが重要だからです。そのためいつ治療を開始するかということだけではなく、どのようにしたら人びとにとって生涯この病気の治療を続けて血液中のエイズウイルスを『検出不能』な水準に保てるようにできるのかということが問われています。先進国における慢性疾患と全く同じように、HIV治療をより一層人びとの生活に沿ったものにしていく必要があります」と話す。

MSFは2000年に途上国でのHIV治療を開始。現在20万人以上がMSFのプログラムを通じて治療を受けている。

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