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【プレスリリース】ユニセフ・ヨルダン事務所 調査結果 児童婚減る兆し見られず シリア難民の少女の児童婚急増中

PR TIMES / 2014年7月17日 16時13分



※本信は ユニセフ本部の情報を日本ユニセフ協会 広報室が翻訳、独自に編集したものです
※原文は http://www.unicef.org/media/media_74290.html でご覧いただけます


【2014年7月16日 アンマン(ヨルダン)発】
ユニセフ・ヨルダン事務所は、このたび、少女の結婚に関する調査を行い、全47ページの
報告書「ヨルダンでの早期婚調査2014年(A study on early marriage in Jordan 2014)」
を発表しました。その結果、ヨルダンでは少女10人につきひとり以上が18歳未満で結婚
しており、この割合はこの10年ほど比較的一定の割合となっているものの、同国に避難
しているシリア難民の少女の間では、18歳未満での結婚が急増していることがわかり
ました。

18歳前に結婚、またはそれに相当する状態にあることを児童婚(child marriage)と
いいます。本報告書では、15~17歳の結婚を児童婚または早期婚(early marriage)と
定義します。ヨルダンでは、15~17歳での結婚はイスラム法廷の特別承認が得られれば、
例外的に可能となっています。


ユニセフ・ヨルダン事務所代表のロバート・ジェンキンスは「18歳未満で結婚すると、
少女が妊娠に伴う合併症を患い、虐待の被害を受ける恐れが高まります。また、教育を
受けられなかったことから、経済的な機会を得ることがより限られる結果、貧困の連鎖
に陥りやすくなります」と述べました。

調査では、2013年にヨルダンで登録された全結婚のうち、18歳未満の少女との結婚は
13.2%の9,618人だったことがわかりました。

しかし、ヨルダンに避難しているシリア難民の間では、児童婚の割合が急増しています。
18歳未満の少女の結婚の割合は、2012年には5人にひとり(全804人中の18.4%の148人)
でしたが、2013年には4人にひとり(全2,936人中の25%の735人)、今年は1月~3月の
わずか3カ月間で、3人にひとり(全1,614人中の32%の512人)となっています。シリア
紛争以前、シリアでは児童婚は一般的ではありませんでしたが、避難生活や貧困、教育
機会の喪失といった要因が組み合わさり、児童婚の割合が急増しています。

報告書は、ヨルダンでの児童婚に共通する理由として、貧困またはたくさん娘がいる
大家族の負担の軽減、幼い少女への保護の提供、文化的または家庭での伝統の継続、
虐待的な家庭環境にある少女の避難手段を指摘しています。


ヨルダンの法律では、男女とも18歳が婚姻可能年齢となっています。しかし、イスラム
法廷の承認が得られた場合など、特別な条件下では、18歳未満でも結婚が可能です。
ユニセフは、婚姻可能年齢を18歳とする国際的な基準を順守することを求めています。

ユニセフは、他の国連機関や国際NGO、現地のパートナー団体、教育関係者、保護者、
宗教指導者とともに、児童婚を見つけ、阻止する取り組みを行うとともに、幼くして
結婚した人への支援も行っています。さらに、教育を広め、少女たちが自身の問題を
話し合い、保護者と話すことができる安全で保護的な空間を提供しています。また、
コミュニティや宗教指導者も、児童婚への取り組みにそれぞれの役割を果たしています。

ユニセフとパートナー団体は、児童婚の恐れがある少女に職業訓練や心のケア、ライフ・
スキルを提供、早くに結婚する以外の選択肢があることを伝え、少女たちを支援して
います。


■参考情報:7月22日(火)開催 ガールズサミット@ロンドン
英国国際開発庁(DFID)とユニセフによる共催で、ガールズサミット(FGM/C
(女性性器切除)と児童婚、強制される結婚からの解放を目指して)を開催します。
政府代表や国際機関、民間セクター、少女自身が集い、児童婚やFGM/C根絶へ向けての
取り組みを協議します。


■参考情報:世界の児童婚の状況 出典:ユニセフ『世界子供白書2014 統計編』
児童婚(18歳までに結婚)の割合が高い国上位10カ国は下記の通りです。

1.ニジェール 75%、2.チャド ならびに 中央アフリカ共和国 68%、
4.バングラデシュ 65%、5.ギニア 63%、6.モザンビーク 56%、7.マリ 55%、
8.ブルキナファソ 52%、9.南スーダン 52%、10.マラウイ 50%


■参考情報: 関連ニュース

▼2014年5月30日発 ユニセフとUNFPA(国連人口基金)が歓迎
アフリカで初、『児童婚を終わらせよう』キャンペーン 18歳未満で結婚させられる
少女、アフリカで1,700万人
http://www.unicef.or.jp/library/pres_bn2014/pres_14_20.html

▼2013年8月12日公開 映像:児童婚を止めて-子ども時代を取り戻した少女
(アフガニスタン)
https://www.youtube.com/watch?v=wcEzaqzB0Tw  (6万3,000回以上再生)


■ 本件に関するお問い合わせ
日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016  FAX : 03-5789-2036  Eメール:jcuinfo@unicef.or.jp
または
Fatima Azzeh, ユニセフ・ヨルダン事務所, Tel.: +962 797 056 306,
fazzeh@unicef.org
Miraj Pradhan, ユニセフ・ヨルダン事務所, Tel.: +962 790 214 191,
mpradhan@unicef.org
Toby Fricker, ユニセフ・ヨルダン事務所, Tel.: +962 796 536 340,
tfricker@unicef.org
Najwa Mekki, ユニセフ・ニューヨーク本部, Tel.: +1212 326 7448, nmekki@unicef.org


■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進
するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、
その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子ども
たちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのため
に活動しています。(www.unicef.org)

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの
任意拠出金で支えられています


■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会の
ひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動
の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)

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